さてと。かぐや様 117話 の感想(かぐ活)です。
まずはアニメ情報。
既報ですが2019年1月よりTVアニメ放送開始ということでCVが発表されております。白銀御行のCVは古川慎さん。四宮かぐや役は古賀葵さん。
ぼくはあまりアニメを見ない人なので声優さんに詳しくないのでとりあえずGoogleさんに尋ねました。Wikipediaさんが教えてくれました。1989年9月生まれ...て平成生まれか。まあ御行の声やるんだから当たり前か...。
経歴的にはメイン級をいくつもこなされているよう。残念ながら僕が視聴したことがあるアニメではないですが...。分かったの,ココロコネクトと鉄血のオルフェンズぐらいじゃん...。逆に楽しみでもある。
石上優は贈りたい
さて,2週間ぶりの「かぐや様」のサブタイトルは「白銀御行の文化祭」である。時系列的にはかぐやと萌葉の対決(未遂)の直後,藤原書記が萌葉から会長を引き離そうと生徒会室から無理やり連れだしたところに相当する。
て,はれぇ...!?
生徒会室を飛び出したら石上優が子安つばめ先輩に告っていた。何を言っているのかさっぱりわかんねーと思うが,超スピードとかそんなもんじゃねぇ,もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ...。
OK。整理してみよう。
白銀御行が藤原姉妹とのやりとりをするのと前後して,例の1年生のお化け屋敷イベントが繰り広げられていたのであった。マッキー先ハイが伊井野ミコちゃんの耳たぶなめて収録したバイノーラル効果音のやつね。
なんとかお化け屋敷につばめ先輩を誘うことはできたものの,殺意の波動に目覚めた伊井野風紀委員による混浴禁止...もとい男女同室禁止令によって石上優の野望は儚くも絶たれたかのように見えた...。さすが伊井野ミコ,どこまでも石上の前に立ちふさがる女である。
ちくしょう。
陰キャな僕が学園のマドンナ・陽キャの象徴のような子安つばめ先輩をようやく誘うことができたというのに。そんな呪詛が駄々洩れていたのか,子安先輩が気を使ってくれました。 ついでにつばめ先輩のクラスの出し物に行くことに。
ふむ。
3年生だろうと文化祭の出し物はやるのね...。ところでこれは何のだしものなんだろう。「まとあて」とか「わたがし」とか出ているけれど,夜店横丁とかそんな企画なんだろうか。
しかしここで天は石上に味方したのであった。たまたま目についた的当てで見事100点をゲット。景品はつばめ先輩が欲しがっていたクッキーであります。
陰キャな僕でも分け隔てなく接して気を使ってくれる「いいひと」。好きだけれど届きようもない遠い果てにいるマドンナ。そんな彼女の日ごろの気遣いに感謝の気持ちを込めた,ささやかな御礼であります。そう,文化祭でなかったらね。
しかし本日は晴天なり。もとい,文化祭当日なのであった。
奉心伝説!
その昔,秀知院のあるこの場所で,好きな姫を救うために心臓をささげた男の物語である。転じて,この文化祭で「ハートのもの」を相手に贈るということは,即ち「愛の告白」を意味するのであった!
そして当然のように石上優はそのことを知らなかった!
しかたがないね...。最近までほとんど友達がいなかったからね...。
というか,白銀御行も翼くんも,四条さんも(ついでに柏木さんも)通常の認識では「先輩」であって「友達」ではない。いちおう友達認定されてますから年上の友達ともいえるけれど。
子安つばめは考えたい
奉心伝説を理解しないまま渡した巨大な「ハートのクッキー」。
当然,子安先輩は驚くわけであります。え,優くん,私のことそんな風に思っていたの? しかしまあ勘違いかもしれませんし。おすし。
一応問いただしてみた。
「これは僕の気持ちです」
告白だった!(←勘違い)
純粋に日ごろの気遣いのお礼と思って渡したハートのクッキー。告白じゃないよね?という念のための確認に対し,石上は「(日ごろのお礼をこめた)僕の気持ちです」と答え,子安先輩は「告白」と勘違いしたのであった。
なるほど...上手いなあ...。
いや,ぶっちゃけ石上の場合「告白」そのものに難があったからね。奴が想いを伝えるにあたってその最大のハードルは石上優自身である。
石上が思いつく告白と言えば,毎日花を贈って花の名前の頭文字をつなげると「ア・イ・シ・テ・ル」とか,自分の写真の入ったアルバムに「君を思っている」とかメッセージを入れるとか,ストーカーじみたものばかりでしたからね! 四宮さんがドン引きするくらいの。
しかし今,石上優は知らず知らずのうちに秀知院学園でごく一般的な仕様の告白に成功したのであった。なんだこの超ラッキーパンチ。石上は伊井野さんに邪魔されたことを感謝すると良い。
ていうか,問題は告白されたと思った子安先輩のこの反応ですよ。
あ,あれ?
ソッコーでお断りかと思いきや,そんな迷惑そうでもないし。赤面して「凄く嬉しい」とか言っていますし。おすし(2回目)。
え?
石上...わ,ワレ,勝つんか...?
はてな?
