現実逃避

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「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『五等分の花嫁』 第114話 最後の祭りが風太郎の場合② 感想・考察 : そして,最高の告白を...!

風太郎が「好きだ」と感じた女の子は四葉

 

 

家庭教師として五つ子と関わりはじめてから過ごした日々,姉妹たちの様々な想い,そうしたものを全部受け止めて風太郎が下した決断は四葉でした。振り返る,四葉との思い出の日々。

 

二年前に,二度目の邂逅をした風太郎と四葉。四葉にとっては5年前にともに誓いを立てた男の子として,風太郎にとっては「初めて会った家庭教師として教える五つ子の一人」としての出会いでした。

 

 

思い出されるのは第1話冒頭のシーンです。

 

君と出会った高校二年生の日

 

 

四葉がこだわり続け,最後にその思いを断ち切った6年前の京都での出来事。いま,風太郎がフラッシュバックする四葉との思い出のなかに,6年前の京都での出来事は含まれていない

 

つまり「四葉が好きだ」と思い至った風太郎の結論には京都の出来事が含まれていないということです。風太郎が四葉を好きになったのは,高校2年生の時に再会していこう積み重ねてきた二人のふれあいの結果ということがわかりますね。

 

第1話冒頭の四葉のセリフは,二人にとって今日の良き日は過去ではなく高校2年生からの積み重ねによるものだったということが強調されている。そんな恋の物語の最終章です。

 

 

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上杉風太郎はなぜ四葉を好きになったのか

 

出会いは最悪だった5つ子との家庭教師のやりとり。

そんな中でも四葉は最初から風太郎とともに勉強することを喜んでいた。出来なかった自分,風太郎との約束を守れなかった自分が風太郎と学ぶことで「できるようになれるかも」しれない喜び。

 

姉妹たちを勉強の場につれだし,家庭教師としての関係性を築かせてくれたこと。風合楼の良いところを見つけて肯定し続けたこと。

冗談で済まされた四葉の本音の「告白」。二人ででかけた勤労感謝の日の「デート」。人から頼まれると断れなくて,目標を見つけ出したらいつも全力投球で...。そんな彼女に与えることが出来た達成感の喜び。初めて五つ子を見分けることが出来たこと。

 

 

自分ではなく他の姉妹の幸せばかり考える。風太郎が頼りにすれば,それに全力で応えようと頑張る。

 

いつも四葉は風太郎を認めてくれていた。いつも四葉は風太郎に目標と努力を与えてくれていた。この1年ちょっとで風太郎が成し遂げたことは五姉妹との関わりの中で形成されたものだけれど,そのきっかけの多くは四葉から生まれている。四葉がいてくれたから,四葉が支えてくれたからこそ「今の自分がある」

 

 

そしてつくづく因果を感じるのは,そうした四葉の行為の多くは

 

「かつて自分が風太郎とした約束を守れなかったから」
「そのことで姉妹に迷惑をかけたから」
「だから自分の幸せよりも他人の幸せのために頑張る」 

 

という風に四葉が思っていたからこそ出来た行為でもあるんだよね。もともと四葉がそういう女の子だ,ということでもあるんですけれど。

 

 

更に因果を感じるのは,

 

  • こうやって風太郎が四葉を好きになったことに,かつての京都の出来事が含まれていないということ。

  • 「その四葉」を形作っているのは6年前に風太郎と出会ったことから積み重ねてきたものであるということ。
     
  • そして風太郎が四葉らの家庭教師なって,今の五姉妹との絆を作り上げられたのは,6年前に京都で「自分の目標と努力の道筋」を四葉が教えてくれたことがきっかけになっていること。

 

ですよ。

 

二人の「今」を作り出している全てが相互に関係しあっていて,その振出しは四葉である。しかも風太郎はそのことを今回の決断に含めていない。運命的という言葉があるけれど,こんな運命的な二人に一読者として打ち震えるような感動を覚えます。

 

 

中野四葉は受け入れない

そんな風太郎の思いを読者が追体験するような二人の積み重ねの数々を思い出して,さて四葉は...というのが今回のお話。

 

 

突然声をかけられて混乱する四葉である。

ルールは知っている。風太郎はただ一人,自分の選んだ子のいる部屋に行く。そのルールは四葉もよく承知していることである。にわかに信じられずに意味不明な会話をしてしまったり,風太郎が改めて「お前に会いに来たんだ,四葉」と語りかけてもあり得ないことと信じない。

 

そもそも四葉は自分が選ばれるとは微塵も思っていなかった。想定すらしていなかったというわけですね。そんな四葉の思惑は関係なく,自分の気持ちを伝え,四葉の返事を聞くために保健室で待っていた風太郎。学園祭で四葉からもらった「からあげ券」を使って買ってきたから揚げを一緒に頬張りながら...

