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『かぐや様は告らせたい』 第146話 伊井野ミコは愛せない② 感想

さてと。かぐや様 146話 の感想(かぐ活)です。

 

今回のサブタイトル,四宮かぐやの無理難題「燕の子安貝編」の冠も取れてしまい,「伊井野ミコは愛せない②」である。

 

つばめ先輩の案件は何も解決せず,ただただ不可解さが残るばかりであった前回。一応今回はその答え合わせありーの,伊井野ミコがなぜ骨折したのかという状況説明も有りーの。なかなかの盛りだくさんである。

 

 

 

 


 


 

子安つばめは愛せない

石上の気持ちを確認し「そこに愛があること」を理解しつつも,その気持は受け取らず。せめて「ありがとうの気持ち」という子安先輩の言葉が不可解だった石上のクリスマス。

 

ふむ

子安先輩,やっぱり「未経験者」なのね。うん知ってた。彼女の人物像から鑑みて,経験豊富なはずはないんだよなあ...。お付き合いすることで「体操」がおろそかになることを理由に断ろうとするくらいである。これまでも男の人とお付き合いはしてきていないんだろうな。少なくとも体操をやっている間は。

 

しかし石上からしてみれば「気持ちを受け取ってもらえなかった」「ほしいのは愛なのに肉体関係だけと言われた」気持ちは残る。ほしいのはつばめ先輩からの「愛」である。その一番欲しいものは,つばめ先輩はあげられない。

 

ここのロジックがきっと石上にはきちんと伝わっていないよね。というのも,つばめ先輩は間違いなく石上を好きになっている。「好きとか嫌いとかじゃなくて」というその物言いは,一見愛情の不在を表しているように見える。でももし本当に石上のことを男性として「好き」と思っていなければ,石上の気持ちを確認したりしないし,立ち去ろうとする石上を引き止めたりしない。

 


泣きはらした目をしながらプレゼントを一緒に開けようというその眼差しは,石上の拒絶に対する悲しみの表れである。なんで悲しいのか。それは石上のことが「好き」だからでしょう。

 

体操のことがあるから,石上を好きになってしまったらそれが疎かになってしまうから「気持ちに答えられない」のだし,「嫌いでもなく,むしろ好き」という気持ちを伝えることも出来ない。そのロジックがきちんと石上には伝わっていないよね。

 

伝わっていないのに,セックスを「お礼」という言われ方で言われてしまえば,ピュアな男としては傷つくしか無い

つばめ先輩からしてみれば,自分の初めてを石上にささげても良いと思ったのである。それくらい石上のことは「好き」なのである。好きだけれど,それを自分が受け入れることが出来ないから...というロジック。そこが伝わっていない。嗚呼,残念な生き物なり。

 

伊井野ミコは分からない

そんな石上の心情。激情のままに起きた出来事を伊井野さんに話してはみたものの,伊井野さんはそんな男の純情を理解しようともしないのであった。

 

まあ仕方がない。伊井野さんとて女である。女の気持ちに立って考えるのは当然だし,何より相手が石上ですからね。ぶった切るのはお手の物である。

 

それなりの覚悟の上でセックスに臨もうとした子安先輩の視点からしてみれば,「付き合えない事情」を理解しようとせずに愛を置いてさろうとする男に絶望するしか無い。どっちの気持ちもわかるだけに難しいところですね。まあ童貞の石上の気持ちはわからなくもないですけれど。

 

 

しょうがないじゃん。

男ってそういう面倒くさいところがあるんだよ。「そこに納得できない部分がある」からこそやりたくてもやれない。ちっぽけでつまんないプライドに見えてもそれは石上優が貫きたい矜持である。それに対する伊井野さんの反応がこちらになります。

 

 

 

うわ,きっつ!

