現実逃避 - hatena

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漫画感想のブログ

『かぐや様は告らせたい』 第124話 二つの告白 前編 感想

 

さてと。かぐや様 124話 の感想(かぐ活)です。

 

ついに週末に差し掛かったTVアニメ『かぐや様は告らせたい

物語の方はいよいよタイトル回収か...? という局面に入りつつありますが,なるへそ。ついに差し迫る「二つの告白」の間に初回放送を挟み込んできましたか。これは否が応なく盛り上がるでしょ。 

 

第1話の出来に関しては信じておりますが,第1話を初めて観た諸兄らがこの漫画の虜になることは容易に想像される。コミックスが店頭からなくなってからでは遅いかもしれない。コミックス読んだらついでに「現実逃避」の感想も読んでね(宣伝),

 

残りわずかですが,第2弾PVを観て待つことにしましょう。

 

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かぐや様の真実はいつも一つ!

 

前回,完全に白銀会長ペースで事を進められてきた四宮さん。やること成すことすべて後手に回った結果,会長の仕掛けに振り回されっぱなしであります。

 

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やられっぱなし


 突然消えた龍頭の珠。舞い散る予告状。アルセーヌ=ルパンかと見紛わせるコスプレ。四宮さんの即興計画をすべて「凍てつく波動」のごとく消し去る会長の手腕にしてやられっぱなしですね。

 

 

しかしそこはそれ,天賦の才を持つ四宮さんである。

当て馬の藤原書記の戯言からあっさりと真実にたどり着くのであった。

 

 

一つ,予告状には何の意味もない。

 

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意味がない

 

以前より弊ブログでも主張してきたことですが,この予告状の意味はかく乱であろうということが裏付けられました。一言で言えば,邪魔になりそうな藤原書記をはじめとする「告白に関係のない人間」を謎解きに夢中にさせるという意図しかない。

 

関連記事
ayumie.hatenablog.com

 

 

多分そんなところだろうと思って予告状の謎解きはしてこなかったのですが,今回,四宮さんが明快に答えを示してくれました。なるほど...「藤原の時間」なら間尺が合いますね。

 

 

二つ,差出人であるアルセーヌの正体。

 

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意外ッ!それはギリシャ語!

 

なるほど。ギリシャじゃったか...

いや,以前こんなコメントをいただいていたので

 

"そういえばアルセーヌはフランス語で「男らしい」っていう意味のようです
あ、フランス語勉強しているひとがいましたね?

'
(119話感想コメントより)

 

三か国語を使いこなす "おフランスのYさん" こと洋菓子さんに「アルセーヌって男らしいって意味があるの?」と尋ねておりました。

今回の種明かしで判明したようにギリシャ語ということで,洋菓子さんにはフランス語の意味としては心当たりがないという回答を得ていたのですが,なるほどそういうことだったのね。そりゃ分からんはずだわ...

 

とどのつまり,会長は最初から撹乱の目的があって予告状を出していたし,四宮さんが冷静に読み解けば分かるような「ゲーム」を仕掛けていたというわけですね。

 

四宮かぐやは理解したい

というわけで「会長の考えを読んで会長の居場所を探せ」ゲーム,開幕であります。

 

いいよね,この表現

今回のかぐや様の回想でも出ているけれど,例の「花火回」できまくってた会長が思わず漏らした本音そのまんまである。

 

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同じように,同じ言葉

 

二人はずっと相手から告白させようと競い合ってきたわけです。お互い自分に対する好意に気がついていて,告白すればそれで成立の関係です。にもかかわらず,「相手から告白させること」に執着したのは天才故に負けられない性格が出たのか。

 

 

否である。

いや,確かにそういう側面もあったかもしれない。けれども根っこはもっと深いです。

 

白銀御行は遥か自分の上を行く孤高の存在と対等につきあうために。

四宮かぐやは家の家訓に縛られたが故に「相手に負けることができない」ために。

 

それぞれの矜持を胸に,相手に告白させんと切磋琢磨してきたわけであります。

恋愛は,先に告白したほうが負けなのである。

 

 

しかし今は違います。

四宮かぐやは「告白するために」会長を探す。そのために課された四宮かぐやに対する問いかけ。

 

本当に白銀御行を四宮かぐやは理解しているのか

 

それが問われている。不思議なもんです。あんなに相手から告白されることを待ち望んでいたのに,自ら告白するために白銀からの課題に取り組み会長を探す。

 

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見続けてきた者

 

そして「完璧に」会長という人物の思考・言動を分析し見事会長の在り処にたどり着けるあたりさすが天才といったところであろう。

 

そんな四宮さんのの心境の変化はやはり,別離が決まっている相手と限られた時間であっても「恋人」として過ごしたい。そんな心境につい至れたということなんでしょうなあ...そういう意味では四宮さんはまんまと白銀御行の罠にハマっているのである。

 

白銀御行は告りたい

ではそんな白銀御行は座して四宮かぐやの告白を待つ男かというと,そうではないのである。

 

手の混んだ文化祭デートからの一連の罠。四宮かぐやに告白させたいという気持ちは確かにあるのだろうけれど,彼もまた「そうではない心境」であることは分かります。

 

そもそも白銀御行は本当にかぐやに告白させる気があったのかというと,それすらも疑わしい。マルチメディア部のインタビューにあった「男らしく行く」という科白。その科白を模した「アルセーヌ」の予告状。

以前も指摘したとおり,四宮さんを罠に引っ掛けて告白させるというのはちっとも男らしくないし,白銀らしくないのである。

 

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白銀はすでに負けている(第110話より)

 

改めて言うまでもないけれども,最初から白銀御行は「自分の負け」を認めている。1年の4月,まだ二人がすれ違う前にみた孤高のかぐや姫の美しさに惚れ込み,彼女の横に立つにふさわしい人物にならんと努力の努力を積み重ねてきたのである。この文化祭,最初から「自分が告る」と言っていたわけですから。

 

アルセーヌの予告状を始めとする一連のそれは,万全を期して告白をするため。四宮さんに探させるようなことをしたのは,単なる小手調べみたいなものにすぎない。この程度の謎,「四宮なら解けて当然」という信頼感の表れですよね。

 

 

そんな白銀御行。文化祭に告るというハイテンションの中,四宮かぐやを上手く誘導して「告白の場」を整えたところで我に返りかけていた。

 

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これは恥ずかしい

 

はっはっは。いやいやいや。

なるほど。今回の白銀はいかに努力の努力の天才といえども「上出来すぎるな?」という展開でしたからね。たしかに彼は天才だけれど恋愛に関しては四宮かぐやとお変わりない程度のぼっけなすーである。

 

思いもよらず告白の場ができた時に魔法が解けて素に返ってしまいました。奇しくも策に策を重ねてきた四宮かぐやも自らの得物を落っことしたままの登場と相成ったわけであります。さー,盛り上がってきたでぇーーー!!!

 

 

普段の二人ならいつもどおりの寸止め・すれ違い・ぷしゅうぅで終わりである。だが今回は背水の陣。自らお膳立てした舞台の場,後顧を断っての最終決戦であります。ここで引いたら結ばれるものも結ばれることもなく,永遠に恋は闇の彼方に消えかねない。後には引けない恋愛頭脳たたかいがここにある。

 

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後には引けない恋愛頭脳戦がここにある

 

とはいえ読者諸兄にはこの戦いの行く末は既に見えているのである。

 

 

四宮かぐやは多分全力で告白しようとするのだろうし,白銀御行もまたそうであろう。ただ私達は知っているーーーこういう時,わかっていても日和ってしまうのが四宮かぐやという女であるということを。

 

 

 

とならば,タイトルにもある通りーーー白銀御行が文化祭前に誓ったあの言葉の通り,

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男らしく告る(第101話より)


「男らしく」告るしか無い
のだろうなあ。決戦は木曜日。合併号だからまさかの2週間後である。アニメのタイミングを上手く重ねてくる赤坂アカ先生の構成力に脱帽である。

 

というわけで以下次号!

 

余談

それにしても藤原書紀には笑った!

 

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ぼっけなすー!

 

もうなにか言うたびに笑いがこみ上げてくるというか。「怪盗さんが待っていますからね!」という満面笑みのセリフだけでも吹き出しそうなのに「全ての怪盗はいつだって探偵に見つけられたがっているんですから!」てのでもう駄目だった。完全に空回りしてますよね。その怪盗はお前に見つけたがられてなんかいねぇよ!