  

ここでお前と食うと決めてた

 

という言葉からも,風太郎はこの決断に確信をもって臨んだことが分かります。そんな覚悟の告白に対する四葉の答えは...

 

 

はれぇ?

 

まさかのお断りである。いや知ってたけれど。

 

知らなかったのはむしろ上杉風太郎というべきだろうか。告白という一大イベントを前に,緊張もするし,好かれていない可能性も考慮していた。とはいえ,ここまでの四葉との積み重ねを考えれば決して嫌われているとも思えない。むしろ「見分け」ができていたと判明した今となっては,「鐘キッスした相手」も,文化祭3日目に夢見ごこちで感じた「キス」も四葉であることは認識していたはずである。

 

ぶっちゃけ勝てる!勝てるぞこの試合!(日向小次郎)ぐらいの確信をもって臨んでいたかもしれないのに,まさかの一刀両断であった。これは流石に固まるしかない。

 

 

しかしそれは続く四葉の言葉からも,「四葉の気持ち」とは別のロジックで導かれたものであることが分かる。  四葉の理屈はあくまで自分より他人が幸せになるべきという理由。でも四葉を好きな風太郎からしてみれば「違う,そうじゃない」

  

 

知りたいのは四葉の気持ち。自分をどう思っているかという四葉の気持ち。

 

 

からーの,遁走!

  

うん,知ってた。

こうなった時に四葉が逃げるってことは。「自分の気持ち」をこたえなければならないのであれば「好き」という答えを告げなければならない。

でも四葉は自分が結ばれるわけにはいかない,他の姉妹が幸せになるべきという「信念」を持っている。過去に迷惑をかけた自分を戒めて。上杉風太郎に恋心を伝え続けてきた姉妹たちのことを思って。

 

それに対する解決するためのたった一つの冴えたやり方は「逃げる」の一手である。ジョセフ=ジョースターばりの見事な逃げっぷりは,かつて勉強から逃げるためにちりじりに逃げ出した五姉妹を思い出しますね...。

 

 

上杉風太郎,堂々と「告白」す

 

しかしその時と大きく違ったのは,五姉妹との関係ははるかに深化していたということです。四葉に逃げられ,答えを聞くことができなかった風太郎に,五月が叱咤の激励を与えてくれる。

 

そこから風太郎が疾走しつつ,想いを振り返るシーン。これがまたいいんだ...。

 

 

逃げられようとも,諦めない。

今の風太郎を形作るもの。その都度,その都度,繰り返し繰り返し四葉か語りかけてくれた言葉がこだまする。

 

 「悔いのないように」

 

四葉との約束を守って学業に専念してきた上杉風太郎が,クラスと交わり,高校生らしい生活を楽しみ,一人ではなく多くの人と共に過ごすことに喜びを感じられるようになったのは「四葉の言葉」のおかげである。

 

 

そこに四葉がいてくれたから。いつも四葉が共に頑張ってくれたから。だから自分も絶対諦めない。自分がどう思っているのか伝えるまでは。四葉が自分をどう思っているのか聞くまでは諦めない。

 

ここ,本当に「熱い」じゃないですか。こと告白に至ってすらも四葉と風太郎が相互作用していて...重なり合っていて...。四葉の言葉に従って,四葉に対する想いも本当の気持ちを知りたいという願いも諦めない。ぐう熱である。

 

そんな想いが叶ってか再び四葉と巡り合い,滔々と自分の気持ちを語る上杉風太郎がねえ...本当に愚直で,率直で,熱いんですよ。

 

 

お前の姉妹たちはみんな良い奴で

すげー奴で 大好きな奴らだ

 

あいつらの家庭教師をやれたことを誇りに思う

 

だがお前がいなければ俺はとっくにつまずいていた

 

  

 

体力で叶うはずもない四葉を懸命に追っかけてきて。すっ転んで,四葉に心配かけさせて,逃げる四葉の足首をつかむような泥臭さですよ。決して格好いい絵面じゃない。でも言っていることがめちゃくちゃ突き刺さってくる。中野四葉に。

本当は好きで好きでたまらない,自分を選んでくれて嬉しくてたまらない,でもそれを受け入れてはいけないと思いこんでいるそんな四葉に突き刺さってくる。

 

