現実逃避

現実逃避 - hatena

「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『かぐや様は告らせたい』 第100話 石上優は語りたい 感想

さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2018年第27号』かぐや様は告らせたい」 第100話 石上優は語りたい の 感想(かぐ活)です。


というわけで,既報通り「かぐや様は告らせたい」がアニメ化決定と相成りました。おめでとうございます。




そんな記念すべき第100回の語り手は石上優。語るのは週刊ミドルジャンプで連載中の「モモちゃんは考えない」(通称「桃缶」)のアニメ化に関する話題です。ああ...今回はそういう流れか...。物語始まってそうそう,メタい空気が漂ってきます。


「桃缶」とは,言うならば「かぐや様は告らせたい」という作品の漫画内でのメタ表現といいますか。「青年誌なのにパンツもおっぱいも出さないラブコメ」という比喩を用いながら,本作をメタ的に表現するための素材といいますか。まあとにかく今回は全編を通してメタな空気が漂っておりましたねー。さすが記念すべき100回目・アニメ化発表に合わせた物語構成である。

 



なにがメタいって,

・「かぐや様」アニメ化に合わせて「桃缶」アニメ化の話題を取り上げ
・作者が三ヶ月に一度は休む=赤坂先生をはじめ漫画家が単行本作業などで休むことの比喩
・アニメ化を喜ぶ石神の満面の笑み=作者やファンの素直な喜びの気持ち
・本誌が買えないときでも作品ベースで購入できるミドジャン!アプリ=ヤンジャン!・アプリ
・初期から応援していたファンの古参アピール,声優語り,女子には秘めておきたいヲタ属性=リアルファンあるある



とまあ,盛り沢山なわけですよ。メタですよ。メメタァですよ。



そんなメタな空気を漂わせながら繰り広げられる石上と会長のアニメトーク・オタトークがなんともねえ...あるあるなんですよねえ。今回の石上ときたら「理想的なオタク像」をそのまんまですから。

 


それまで楽しそうに会長とアニメ化について語っていたのに,藤原・四宮ペアの前では「僕は見ませんけれど」と突然裏切るとか。そのくせ,会長がヲタ否定トークをすると,思いっきり傷ついてみるとか。


見事なまでの「オタ面倒くせ!」な展開です。本当にありがとうございます。



面白いのは,桃缶は好きだけれど特段オタの領域に入っているわけでもない白銀御行会長の右往左往ぶりですよね。

ぶっちゃけた話,白銀は一般的な「オタ」のイメージから程遠い存在である。整った容姿。学年1位をキープし続ける秀才。何事も努力を伴う形で理想の自分を作り上げ,本物の天才である四宮かぐやに惚れられて...。傍から見ればリア充そのまんまであり,オタから程遠い存在である。

しかし実際のところ,青年誌を読むような漫画ファンの多くは学生・社会人であり,日頃は普通に学業や仕事をこなし,家に帰ればお父さんであったり,お兄ちゃんであったり。オタとは程遠い一般人の方が恐らく多いのである。

今回の白銀御行は言うならば「漫画は好きだけれどオタと呼ぶほどでもない,そんな趣味をちょっと隠して普通に生活している一般ピーポー」の記号みたいなもんである。思いっきり僕なんかそうなので,「あー,わかるわー」と白銀の立場に共感しなくもないのである。

 



そんな白銀が,突然の石上の裏切りに動揺する辺りの葛藤は,いかにも「かぐや様」というか,漫画チックであったりしてそのギャップが面白かったりする。

いやいやいや。
普通そんなふうにならないから。「非実在の女の子が好み」「そうゆう趣味を否定しませんが」ときたらそこは"お可愛いこと"ではなくて,「キモ!」とかそういう反応だろう。その発想に至らないところが白銀御行であり,彼がオタではないことの証左とも言えよう。


その証拠がこれである。

 

 

「隠し事とかしたくない」
「ありのままの自分で四宮に接したい」



なんともナイスガイである。オタならこういう発想たぶんはしない。白銀会長が二次元ではなく,三次元の住人として生きていることの証であろう。

自分の好きな人にありのままで接したいという考え方は,先日のハーサカとのやり取りが影響している部分もあるだろうし,なによりも四宮さんに対して自分を素直に出せるようになってきたという証でもあるわけですから。


そんな葛藤のさなかにぶっこんでくる藤原書記がまたメタいですよね。

 



あ,はい。
なるほど...赤坂先生の中で,藤原書記の声は「めちゃ高い猫なで声」なのか...。CVのキャストが気になりますね(オタ的発想)

頭に変なアクセだけじゃなくて特大のブーメランを突き刺している藤原千花が愛おしいですね。そしてオタ属性をひた隠そうとしているにもかかわらず,余裕のツッコミをしている石上優会計の姿が涙を誘います。秘めてもうちに出にけり...というやつですよね。はい。

そんな緊張感あふれるオタVS女子の間にふわっとボールを投げ込む藤原さんは一服の清涼剤みたいなもんです。



あ,はい。(二度目)

ここまで人畜無害だった四宮さんにおかしな情報をぶっこんでいくスタイルの藤原書記である。


また偏ったアニオタ像をもってきたな,藤原(笑)

年下のキャラをママ扱い...? 自分の嫁と言い張って結婚...?



え,そういう人たちなの,アニオタ(困惑)
少なくとも僕がオフ会であった人たちは違ったぞ(笑)


普通に常識人が多かったし。部屋にこもって漫画・アニメ三昧というよりは,普通に働いて,家庭を持ったりしている人もいて,ただ趣味は漫画だったりするしそういう趣味をオープンにはしていないだけというかね。今回のお話で言うところの会長風なライトな雰囲気を持っている人が大半でしたよ。(もちろん語る内容はヘビーでしたけれど)

...ああでも,等身大の「推しキャラ」の立看板が透明プチプチで包装されて送られてきて真顔になった話とか,そういうことは実際にあった人もいましたけれど(笑)。それも結婚式をやるとかじゃなくて,単純にヘビーファンでそのキャラを推しているからグッズとして思わず買った,とかいうお話でしたしねえ。


今回の藤原書記の例で言えば,「二次元嫁と結婚」てのは時々話題として聞かなくはないですけれど,ああいうのはあくまで「オタク道」みたいなネタ的な笑いだと思っているんですけれどね。オタクとしてのネタであって,本気でやっている人はごく一握りの重症な方だけじゃないかなというのが個人的な印象なんですが。

まあそういう「イメージ像」こそが一般人のもつオタ像あるあるということを描写しているんでしょうね,これは。

 



しかしそれはそれ,アニオタにそういうイメージを四宮さんに植え付けた藤原書記の行動は会長にとって大きかったのであった。突然日和る白銀。おもむろに傷つく石上。


おーおー,ずいぶん好き勝手なことしなさる...


先に守りに入ったくせに白銀が自己防衛に入った途端に傷つく石上優である。まあ気持ちはわからなくもない。学校内で信じる者が誰ひとりいなかった石上にとって,白銀御行は自分を認めてくれた人である。言うならば石上優という人物の社会に対する「出島」が白銀御行である。そんな白銀が突然裏切り返しを噛ましてくるなり思いっきり傷つくあたり...

 

うっわ,オタ面倒くせ!(あるある)



な反応である。うん,まあ,気持ちはわかるけれどさ。先にオンドゥルったの石上じゃん...(笑)


ここからの石上と白銀の会話はなんというか,男同士の友情というかちょいと痴話喧嘩じみた空気が流れていてちょっと笑えますね。白銀・かぐや・石上優の三角構造である。トライアングラーである。

 



好きな女の前で唐突にオタを疑われるような言動をバラされ,それに言い訳をするとかぐやに対して立つ瀬がなく。かぐやに言い訳をすれば石上に対して立つ瀬がなく。

結果,ブチ切れる白銀御行ということになります。「定義」とか言い出す辺り,白銀御行にもオタ気質ありますね...。まあもともとハマると深くなる男ですからね...。


つまり何が言いたいのかというと,この四宮かぐやさんがなんとなくお可愛いということであります。逆ギレ気味の会長に神妙となる三人の中でももっとも呆然感ありますね。

 


というか,この構図,竹刀がかぐやの右足を貫いてしまっているように見えるけれど漫画的表現でしょうか。


というわけで,アニメ化おめでとうございました。久しぶりのミコ落ちも懐かしゅうございますね。そんな最後までメメタァな第100話でした。まる


...
......

記念すべき第100話にアレなんですが,非常に感想が書きづらかったのである(笑)


かぐや様は告らせたい」のアニメ化という一大イベントを,作中人物がメタ的に語ってオチを付けるという構造だったわけですけれど,それだけにどうやって感想をかけというのだという難易度がありましたね。読者のオタ度を試された感があります(古参風)

しかしまあ,僕も読み始めたのはジャンプ+で無料公開されてからで感想を書き始めたのは花火回からですからそんなに初期からというわけでもないのである。それでもYJで記念すべき第100回を迎え,アニメ化まで至ることになろうとは感慨深いですね。


さてそんな「かぐや様は告らせたい」ですが,赤坂先生のアニメ化に対する思いが寄せられているので引用したい。

 


ふむ。
赤坂先生のアニメ体験,何気に自分のソレとかぶる何かを感じますね。僕もそんなに深夜アニメとか観る方じゃなかったのですが,たまたま夜中にやっていた「ニセコイ」のアニメを見たことがこの年になってラブコメというジャンルに入り込み,毎週漫画を読むようになり,最後には感想まで書くようになってしまいました。

ぶっちゃけ漫画感想を書くということは何も生み出さないわけであります。オリジナルの作品を書いているわけでもない。人様のコンテンツに乗っかって,あーだこーだと漫画の楽しさ・面白さを語り,今後の展開を予想しては楽しみ,作品の登場人物の言動ややりとり,行く末を面白がる。まあそれだけです。


その点,アニメが自分の人生に彩りをあたえ,創作活動に潤いを与えてくれたことが今の漫画家としての赤坂アカ先生につながっているというのは感慨深いというか。良かったなあと素直に感じるというか。

日々暮らす中で,楽しいこと苦しいことありますが,そんな週の真ん中のお楽しみとしての「かぐや様は告らせたい」は確かに生きる上での一段落というか,ちょっとした息抜きになっているような気がします。


こんなブログ書いておいてアレですけれど,最初に書いたように僕は普通の働きマンであり,家庭マンであり,漫画の感想に人生かけているわけでもなんでもありません。そこがプロ漫画家と一般ピープルの大きな違いでしょう。同じようにアニメや漫画にちょっとした潤いを与えてもらい,生きる力に変えていく。

創作者と読者,立場は全く異なりますが,創作物としての漫画(そしてアニメ)がそれぞれの人生に影響を与えている。そんな状況に一読者として仄かな漫画家さんとのつながりを感じられて,なんとなく嬉しかったです。


最後に,改めて連載第100回&アニメ化おめでとうございます。まる。




 

   

 


?


 

画像は週刊ヤングジャンプ2018年第27号「かぐや様は告らせたい」第100話 より引用しました。

画像引用は中止しました。