かぐや様読者の童貞・非童貞諸君どちらも,ここで石上が泣くのは「まあある意味仕方ないんじゃね...」と寄り添ってあげられそうな心情なのに,このぶった切り方である。

 

うんまあ...多分にもともと石上とは仲が良くないし,にもかかわらず文化祭でちょいと優しくされたから「もっと優しくしてほしい」とかねだる気持ちが生じていたところで石上はつばめ先輩のことばかりである。そりゃ面白くないでしょうよ。その上で女性視点で客観的に論評されてしまっては,言葉もきっつくなるわ。

 

 

そんな石上がぶちきれて「付いて来んな」と言ってしまうのもやむを得ないですよね。男子としては石上の自己陶酔は理解らなくもないわー(僕は既婚者だけれどさ)。そんなもんだって...!

 

 

死にたい。殺してくれ。

 

そんな石上の心情は自分に対する憐憫にあらず。子安つばめ先輩を傷つけてしまったことに対する自己嫌悪である。無論死ぬ気なんか無かっただろうし,単に「それくらい悔やんでいる出来事だった」ということでもありましょう。

 

だがまあそんな時にこそ「魔が差す」というものである。蹴躓いて階段から落っこちた。生きていた...が,なんでそこに伊井野ミコが!?

  

 

かくして伊井野さんの右腕は無事逝ったのであった。

ふむ。この後の行為といい,伊井野さんはあんまり褒められた態度じゃないんだけれど,この時「石上の状態が危うい」と思い,「石上を助けよう」としたことは認めてあげなきゃいけないね。

 

それは伊井野さんが正義の人だからである。石上のやっていることは伊井野さんから見ればバカみたいだし,自己陶酔しているキモオタだったかもしれないけれど,それと石上の命は別問題である。

 

この時,伊井野さんにとって石上を救うことは「正義」だったのでしょう。憎まれ口をたたきながら何やら思わせぶりなことを言っていますね。

 

 

「ほんとあんたは...

 私がいないと危なっかしくて駄目ね...」

 

なんてセリフはまるで古女房である。

いやぶっちゃけそこまでじゃないぞ? と客観的には思うのですけれど,そこがお互いに互いを「支えてきた」と思いこんでいる二人だからですなねえ。幾分に興味深い。 

 

 

石上優は伝えたい

 

という話だったのさ...。

かくして時系列はリアルタイムに戻ってきたのであった。そういやそうだった...。蛹が蝶になろうとしているとかいう理由で生徒会室に入れなかった石上はボランティア部の部室で伊井野さんに「あーん」している現場を四条眞紀先輩に抑えられたんだっけ...。すっげぇな,この華麗なる流れ。

 

そんな石上の話を聞いた四条さんの反応がこちらになります。

 

 

駄目だこいつ...。

すべてを自分に置き換えているから脳みそピンクに染まってやがる...!

 

しかしかくして石上が伊井野さんに頭が上がらなくなった理由が判明しましたね。なるほど,確かに石上が意図して折ったわけではないし,限り無く不幸なことの積み重ねだったわけでありますが。

こうしてみると別に二人が頬染めて「それは言えない」っていうほどのことじゃないやんけ。実際に四条先輩には語っているわけだしな。思っていたより色気もへったくれもなかったわ(伊井野さんについては)。

 

ふむ。しかしどうなんでしょうな。ここにきて青春ヘイト野郎だった石上が一番青春を謳歌しているじゃないの。

 

 

そりゃ何もかも思う通りに行っていないけれど,優しい先輩はいるしさ。結ばれていなくても想いはなんとなく繋がり合っている片恋相手もいるしさ。可愛くない腐れ縁には嫉妬気味にからかわれているしさ。いま風は石上に吹いている...!

 

石上の気持ちを無碍にしてしまったことにきちんと謝罪する。それに対して諦めること無く,「先輩にはこれから僕を好きになって貰えるよう頑張ります」と向かい合うあたり...。石上,お前,成長したな!空条承太郎

 

ぽよみがえぐい... 

 

 

こんなん子安先輩じゃなくても惚れてしまうわ。めっさ格好いいじゃん,石上!

 

それが証拠にこの顔見てご覧なさい。目は潤んでますしね。頬がぼうっと赤くなっているでしょ。これ惚れている顔ですわ...。

 

結局,子安先輩にとって問題なのは「恋しちゃうと体操が疎かになる」の一点だけなんだよね。それを除けば全てはきもちはどんどん石上に惹かれていっている。天秤にかけるものがなければとうの昔にOKな話である。気持ちも身体も石上に惹かれているのに,自らの目指すところとの兼ね合いが取れないだけの話である。

 

 

 

伊井野ミコは愛せない

くっくっく。

伊井野さんめ... 悪い顔してやがる...。

 


 嗜める四条先輩がめっちゃ常識人に見えてきますね...。あんなにポンコツなのに...。そんな客観的視点から見る伊井野さんの「悪意」は流石に隠せない。日頃の鬱憤をはらすがごとく,逆らわない石上にやりたい放題である。

 

 


 

うーんこの...。

 

そりゃまあ,これまで積もり積もったものもあるのでしょうし。 自分には優しくしてくれなかった石上に対する逆恨みもあるのでしょうし。そして心のどこかには,つばめ先輩といい感じになりそうな石上に対する「やっかみ」もあるのかもしれませんし。

 

でもね。

今はそんな風に「これまでの恨み」を晴らしたい気持ちが優先しているかも知れないけれどさ。それで本当にいいのかな。それは伊井野さんの「正義」に照らし合わせた上で正しい行いなのかな

 

客観的な読者視点から見ても褒められたものではないし,むしろ窘めてやめさせたいところである。そんな読者の視点を反映するような四条眞紀ちゃんのモノローグは先々の伊井野さんの行く末を示唆している。

 


そんな風に人を動かして。そんな風に人に意地悪して。

周囲の人間も伊井野さんを肯定しないだろうし,なにより自分自身で自分を嫌いになってしまうんじゃないかな。

 

まあちょっと先になりますけれど,きっとこのような振る舞いに対しては周囲も口を挟むでしょうし,伊井野さんもまたいつか自己嫌悪に陥ることになるのでしょうし。その上で,そんな伊井野さんを石上は許すのだろうなと思いますし。

そこのところの「落とし所」はなんとなく見えているんですけれどね。まあそれは先のお話。

 

藤原千花は逃げ出したい

 

からーの藤原千花になります。なんだろうなあ...このきれいなリレーを見ているようなお話の展開は。さすがとしか言いようがない。

 

 

なるほど。ここから藤原モードに入っていくわけですね。ダイエット話からタピオカ〜ラーメンまでの流れが華麗すぎる!

 

ふふ。

最近流行のタピオカですけれど,すでに多くの言説で知られたとおりタピオカってデンプンの塊ですからね。超高カロリーなのである。そんなよく知られた言説に対する,女子高生の面々が語る言い訳フレーズを全てなぞってくれる藤原千花の有様がいっそ清々しい。

 

そんな高カロリートークからのラーメンへの導入,華麗すぎる。

 


 

きたか...巣鴨の仙人...!

「このあとすぐ!」ってニチアサのプリキュア番宣みたいな振りから結構時間が経っての満を持しての登場かあ。いや,時系列的には文化祭初日に渋谷のサンちゃんと高円寺のJ鈴木が来ていたんだから,そんなに時間は経っていないんだけれどな。

 

巣鴨の仙人。

齢80にして一日ラーメン三食を食し,「年金で食うラーメンは至高」との名言を持つ都内ラーメン四天王が一である。生涯現役をFacebookで宣言するなどSNSも駆使する「最も天国に近い男」がついに登場か。これは藤原千花でなくても胸が熱くなるな

 

なかなか早坂とのキスに話が至りませんけれど。

まあそう急くことはない。漫画の時間はまだたっぷりあるというわけで,来週も楽しみである。まる。

 

 

ついに千花のターン!(1000万再生おめでとうございます)

 

 

 

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コミックス

 


*画像はヤングジャンプ2019年第34号『かぐや様は告らせたい』 146話より引用しました。

画像引用は中止しました。