 

 

でも実はこれ,真実をも含んでいるのである。

 

会長は藤原書紀に告白を邪魔されんと策を弄したわけですが,果たして藤原書紀のいったことばはそこまで的外れではないのである。藤原書紀には見つけられたくないけれど,四宮かぐやには見つけられたがっているわけですからね!「会長の思考を読んで会長を探せゲーム」はまさしくそれである。

 

まあワールドクロックとかいい出したときはもうどうしよう...てなくらい腹抱えて笑っていたんですけれど,その後のマスメディア部・かれんとのやりとりが本当にもう駄目だった。もうやめて!ayumieのライフはもうゼロよ!

 

 

...でもなあ。

これきっと「伏線」なんだろうね。狂言回しを演じた後には「ギャップ」が来るのである。それはこれまでの赤坂アカ画法からして確実である。そう,コーラを飲めばゲップが出る,それと同じぐらい当たり前なんじゃー!

 

だって,何十年も語られる「告白」になるんでしょ。

四宮かぐやは一生懸命告白しようとするのでしょうし,最終的には白銀御行が告白するんでしょうけれど,そんな「伝説」になるような告白だと言うなら目撃者がいないわけないじゃないですか,やだー!

 

きっとあれですよ。

藤原書紀の会長の意図からは見当はずれの推理が「たまたま」現在の二人の位置を示唆するような場所になっちゃっていたとかそういうオチでしょ。だって二人がいるのは時計台だしな。マスメディア部の二人を引き連れて会長の告白シーンに立ち会ってしまう,そんな可能性。あると思います。

 

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時...時計台...そうか!(名推理)

 

もしかしたら石上やら,ミコちゃんやら,子安先輩なんかも巻き込んでしまっているかもしれませんけれどね。それならそれでいいのである。これは祭りである。文化祭のフィナーレとなるにふさわしいお祭り騒ぎを最後の最後で見せてもらおうではないか。

 

というところで今回のお話の感想はまる。

   

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最新コミックス 

 

 


*画像は『かぐや様は告らせたい』 124話,101話,110話 より引用しました。

『ぼくたちは勉強ができない』 94話 感想( 問.94 時に先人は愛しきその姿に[x]を重ねる )


さてと。週刊少年ジャンプ 2019年第6・7号』ぼくたちは勉強ができない 94 (ぼく勉 94 )の感想です。

 

新年一発目はあしゅみー先輩回。とはいえ,あしゅみー×成幸というよりもあしゅみーと古橋師匠の回と言った方がよさそうですね。ここしばらく,ヒロインを二枚重ねしてくる傾向がありますけれど,新たな取り組みなのかしらん。

 

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ヒロイン二枚重ね

 

「ぼく勉」と言えば満遍なくお可愛い(成幸を含む)ヒロインたちに対してファンがキャーって萌えていくタイプのラブコメだったんですけれど,かの人気投票以来「推しヒロイン回か否か」という視点で反応が分断化されている印象があります。Twitterなんかみていると同じ話なのに反応がかなり違ったりね。

 

人気投票以前は毎週のようにキャッキャうふふしていたのに,人気投票以降は「成幸と誰が結ばれるのか」という観点でみてしまいがちになっているような。どうしても当番ヒロイン+成幸のお話構成だと推し以外のファンが「ふーん...」みたいな醒めた反応になりつつあるようにみえて寂しいもんですね。

 

それを補うためなのか何なのか分かりませんが,ヒロインの二枚重ねという最近の作風なのかなと思ったり。個人的には多人数で動く回の方が面白い(作るほうは疲れる)と思うのでウェルカムなんですが。

 

 

さて2019年4月から放送予定のTVアニメ,第2弾PVが絶賛公開中。

未視聴の方はどうぞご覧あれ。

 

www.youtube.com

   

 

小美浪あすみは手に入れたい

まあ話の主軸はあしゅみー先輩なわけですが。

あしゅみー先輩,お可愛いのですけれどなかなかお話づくりに苦慮されている感がある。同じ学校にいないというだけで話の幅がかなり狭まってしまうのが難点であります。

 

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お可愛いこと...!

 

そこで考えられた策が「成幸の知らないあしゅみー先輩の一面」を見せていくという寸法なのか。ハムスター苦手に続き,今回はぶさかわキャラの「ドハっちゃん」に惚れこんでいってしまう。しかしそれを表には出せない...でもっ...! という流れ。

 

というわけで,唯我成幸がゲットした「ドハっちゃん」人形を手に入れるために四苦八苦しているあしゅみー先輩のお可愛さを堪能していくながれなんですけれど,正直なところこれだけだと「ああ...そう...」で終わってしまうんですよね。

「なるほど。そういうギャップ萌えね(分かってない)」てのはそのとおりなんだけれど,それだと単にお可愛いだけの話になっちゃいますからね。

 

そこをニヤリング展開に持っていくために,古橋師匠投入というわけか...。

なるほど,なるほど...。

 

 

古橋文乃は否定したい

というわけで古橋さんである。

一時期勝負髪で決めていたポニーテールは気づいてもらえなかったので,最愛の星シリーズでもおなじみの二つ結びが増えているのかもしれない。つまり何が言いたいのかというと,古橋さんも可愛い。

 

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おちてる女

 

なんかもう普通に人前でも「成幸くん」だしね。もらった人形を抱きしめては疑似抱擁を堪能する恋愛脳の古橋師匠である。あしゅみー先輩に距離感を指摘されて思わず動揺するあたり,もはや隠しきれない恋心である。

 

 

そしてあしゅみー先輩に

 

「そんなに...好きなのか?」

 

と突っ込まれ,思わず成幸のことと誤解するのは恋愛脳だから仕方がないとしてこの反応である。

 

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全然,違う

 

ほほう!

これはすごい。戦闘力が43000まで上昇しましたよ?

 

改めて指摘するまでもないことですが,この描写はあしゅみー先輩宅の雨宿り時との対比。あの時は本当に恋心なんて「は?」な状態だったので塩対応だったわけですが,今回は全く違います。成幸君からのプレゼントをぎゅっと抱きしめて頬を朱に染めてのこの反応である。

 

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塩対応(問.33より)

 

「全然っ 違いますけれどっ!!! 」はむしろ見ているこっちのセリフである。8月の予備校時代からわずか2か月のこの変化。全然違うやんけ。そして「(成幸のことが好きなのか)全然っ ちがいますけれど!!!」て言葉とお前の気持ちも全然違うのも一目瞭然なんですけれど。なにもかも全然違うじゃん,おまいさん。

 

というわけで「すれちがい女のバトル」開幕であります。

 

 

古橋文乃は譲れない

構図はこうであります。

 

あしゅみー先輩 「ドハっちゃん」の話

古橋師匠    「成幸くん」の話

 

このギャップをもとに会話がすれ違っていくのですが,当然見ていて面白い視点は古橋師匠の方である。人形と恋心じゃそうなるわな。

 

(人形を)もらっていいかという小美浪先輩の勇気に対し,(成幸に対する恋心を)当然手放したくない古橋文乃さんのやりとりが滅茶苦茶ニヤリングである。成幸に対する恋心は表向き否定しているけれど,自分の中の成幸の存在はすでに大きくなっている。くれといわれてあげられるものでもないのである。

 

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でもじゃないわよ(真冬談)

 

そこにはこれまで理珠やうるかの恋心を立てて来て自分の恋心を否定してきた古橋さんの姿はないわけであります。先輩がいくら(成幸を)欲してもこいつは手放したくない。そんな気持ちが上回っているあたり,古橋さんの気持ちの変化が窺えますね。

 

 

結局誤解は解けて人形は譲るわけですけれど,人形は譲っても恋心は譲らない。そんな古橋さんの変化が今回のお話の肝だったのかなと。これまで他人の恋心を把握する俯瞰キャラ,応援キャラを任じてきた古橋さんですけれど,ここにきて本格的に恋のプレイヤーに舞い降りた感がありますね。感慨深い。

 

そうなると今後気になるのは,理珠やうるかの前でどう振舞っていくのかという点ですよね。もはや応援キャラというポジショニングは取りたくても取れない。

文乃ができることといえば,正々堂々と競争相手として名乗りを上げていくことですが,実のところ理珠もうるかもその恋心を自分に悟られていることを知らないというのが問題を複雑化させてますよね...。文乃としては動きたくても動きにくいポジではある。

 

そういう意味では動きやすそうなのはむしろあしゅみー先輩である。成幸に対する恋心を認めているわけでもなく,かつ成幸と四人娘とも関りがある。これまで古橋師匠がとっていたポジを小美浪あすみが担っていくようにすれば,物語の進行もあしゅみー先輩のDEBANも上手く調整出来て一石二鳥だったり。

 

などと妄想交じりの感想を持って今回はまる

 

 

余談

再び現れた「絵文字」。

 

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絵文字さん

 

前回は書店のアルバイトだったよね。今回はコンビニのアルバイトさん。行く先々で違う女を連れ歩く唯我成幸をどう思うのか...私,気になります。

 

 

 

さて,今回唐突に現れた少年。この少年のエピソードはちょいと面白いね。

 

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大切なものを落とす「意味」

成幸→文乃→あすみ→少年→葉月とながれていった人形はある種「恋心の暗喩」みたいな位置づけで,それはそれで面白い。それを手放すまでの葛藤というか事情の度合いがそのまんまその人の異性に対する「恋心の重み」みたいな感じになっていてね。

 

 

しかし今回着目したいのは,彼がプレゼントを落としたという事象そのものだよなあ。

 

女の子(葉月)へのプレゼントを落とす。その出来事自体はあすみから少年にドハっちゃん人形を渡させるためだけに起きた出来事である。その意味で少年は単に舞台装置である。

舞台装置なんだけれど,そこはきちんと救われるようになっているというか。彼が自分の想いを託したいとおもったプレゼントはドハっちゃん人形によって蘇り,無事気持ちをのせて渡すことができた。(ついでに言うならば,あすみに対しても成幸の手作り人形のおかげで救われている)

  

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キャラが救われる

 

このエピソードを読んでどうしても思い出してしまったのは,昨年の年頭に掲載された「eの原点」古味直志先生)である。

 

彼の作品では天才ゲーマーの少女が主人公に対するプレゼントとしてゲームコントローラーを用意します。ある程度気持ちが籠ったプレゼントなのに,それを安易に落としてしまう。その流れ自体は今回の少年と同じです。

違いは今回のエピソードは「少年を救う」ためのものになっているのに,「eの原点」ではヒロインを「ゲームの舞台から引きずり降ろし主人公に譲る」ためのものになっていた点ですよねえ。同じ舞台装置とは言え,そこに救いなんかないのである。

 

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救われない「舞台装置」(eの原点 より)


 

この辺が作風の違いなんですかねえ。

舞台装置は舞台装置なんだけれども,キャラに対して「どういう情を持つか」という違いなんでしょうかねえ。

 

筒井先生は丁寧にキャラを描かれている作家さんだと思いますけれど,こういうキャラの描き方ができる人は物語の登場人物に対して情をもって描き切ってくれるんだろうなあと。そんな信頼感が湧きますね。

 

 

ヒロインは5人,成幸は一人。

 

最初に書いたように,どうやったってラブコメで結ばれるものと結ばれない者が出てくるわけです。4人か,あるいは全員かわかりませんけれど,結ばれなかったキャラにあってもこの1年間が有意義であったといえるような結末になるのでしょうし,それぞれのキャラの成長が窺える物語になってくれるんだろうなあ。

 

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ヒロインズに幸あらんことを

そんな期待が抱けた年頭一発目の「ぼく勉」でした。 再度まる。

 

 

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ぼくたちは勉強ができない 9 (ジャンプコミックス)

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*画像は「ぼくたちは勉強ができない」問.94,問.33,「eの原点」(古味直志) より引用しました。

 

『ぼくたちは勉強ができない』 感想 タイトルリスト

ぼくたちは勉強ができない』のタイトルリスト及び感想へのリンク一覧です。

 

最新話こちら

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『かぐや様は告らせたい』 第123話 かぐや様は告りたい③ 感想

 

さてと。かぐや様 123話 の感想(かぐ活)です。

 

いよいよ差し迫ったTVアニメ『かぐや様は告らせたい』。先日,第2弾PVが公開されております。

 

www.youtube.com

 

ほほう。

これなかなかの漫画再現度といいましょうか,雰囲気ちゃんとでていますね。これはすごい。アニメとして相当力が入っていることが伺える。

まあPVですから力が入っているのは間違いないですけれど,このクオリティをベースに作られるなら中身は折り紙付きのコンテンツなんで,かなり成功が期待されるんじゃないかなと思ったり。

 

主役二人の古賀葵さん,古川慎さんの声もキャラクターイメージとかぶって好印象。藤原書記の声はアニメ声という設定を反映されているせいか予想よりよっとアニメ調ですけれど,ある意味設定通りというかよく演じられているのかなと。

 

そして先日発表されたばかりの早坂愛役の花守さんのお声も聴けましたが,なるほどハーサカの雰囲気出てますね。これは期待大である。

 

 

そんな中,追加戦士...もとい新たなCV発表がありました。

 

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追加戦士


 

柏木神,柏木邪神などの異名を持つある意味作中最強の女子・柏木渚さん役は麻倉ももさん。

ここ何年かで大きな役も演じられている若手の方らしいですね。残念ながらぼくは未視聴なんですが,あの「なにこの人怖い...」と石上に感じさせたあの空気感ですね...期待したいですね。

 

そして柏木さんの彼氏こと翼くんは現状「男子生徒役」。

まさか彼がここまで話に絡んでくる人物になるとは思ってもいませんでしたね...。思っていたより面長に描かれていますね,キャラ設定は。そしてCVは八代拓さんです。同じく最近大きな役をも演じられている若手の声優さんらしいですね。

会長に相談する回は比較的早いので登場も早そう。演技が楽しみです。

 

そして白銀家の二人から白銀圭役に鈴代紗弓さん。

お,武元うるか役の人か。うるかと圭ちゃん...大分キャラが違いますがそのキャラの違いをどう演じるのか楽しみですね。

 

しかし何はともあれ驚いたのは白銀父役が子安武人さんだったことかな。

さすがの僕も彼は知っている。白銀パッパはそんなに初期に登場していたっけ...? ちょっとすぐに思い出せないけれど,やはりそうなるとVSかぐや様のお話に期待がかかりますよね。

 

子安さんというとゲスキャラ上手という漠然としたイメージがありますが,白銀父はまたそういうのとは毛色の違った「めんどうくさいおじさん」なので,それをどう演じられるのか楽しみだったり。

 

というわけで1月12日(土)が待ち遠しいのである。珍しく自宅でも録画の裁可が下りたので堂々と見れる。嬉しい。

 

 

子安つばめは呼び出したい

というわけで子安さんのターンです。子安武人さんの話題の後に子安つばめ先輩とかちょっとギャップが凄すぎるけれど。

 

前々回のかぐや様の神デートにおいても言及されていたように,知らず知らずのうちに告白をしてしまった石上に対する「お返事」はとりあえず保留が確定しております。そういう意味では後はそれを通告するのみというわけである。

 

今回,「保留」という結論に至ったのは好きも嫌いもそもそも石上のことを全然知らないということに気づかされたからである。

ここまで応援団や文化祭実行委員を通じて,周囲が言うような悪い人間ではないことは分かっている。「意外とまじめで気配りさん」というのは石上の本質をとらえていて,お前分かってんじゃん...という感じに読者としてはなる。

 

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加点評価

 

とはいえつばめ先輩が石上と接した時間はまだわずかな時間。懸念された石上評価法が「まじめで気配りさん」という評価が加点評価だったのは幸いですけれど,まだ合格点には至らない。

 

寒さを気遣ってポンチョを持ってきてくれたり。綺麗な花を咲かせる木に話題が移れば,その蘊蓄を披露してみたり。

知ってそうで知らない石上。そんな石上を「もっと色々しりたい」と思わせている段階で,あれ...石上,これワンちゃんある...? と期待させられますよね。それって相手のことが気になる,引き付けられるということでもありますから。

 

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もっと知りたいという話


 

散らない桜ってのも縁起が良いっていうかなんというか

なんか勇気づけられる感じしません?

 

という石上のセリフには石上の恋の行く末を暗喩しているようであり。そんな石上の話につばめ先輩は「新しいものの見方」を感じ取ってそこに価値を見出したり。

 

しかし気になるのは事ここに至るまで「告白した自覚がない石上」と「返事をしているつもりの子安先輩」という組み合わせだからこそ,いい感じで会話が成立している点なんだよなあ...。

 

自覚がないから無意識に接することができる。自覚がないから告白の返事も何か月も待てる。一度は奉心伝説とそれにまつわる秀知院学園における「告白の定石」に気づきかけるも...「ズレ」によって気づかない。この時限爆弾ぷりはどうよ?