思わずへたり込む四葉。

そりゃそうだよ。本当だったら一もなく二もなくその気持ちを受け入れたいよ。でも,それだけの想いを受ける資格が自分にあるとは四葉は思えないし,受け入れてはいけないと思っているんだよ。でもそんな気持ちをぶつけられたら,もう途方に暮れてへたり込むしか無い。

 

 

続けて風太郎がいう。

 

 

俺は弱い人間だから この先何度もつまづき続けるだろう

こんなだせぇ俺の勝手な願いなんだが

 

そのときには四葉 隣にお前がいてくれると嬉しいんだ

 

安心すんだよ

お前は俺の支えであり 俺はお前の支えでありたい

 

だから...嫌いならそれでいい

お前の気持ちを聞かせてくれ

 

 

 

もう...涙腺崩壊である。

四葉と一緒にこっちも涙ポロポロものですよ。ストレートで,不格好で,ウルトラロマンティックでも普通のロマンティックでもない,それでも素敵な告白。最高の告白であった。

 

流れよわが涙,と四葉は...

 

 

どうして四葉なのか。

四葉とどうありたいのか。

 

 

そんな風太郎の想いが全部乗っかった,どうして四葉じゃなければいけないのか,どれだけ四葉のことを想っているのかが伝わってくる告白。そんなそんな風太郎の想いに対して四葉の答えは... 

 

 

「私は...上杉さんが... 」

 

 

脳裏に流れる風太郎との思い出。

6年前に京都で共に願ったお願い。高校2年生のときにまさかの再会。思わず告げてしまった本当の気持ち。はじめて一緒に乗ったブランコ。

 

言わねば。嫌いと言わなければ。自分はもう気持ちに決着をつけているのだから。自分ではない他の姉妹こそが幸せになるべきなんだから...

 

そんな永遠のような瞬間で,思わず四葉が紡いだ言葉は

 

「好きです」

「私...上杉さんには嘘をつけません...」

「ずっと好きでした」

 

 


 

 

 

 

 

うおおおおおおおおおおおおおお!!!

(ぐるぐる布団の上をのたうち回りながら)

 

もうね....

いや,この感想を書くまでに何十回も繰り返し読んでいるんですけれどね。もう風太郎の告白からこっち,涙腺崩壊ですよ。お前が風太郎か四葉なのかってくらい感情移入しまくりですよ。涙ボッロボロこぼしながら読んでいるし,感想書いていますよ!

 

 

なんだこれ。

感情の波状が止まらない。これまで四葉が風太郎と関わって与えてきたこと。風太郎が四葉と関わって与えてきたこと。どちらが惚れた惚れられたとか関係ない。求めあっている二人が,お互いに支え合って絆を深めあってきた二人が結ばれる。

 

 

こんなに素敵なことってあるんでしょうか。

僕たちずっと「五等分の花嫁」を読んできたわけですけれど,上杉風太郎に恋する姉妹たちの中でも際立って四葉は風太郎を支えてきたじゃないですか。四葉が成し遂げたことは途方も無いことで,そのことを風太郎はしっかり受け止めて感謝している。そんな彼女とともに支え合っていきたいと考えている。

 

四葉が必死に自分を捨てようとする中で,報われるべき人がきちんと報われた。その充足感。その達成感は愛し合う二人とともに,読者にも感じられるんですよ。良かったねえ...本当に四葉が報われてよかったね...て感じる。

 

 

一方でその風太郎もまた,「選ばれる側」となって葛藤した。これがまたいいんですよ。自分を好いてくれるいろんなヒロインの中から主人公がなんとなく選ぶ,そんな単純な構図じゃない。

四葉には四葉の葛藤があり,想いがある。そんな苦しみのなかで,最後に彼女に本音をつげさせたのは,風太郎の愚直かつストレートな思いの丈を告げた告白ですよ。この必死な告白があったからこそ,二人の思いが通じ合ってよかったねと心の底から思える。

 

そんな素敵な恋の決着でした。まる。

 

 

【考察】もろもろの「答え合わせ」と残る「疑問」

 

今回は本文中であれこれ言及したので,こぼれ話的に。

 

前回,概ね答え合わせは「推測」という形でおこなっていたわけですが,それが風太郎視点で幾つか裏付けられましたね。 

 

①最初に見分けられたのは誰か

風太郎の回想シーン。

「お前四葉だろ!」と見分けたシーンは,やっぱり第64話のエピソードですね。前回指摘したとおり,風太郎は四葉を誘導尋問する「前」に見分けている。

 

