さてと。かぐや様 154話 の感想(かぐ活)です。
前回は禿ヅラで失笑を買った藤原千花さん。まさかの2話連続のご活躍である。長きにわたる藤原不足を癒すかの如くです。そんな彼女の最近の悩みは千花さんの地盤沈下問題である。
輝かしき生徒会役員・書記として,国の心臓たる四宮家ご令嬢のご学友。血統は総理大臣も輩出する政治家一家の名門。かつ可愛らしさだけなら四宮かぐやすら嫉妬するその容貌。
エキセントリックな性格を含め,ふらふらと誘蛾灯に群がる蛾のようにそんな彼女に惹かれる変わり者は後を絶たず,討ち死にした男子生徒は幾十名か。ああ,なのに...。
今となっては後輩にすら言葉のナイフで切り刻まれ,慕ってくれていた後輩すら「私はまだ尊敬しています」とまるで他の人の尊敬を一切受けてないかの如き評価...。
ばかな! 私をだれだと思っているの? 国の頭脳たる政治家一門・藤原家の血を引きし者ですよ!
やってくれましたね皆さん...
ここの皆さんだけですよ...
私をこんなにコケにしてくれるのは....
ぜったいに許さんぞ虫けらども!!!!!
じわじわとなぶり殺しにしてくれる!!!
というわけで,ヒロイン藤原書記からの今回のお遊びは私と一緒に「愛してるゲーム」をしましょう! となります。
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かぐや様は告らせたい 16 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)
- 作者: 赤坂アカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/09/19
- メディア: コミック
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愛しているゲームか...かつてそんな題材を扱ったラブコメがあったような...
もし興味があったらこちらもどうぞ。
愛してるゲーム VS 石上優
まずは初手,あっさりと藤原さんに転がされる伊井野さんから。うわ,弱ッ!!
敬愛する(仮)藤原千花先輩に頬を朱に染められて「愛してる」と言われれば,同性といえども軽くいなされてしまうもの。まあ愛って恋愛だけじゃないからね。友愛,師弟愛,もろもろ含めて愛だから。「愛がある」とその人が信じていれば,それは確かに存在するのかもしれない(意味深)。
そんな言霊のレトリックにさっくりと引っかかる伊井野さんが哀れですが,まあしょうがないね。これは前座だから。なぶり殺しの対象はもちろん,日ごろからの恨み重なる「石上会計」であります。
藤原書記のこの悪い顔,萌葉といっしょなんだよなぁ...。こういう悪だくみをするときの藤原千花,実に生き生きと悪い顔をする。しかしまあ,そんな安い挑発に乗ってしまうのが石上優であります。
このところ高値の花だったつばめ先輩ともよろしくやっていますし。なんか四条先輩も友達になってくれたし。不俱戴天の仇である伊井野さんとも助け・助けられでなんとなく一緒にいますし。最近の石上優はぶっちