現実逃避

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「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『五等分の花嫁』 第101話 最後の祭りが一花の場合① 感想 : あの鐘の下でキスをしたのは...

 

前回,あっさりと文化祭3日目・風太郎が予告した自分の気持ちの「回答日」に到達してしまったわけですが,案の定そうは簡単にお話は進まなかった。春場ねぎ先生お得意の時系列操作テク発動であります。

 

というわけで今回は「最後の祭りが一花の場合」。なるほど...こうやって五姉妹ごとに別角度で文化祭を描いていく手法か。これはテストの時と同じパターンですよね。

 

しかも「一花の場合①」ですからね。一花だけで複数回に分けるという可能性がある。この調子で全員について3日分ずつやるとすれば,それだけで15週はお話があることになりますが。さすがにそれは極端でしょうか。

 

考えられるパートとしては

 

一花 お仕事,先に真相を知った葛藤,一花だけが知る真相

二乃 スフレパンケーキ,マルオ

三玖 スフレパンケーキ,マルオ,四葉の恋心

四葉 演劇,6年前の京都の出来事

五月 受験勉強,下田さん,零奈の件

 

こんな感じでしょうか。もちろんそれとは別に風太郎との思い出作りを考えていくのでしょうが。 これだけやれば年末までゆっくり作品を描けますね。ファンはドギマギしそうですけれど。

 

 

 

 

 

中野一花さんの「お可愛いこと」

冒頭,学園祭後夜祭フィナーレのアナウンスの中が流れる中,一花さんは撮影中というシーン。今回のお話を最後まで読めばわかりますが,風太郎の最終日の「告白」の場において一花さんはいなかった模様。最後まで読んでこのシーンを振り返ってみますと中々感慨深いものがあるね。

 

追記

コメント頂きました。ありがとうございます。

 

コメントより(引用)

冒頭で一花が撮影中と記されておりますが、まだその客観的な証拠は示されていないと思います。そもそもあのベランダの様な場所ははっきりとは分からず、放送の声が聴こえていますので一花が校舎で風太郎を待っているかもしれません。

(引用終わり)

 

僕も後から断言はできないなーと思ったのですが,修正する前に寝てしまいました。すいません。

「一花は外部で仕事していて,文化祭が終わった時間はそこにいなかったという比喩的な表現としてアナウンスをかぶせた」という表現に見えたのですが,仰るとおり放送の声が聞こえるのでベランダで待っているだけかもしれません。文脈的には5人揃ってお返事するほうが本来の筋なので,そうかもしれませんね。(追記終わり)

 

 

さてその一花です。

時系列はいったん巻き戻して「文化祭初日」に一花を誘う風太郎のメールを確認するところから。

 

学園祭初日15時に教室に来てくれ

 

という例の文面をみて思わず顔を赤らめる一花は乙女である。先ほどまでの演技との表情の違いにプロダクション社長も女優・中野一花の才能を見るか,あるいは乙女心を感じ取ったか。

 

 

そんな一花さん,仕事があると断りつつもタクシーで乗り付けるあたり素直である。期待してはいけない。でも期待してしまう。そんな乙女な一花さんがめっちゃ可愛いのである。

 

ほー。なかなかいいじゃないか。

こういうのでいいんだよ,こういうので

  

まさに一読者としての心境はこれである。シスターズウォーでは腹黒一花さんとしてその悪評を高め,最後無条件降伏まで至ったわけですが,やっぱりああいう恋を巡る険悪を姉妹でやられるのはキッツイですからね。

 

 

ほんと,きっつぅ...

汗もダラダラ中野一花さん(&フータロー)である。しかしそんな黒歴史があるからこその今があるとも言える。

 

自分でなくてもいい。姉妹の誰であっても,この気持ちに区切りをつけられば...というのは恋する乙女の境地であろう。シスターズウォーを経て一つ成長した中野一花さんが猛烈にお可愛いじゃありませんか。

 


 

 

 


 

告白の行方と「風太郎の結論」

それはそれとして風太郎の気持ちは気になるのである。ま,当然ですよね。自分の気持ちはほぼ伝わっている。二乃も三玖も告白した。伝えた気持ちが宙ぶらりんのままというのは酷である。

 

休学中の自分に,急に学園祭最中に呼び出しのメールがあれば「大切な話なのかな?」と思うのは当然ですよね。

 

 

誤魔化す風太郎にストレートにいくあたり,やはり長女・一花らしさを感じますね。なんのかんのいって,保留状態から自分に目を向けさせようとする二乃や,静かに返事を待とうとする三玖とはキャラの違いが出ている感じ。

 

そんなフータロー君からの「初日の答え」はすでに周知のとおり,「全員が好き(友愛として)」である。このままずっと6人でこれまでの関係を続けられたら...と思いつつ,一方で「答え」を出さなければならないことも分かっている。だからその答えを「最終日」に言う。それが上杉風太郎の出した答え。

 

 

しかし春場ねぎ先生も上手いですよね。

前回,いよいよ風太郎の結論が聞けると思わせておいて,今回の「初日に巻き戻し」であ,やっぱりね...と思わせておいて,ここで一花のこの申し出が来るとは。

 

 

確かに多忙な一花がもう一度ここに来られるかどうか分からない。一花が最終日を待たずに答えを聞いておきたいというのは分からなくもない。そんな一花の問いかけに対して風太郎が出した結論を読者に開陳するとは,なかなか面白い技法ですね。構成の面白さとともに,今後の含みを考える余地もある。

 

そんな風太郎が出した結論は———

 

誰も選ばない

 

それが風太郎のたった一つの冴えた答え,でした。

 

「誰も選ばない」の持つ意味

誰も選ばない,という風太郎の答えを聞いたからこそ,冒頭の一花さんの放心したような最終日の様子があったのかもしれないと思うと何ともアレですね。その次のコマの一花さんの演技が「マジ」に見えてしまう(笑)

 

 

文字通り受け止めてしまうと風太郎のやりたいことが良く見えてこない。

風太郎は五姉妹とのいまの関係が気に入っているし大切にしたい。一方で自分に恋心を向けてくれる姉妹が3名もいる。自分自身も「旅行の時の鐘キス」から意識している相手もいる。告白に対して結論を出さなければならないことも分かっている。

 

 

なのに「誰も選ばない」

客観的に見てしまうと「なんだこのクズ野郎」って思ってしまうかもしれませんね。少し風太郎の立場に立って,読み解いてみましょう。

 

風太郎は一花,二乃,三玖から告白された状態です。一方,自分自身も想っている人がいる。ここで意中の人に告白し,そうでない人物には「お断り」をすれば本来それでおしまいです。引き伸ばす必要はまるでない

 

では,単純に結論の引き延ばしがしたいからかというとそうでもない。結論を出す必要性は今回の一花との会話でも確認していますし,三玖とのデートにおいても三玖から風太郎の結論はなにか尋ねられている。先延ばしという選択は風太郎としては取るつもりはないのでしょう。

 

じゃあ風太郎は五姉妹以外の「別の誰か」を選択するから「誰も選ばない」と言ったのか,というとそれも違います。

これまで何度も描かれてきたように,花嫁は五姉妹の一人です。前回の竹林さん登場は,もしかしたら読者をミスリードするために出したのかもしれませんけれど,そうした「前提条件」を考えればミスリードにすらなっていない。

 


 となると,考えられる風太郎が「選べない」理由は一つ。

選びたいけれど,選べないだ

 

 

風太郎はあの鐘の下でキスした瞬間からその人を特別に想っている。その人物が誰なのか,大体わかっているんだけれども最後の決め手がない。恐らく2人ぐらいまで絞り込めているんだけれども,そのキスをした人物自分が何となく気にかけている人に「ギャップ」があるのではなかろうか。だから「好きな人物」を特定できない。

 

好きな人物を特定できない以上,そうでなかったヒロインに「お断り」を入れることもできない。だから今は選ばない。そういうことじゃなかろうか。

 

 

あの鐘の下でキスしたのは「あなた」

風太郎があるヒロインを特別に感じるようになったのは,例の旅行の時に起きた「事故チュー」である。今回そこに踏み込みがありました。

 

一花姐さんのドラマの中の「演技のキス」の話題からの一花さんのまさかのこの問いかけ。

 

 

フータロー君だって経験済みだもんね

 

という爆弾発言である。

思わず「あれは事故」と弁明したことで,一花にはフータローがキス経験ありとばれたわけですが肝心なのはそこじゃない。重要なのは一花の問いかけからみる「真相」の一端ですよ。

 

一花さんはどんなつもりでこの問いかけをしたのか。そもそも一花はフータローがキスしたことを「本当に知っていたのか」。そこですよ,重要なのは。

 

 

話を切り分けましょう。

まずこの問いかけの前提として,一花はフータローの鐘キスを「知っていたのか否か」である。

 

もし知らないのであれば,一花さんのこの問いかけは誘い水のようなもの。かまかけに過ぎなかったということになる。

もし知っていたのであれば,それを知る方法は二つある。一つは「一花本人がキスした相手である」場合。もう一つは「一花は他の姉妹がキスしたところを見た」場合である。

 

(1)「かまかけ」だった場合

当然,一花はキスをした本人ではないということであり,花嫁は一花ではないということになる。

 

(2)「一花本人がキスをした」場合

キスした人間が花嫁なので,花嫁=一花で確定する。

 

(3)「一花は他の姉妹がキスしたところを見た」場合

花嫁は一花ではないが,この時点で一花は将来の花嫁が誰かという情報を得ていたことになる(結婚式の時点で「振り返った時」という意味において)。

 

さてどれでしょう。

 


誰だと思うのかというその表情からは,風太郎を試すようでもある。しかしこの目はアレですね...。先日竹林さんと遭遇した時の二乃の目と一緒である。二乃の感情が「嫉妬」だったことを考えれば,この時の一花さんの心境は自分以外の誰かとキスしたことに対する嫉妬心の表れのようにも思えますが...。

 

 

 

ただあの時の「状況」を振り返ってみると,

 

①全員が「五月」の変装をしていた。

②キスの相手は「走ってきている」。(=走ることができた)

③風太郎に「恋心」を抱いている人物がキスをした。

 

この3つの条件に当てはまる人物しかあり得ない。

 

まず①の条件から二乃は外れる

 

 

二乃は五月の姿でキスする意味はないと考えていたからである。もちろん,それでも抑えきれない感情が生じていたのであれば二乃の可能性もあることは否定しません。

 

 

次に②の条件から,怪我をしていた一花と三玖は外れる

風太郎に迫るまで,あのヒロインは風太郎に走ってきた。そう考えると怪我をしていた二人は外しても良さそうである。

 

 

 

もちろん,三玖は腿のケガなので走ろうと思えば走れたかもしれませんし,一花も少しひねった程度なので走ろうと思えば走れるかもしれませんが。なので断定はしません。

 

 

最後に③の条件から,明らかに恋心を抱いていない五月は外れる

いま現在どう思っているかはともかく,基本的に五月は風太郎に恋心を抱いてこなかった。つい先日までは四葉の後押しをしていたくらいである。五月が風太郎に対して「友達」と思ったり,「出会わなければよかったなんて思わない」などと考えるのはかなり後のことである。

 

 

もちろん,まだ描かれていない五月の内面心理があるかもしれないので「あの時実は」があるのかもしれませんが。基本的にここまで伏線はきちんと「描写」として漫画に描かれているので,その可能性はあまり高くないとは思いますが。

 

 

「①,②,③の条件」をそのまんま当てはめると引き算「四葉」という結論しか出てこないんだけれど,どうなんだろうな。あまりにも「まんま」すぎますけれど。

 

一応四葉にあてはめてみると,

 

①「四葉」は五月の姿でキスすることを躊躇する理由はない
少なくとも自分の恋心を隠そう,秘めようとしているので,五月の姿なら思い切って...というのは在り得る。

 

②「四葉」は怪我をしていないので当然走れます。

 

③「四葉」は既出の通り,風太郎に恋心を抱いている

 

まあ間尺は合うね。恋心を秘めているからこそ,五月の姿なら思い切って...みたいな流れは十分在り得る。もしそんな四葉の行動を一花が見ていたのならば,先日のブランコにおける「四葉に対する背中推し」にも意味が出てきますけれどね...。どうなんでしょ。

 

もちろん,三玖や一花も怪我の状態がそれほどでもなければあり得ますし,二乃の情熱の深さを考えればブレーキが壊れて行動に移すこともあり得るので何とも言えません。ただ,これまでねぎ先生は「伏線は必ず描いてきた」という事実を鑑みると,他の姉妹達よりも四葉の可能性は「あり得るかなぁ...」と思える程度には説得力がありますね。

 

みなさんはどんな風に感じたでしょうか。ご意見を伺いたいものである。

  

 

余談

さて今回も恋愛脳過多な感想になってしまったわけですが,ここでこぼれ話

 

まず有名人となってしまった一花が変装することは容易に推測できたのですが,案の定「二乃」に化けていた。これは以前から推測していた通り。「二乃が中庭にいる」云々は風太郎の機転のせいだったのね...。この辺り伏線がきっちり回収されていますね。

 

 

それから化けた相手が「二乃」てのも意味深ではあるね。

一花さんと言えば「三玖化け」でしたけれど,ここで二乃を選択したのはやはりかつての自分に対する反省の意味もあるのか...。シスターズウォーでのあれこれを考えると,もう一度三玖に化ける後ろめたさはあったでしょうし,姉妹戦争の終焉に活躍した二乃を選択するというのも頷けなくもない。

 

次。

例の風太郎の迷子案内と模擬店内の喧嘩仲裁はここで回収。迷子のショー君の方は「核心に繋がる話」の導入にもなっており,なるほどなーと感心させられました。上手いな。

喧嘩の方は...これはパンケーキ屋の係員ですかね。だとしたら二乃視点,三玖視点で別の話が描かれるかもしれませんね。

 

最後。

これは補足の妄想ですが,フータローは本当に「選ばなかった」のかな?

 

 

先に書いたことと矛盾しますが,もしかすると風太郎は最終日には「選んで」いるのかもしれないね。つまり,一花に告げた一日目の段階においては「選ばない」選択をしていたんだけれど,その後二日目以降の出来事を経て「最終的に自分が気にしていた子と鐘キッスの子」が一致して「選べた」。そんな可能性もあるのではなかろうか。

 

そもそもこの回答自体は一花が初日に聞いているわけですが,一花は当然家に帰れば他の姉妹と一緒になる。一花は「選ばない」という回答を自分一人でしまっておいたのだろうか?

 

もしたまらず他の姉妹に話してしまったとしたら(特に風太郎は口止めしていない),そのことが2日目以降の姉妹達の行動に「変化」を与えたかもしれない。

100話で描かれたの二乃の「私の気持ちはずっと変わらないから」あたりも,「風太郎が選ばない」という気持ちを知っていたからこそ言った...というのは説得力があると思うのだよなあ...。どうなんでしょ。

 

そんなことも含めて次回以降の答え合わせが気になるのである。次は二乃辺りかと思いきや,一花の二日目があるのか。そうなると先週,竹林さんが「5つ子」と言った話と整合性がとれてくるのかな。

 

と軽く予想して置いてとりあえずまる

 

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*画像は『五等分の花嫁』第101話 ,同62話~66話 より引用しました。

画像引用は中止しました。