 

見分けのエピソードは三玖とのやり取りが大きく紙面が取られていて伏線がぼやかされていましたけれど,実際には「四葉を最初に見分けていた」ことが裏付けられました。

 

②四葉の「告白」と「嘘」

こちらも回想のシーンから。

なぜ四葉は協力的なのか,という風太郎の問いかけに対して「好きだから」と答えたシーンですね。これも風太郎にとっては大きな出来事だったんだな。

 

 

この後四葉は「嘘」と言っていますよね。

でも風太郎は四葉は演技ができないと認識している。正確にはちょっと違いました。今回,四葉が再度の告白で口にしたように,「上杉さんには嘘がつけない」からです。(だから他の姉妹は四葉が演技ができないというのは変と思っているし,実際に文化祭の演技も上手かった)。

 

ということはだよ?

風太郎視点では「好きだからというのは嘘」というのは嘘じゃないか(本当に好き)と意識してもおかしくないんだよなあ...。事実好きだし。このあたりの整合性も面白いですね。四葉関係の伏線は本当に細かく張られている。

 

 

さらに言えば,今回の四葉の返事の構図はそのまんまこの時の告白の構図と一緒だったり。横たわっている風太郎に,四葉が上から顔を覗き込んで答える。こういうちょっとした構図がとってもエモいですよね。

  

③姉妹たちは「いつ」風太郎の選択を知ったのか

今回も五月は登場。ここまで皆勤賞,なんですかね。

 

そんな五月が今回果たした役割は,四葉を取り逃がした風太郎が選ばれなかった姉妹に対して「気遣い」をしようとした時に迷わず風太郎が為すべきことを指し示したことです。

 

 

風太郎の選択は四葉。

 

五月の立場からは当然推測できることですが,いちおう五月は教室で待機していたわけで,風太郎がどの人物の部屋に行ったかはハッキリとは分かりかねるはずです。でも確信を持って,四葉を選んだと認識している。

 

やはりこうしてみると,最初からみんな「四葉を選ぶ」と承知していたと考えるほうが筋が通るかな,と思います。まあそのあたりは各必要があるならば後日談で描かれるかもしれませんね。

 

 ④残る疑問

 まだいくつか明らかになっていないことがある。

  • 初日の風太郎の「頬の傷」は何だったのか。風太郎が「選ばない」としたことに対する怒りの平手打ちだったのでしょうかね。さて平手を打ったのは一花でなければ五月なんでしょうか。

  • 鐘キスの謎。花嫁が四葉でほぼ確定となれば,あれは四葉だったんでしょうね。さて,あの出来事は「風太郎が四葉を見分けた後」である。であるならば,風太郎はあの時キスをしてしまった子が「四葉」であることを承知していたはずですよね。それは「彼女を意識したのはあの時から」という言葉と整合性が取れます。

  • 京都の女の子の件。
    今回の選択において風太郎は「四葉が京都で出会った恩人だから」は含みませんでした。風太郎が持つ情報と推理力があれば京都の子=四葉と認識できるはずにも関わらずです。風太郎は零奈=五月,京都の子=四葉と見分けられているのでしょうか。

    個人的には「見分けられているのではないか」と思っています。類推からも四葉が京都の子であることは明白ですし,そもそも四葉を見分けられられるのであれば,風太郎は自分が肌身放さず持っていた写真の女の子が「四葉」と見分けられるはずです。

    実際,零奈に対してそっけない態度をとった風太郎ですが,あれは四葉ではなく五月と見分けられていたから,と考えられます。このあたりの整合性もどうとられるのか,気になります。

 

...

......

.........

 

かくして二人の思いは通じ合ったわけですが,この後どうなるのでしょうか。案外つぎはいきなり結婚式のシーンかもしれませんし,無難にエピローグ的に解明されていない出来事を描いていくことになるのかもしれませんが。

 

ですが今はただ。

報われるべき四葉がしっかりと報われたこと,そんな四葉を一途に恋してきた風太郎の想いが通じたこと。そんな素敵な,最高の告白を反芻してゆっくり眠りたい。

 

二人の素敵な門出を記念して。

 

 

永遠の幸せを願いたい。

再度まる。

 

 

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Googleさんに一言(定形のお断り

 

ここに書いても仕方がないことですが...。せっかく感想書くんだから,Googleさんは検索結果からぼくの記事を消さないで欲しい。

 

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