いやね。子安先輩は今付き合っている人はいないはずですけれど,この文化祭で「創作ダンス」とやらをやることになっていたじゃないですか。奉心伝説の。てっきり,「好きな人がいる」という文脈だと思っていたんだけれどな。
でも「迷惑じゃない」「凄くうれしい」「ちょっと考えさせて!」という流れ的には,子安先輩的に優くんは一発却下案件ではないということである。これは石上優の想いを受け取ってもらえる可能性が微レ存...なのかしらん?
四宮かぐやの難題
ヒントはその様子をたまたま見てしまった藤原書記と白銀会長の会話にありそうである。
すごいメタ的に語ると,白銀的には石上が振られるようなことは自身の告白にも影響する。四宮さんも追悼モードとならば告白なんかして来ようもないし,また御行自らの告白も雰囲気的に難しいものになる。
ぶっちゃけほぼ出来上がっているカップルである白銀・四宮コンビについては想いを伝えればそれでゴールである。そこに今更疑問は無い。であるならば,白銀的には当然石上の告白は成立してもらわなければならなくなる。ここまでが漫画で描かれた話。
しかしですよ?
逆説的に考えれば,白銀とかぐやはこの文化祭で告白を行うことは確定事項である。告白の意思を見せた四宮かぐやはもちろん,そもそも御行自身がスタンフォード行きを決めたことで残された時間をかぐやと「恋人」として過ごすためにはここで告白するしかないのである。
言うならば生徒会における二人の恋人のカップル成立を前提とするならば,物語的に石上は失恋してはならない。言い換えれば,子安つばめ先輩と石上のカップルは成立するしかないのである。それこそ,白銀・四宮カップル成立の「前提条件」なのだから。というのがメタ的な視点でのお話。
加えて気になったのが,今回の白銀と藤原による石上会計分析である。
石上の欠点=自信のなさ
という分析。さては慧眼である。
これすなわち,四宮かぐやの分析と同一なのである。さすがは秀知院の誇る秀才・天才たちである。
そもそも四宮さんが勉強を頑張らせたのは,そこで結果を出すことで石上会計に成功体験をさせることが目的であった。転じて,子安つばめもまた石上の良いところとしてそれを認知するであろうと。
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結局のところ,かぐやの言っていることは藤原千花が言っている「加点方式の評価」に他ならない。藤原は言う。減点方式で見る限り白銀も石上も「産業廃棄物」レベルである。NGポイントはマックスゲージを振り切った状態であり,そこに勝機は無い。
しかし加点方式で見てみれば,会長も,そして石上も「男としてよい線いってる」のである。
我々読者は石上優という男がどんな男なのか,物語を通じてみてきたわけです。石上の良いところ...弱者を守ろうとする正義感,対立する人物でも認められる包容力,困っている人を手助けしてあげる優しさ...。
そんな良いところをきちんと評価してあげれば,石上優は十分「よい男」なのである。そして子安つばめは石上優を偏見で見ることなく適切に評価してきた「良い人」なのである。
四宮かぐやが石上優に課した課題は未だクリアされていない。50位以内など程遠い成績状況である。しかしそれは何ための課題だったのかといえば,「石上優に自信をつけさせる」=告白する勇気を持たせるというところが大きかったはずである。
であればだ。であればだよ?
今回,伊井野ミコのナイスフォロー(笑)によって告白自体はクリアできたわけですから。あとは子安つばめがそれを受け入れるかどうかに委ねられたわけですから。
四宮かぐやの「難題」,すなわち子安つばめを落とす可能性が微粒子レベルで存在する!のではなかろうか。
読者の「どうせ石上は振られて終わりでしょ」みたいな戦う前から終戦みたいな気分を読みとった赤坂先生がまさかのどんでん返しに打って出る可能性。少しあると思います。
といわけで,石上優の告白の行方に乞うご期待。
余談
少し気になったのは,こうしたラッキーパンチで石上優の告白が成立してしまってよいのかなという点ですよねえ。
客観的に見た場合,石上は(藤原的視点では減点も多けれど)いい奴である。そしてこの学園において非常に苦境に置かれてきた人間である。彼は不当に評価され,する必要もなかった恥辱に耐えてきたのである。
それでも本質が折れることなく,他者に思いやりをかけることができた男である。もう十分報われてもいいのではないかと思う。
一方,子安先輩の留保状態が何の意味を成すのか...というのもまだ曖昧である。普通に考えて他に好きな人がいれば「留保しない」。留保することで相手に期待させるような残酷なことはしないであろう。
なので他に好きな人がいるということではなかったようなのですが,問題は石上優を恋愛対象として見ることができるのか,という一点につきよう。
彼女が加点方式で評価してくれた上で,年下の可愛い後輩ぐらいにしか思っていなかった石上のことを恋愛対象として見られるのか。また彼女がやりたがっていた「奉心伝説の劇」との関係は。
そこんところが気になるところですね。いまんところ。
もう一点,気になるのは石上優が告白したという事実を知らないことですね。これ,爆弾要素じゃないかな。既に告白しているのに,もう一度「いつもの」石上クオリティで再告白してしまうとか。しかも事情を知らないかぐやがそれを助けてしまう。ああ...ありそう。
それすらも笑って受け入れてくれる度量が子安先輩にあるのであればいいんですけれどね。それも含めて次週以降の展開,私気になります!
というわけで今回の感想はまる。
(追伸)
その場合,伊井野さんの立場はどうなるんでしょう...。予断を許しませんね。
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*画像は『かぐや様は告らせたい』 117話,94話 より引用しました。
画像引用は中止しました。