 

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気づきそうで気づかず

 

秀知院伝説の告白となりそうな白銀・四宮ペアに中てられて勢いで再告白とかしてしまわないかしら。会長のノリで「あれ?(引き)」って思わせるようなやつをしてしまったりしないかしら。そこんとこ気になる。今回既に花の蘊蓄でやべーこと口走りそうになっていたからね。

 

いや,石上は最終的にもう一度告白するとは思いますけれど。願わくばそれが後悔のない告白になるように...である。頑張っている奴が報われる,そんなところも見てみたいじゃないですか。赤坂先生の采配が気になるところである。

 

  

四宮かぐやは告りたい③

さて前回,告白する覚悟の扉を開いた四宮かぐやさん。

 

白銀御行の策はばっちり決まり,自ら告白する意思を固めたもつかのま,いざ告白に至ろうと早坂と立てた即席計画を実行しようにも会長の姿がどこにもいないという有様です。

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かぐや様は告りたい


 

かぐや様の計画はキャンプファイヤーに放たれし火矢の美しい姿を会長に見せつけて相手をドキドキさせながら,悩殺告白をしようというもの。ぶっちゃけ急造計画は否めない。肝心の会長は生徒会室にもいないし,せっかくの火矢を放つ局面にも姿が見当たらないし...。

 

かぐや様からしてみれば「分からん。何も分からん!」というやつですよ。自分のことが好きなことは確実で,自分の姿を目に焼き付けたいと思わないはずはないのに,わざと姿を見せてくれない。

 

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意地悪ぅ...

「会長ってちょっといじわるな所あるわよね...?」という四宮さんのセリフと表情がなんというか等身大の年ごろの女の子ぽくて良いですね。

 

 

ま,決して外すことができない火矢を当てに行く瞬間にそんなこと考えられている段階でただ者ではないのが分かりますけれど。

その恋愛脳に基づく胆力もさることながら,片手間の処理でも間違いなく中てられるのは「理想的な型を体が覚えていて,あとはそれの繰り返し」という天賦の才がなせる業なんでしょうなあ...。ほんなこつ...。

 

しかしまあ,ここまでの流れを見るとどうでしょう。四宮さんを追い込んでおいて,告白させる気にさせておいて「さらに焦らす」。端的に言って白銀御行のペース,独壇場である。

 

 

白銀御行は頂きたい

 

準備にかけられた時間。丹念に練られた計画。完全にかぐや様が後手に入られておられる。ていうかね...

 

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舞い散る予告状

は?

 

 

 

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最・終・決・戦

 

なん...だと...!?

 

ここにきて予告状かい!そしてアルセーヌ(ルパン)のコスプレかい!

ええ...。前々回当たりだっけか。会長と四宮さんのデートの際に「予告状は単に告白を邪魔されないように藤原書記を引き付けるためのエサ」とか感想を書いた記憶がありますけれど,これ告白に関係してくるのかい!

 

というか,そもそも「アルセーヌ」って男らしくという意味があるらしいというコメントもいただいていましたけれど,本当に会長がアルセーヌコスで出てくるとは思わんじゃん...。なにこれ。お前,そのノリで四宮かぐやと恋愛心理戦やるの...?

 

 

 

いやはや...。

僕もラブコメハンターの末席を汚す者としてあれこれ感想を書いてきましたけれどね。ラブコメ漫画の感想を書くってのは作者と読者の心理戦みたいなところがあるからね。

 

 

基本,お話を作るのは作者様で物語の背景も真相も今後の展開もすべて作者の胸先三寸である。その意味で読者は「深読み」という点において作者に絶対に勝つことはできない。

しかしそんな作者の作劇の展開や裏を深読みしてあーだこーだと妄想することこそラブコメ漫画感想勢の醍醐味だと思うんだよね。

 

そいつが当たるとラブコメハンターとしては「やったぜ!」ケン・マスターズ)になりますし,大外れをくらうと「やら...れた...!」(チードル)てなるわけです。それが嬉しかったり,楽しかったりする。だからラブコメ読みはやめらんないんだよなあ...。

 

 

「かぐや様」はその幅がものすごく広くって,展開を読み切った喜びもおお外しした悔しがりもどっちも心地よい漫画なんだよなあ...。と改めて思ったり。

予告状の犯人が会長てのは想定内だけれど,例の龍珠も含め告白に絡めてくるとは,赤坂先生も伏線に無駄のないお人ですよね。正直感服する。

 

 

 

しかし「文化祭は頂く」という予告。これも少し不思議である。

 

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予告の「意味」

 

白銀御行が頂きたいのは「四宮かぐやの心」である。 相手に告白させることが恋愛心理戦の肝であり,目的である。別に文化祭ジャックする必要はないんだよなあ...。

 

最初は大騒ぎを起こして藤原書記をはじめ,秀知院の生徒たちの関心をそちらに引き付けておいて...というデート編と同じ作戦かと思っていたわけですけれど。

でも謎のアルセーヌコスプレとか,龍珠の消失とか「告白にどう絡んでくるの?」的な事象を会長自らやらかしていること鑑みると「本当に四宮さんに告白させるつもりなのか?」という疑念がわいてくる。

 

 

文化祭ジャックも,龍珠のしかけも会長の仕掛けである以上,四宮さんの告白にはそもそも関係性がないはずである。あるとすれば「会長から告白する時」だと思うんだけれどな。

 

この文化祭は「男らしくいく」というセリフもありましたし。文化祭が始まる前の回想で「どちらが先に好きになったかで言えばとうの昔に負けている」ということも言われていますし。

 

やはりこれは最後の最後,白銀御行が四宮かぐやに告白するための仕掛け。そんな風に感じてしまうのですよね。というわけで今回のお話はまる。

 

余談

今回の告白合戦,考えてみると白銀御行と四宮かぐやという二人の天才を形作るものと対比になっているのかもしれないね。

 

白銀御行は「努力の人」である。尋常ではない努力に支えられて築き上げられた才能であるからして,天与の物ではない。一方の四宮さんは恵まれし環境と才能,何事もそつなくやりこなす「真の天才」である。二人は似ているようで成り立ちが全く違う。

 

この告白を前にした最後の恋愛心理戦においても,会長が準備万端で入念な計画の下四宮さんを落とし込んでいったのに対し,四宮さんはそれに対応するために後手後手の急造計画で対処しています。

 

告白とっても,真の天才であるかぐや様に打ち勝つために白銀御行は精一杯の準備をして対処する。それは「努力の努力」という最大限の準備によってようやく四宮さんと対峙できる彼の姿そのまんまである。そんな対比構造がとても面白いですね。

 

 

さて,最後にここまで拾わなかった小ネタに言及しておこう。

 

文化祭二日目は割と早めの仕切りですでにキャンプファイヤーとか。なんか展開が早い気がしますが,どこかで伊井野さんと小野寺さんも見ているんですかね。この告白の流れで中断しないと思うけれど,拾われるのか気になるところである。

 

 

次。子安先輩

お気に入りの桜の木の下で物騒なことを自然に言っておられる。

 

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この乙女...物騒すぎる!

 

なんだろう,この感覚。すげぇまともないい人に描かれているけれど,花が赤いから死体でも埋まっているのかって発想はやはり普通じゃないよね。やっぱりこの人も実は一癖あるのだろうか。あるいは,例の会長が1年次に掃除した池のように秀知院伝説の一つとかなんだろうか。謎である。

 

 

そしてその子安先輩の「奉心伝説劇」。

 

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奉心伝説劇

 

やってみたいと前振りをしていたのでてっきり彼女なりの意味があるのかと思いきや,普通に軽く流される感じ...? あくまで奉心伝説に基づく告白の慣習について,石上が気付きそうになるけれども気づかない,ってだけのことだったのだろうか。この辺りもこれで終わりなのか,さらなるお話のふくらみがあるのか気になるところである。

 

 

次。

 

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ハンターは人生

 

矢を射る前のこのコマ。見た瞬間「ハンターかよ!」とツッコミを入れてしまいました。文章で心情を説明していくスタイル,この心の乱れ方と一糸乱れぬ当的の対比がよかったですけれどね。

 

最後。

怪盗騒ぎに「意味」があるのだとしたら,以前出された予告状にも意味があったのだろうか

 

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タイムジャッカー(第121話より)

単なるかく乱要素に見えましたが,その辺の謎も言及されるのかしらん。龍珠も破裂したわけではなさそうですし(しかしそれ以外に急に消える意味がわからない),謎だらけである。

 

そんな赤坂劇場の最終幕は近い。年越しに二人の恋愛心理戦,気になって仕方がないというところで再度まる。

 

 

  

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*画像は『かぐや様は告らせたい』 123話,121話 より引用しました。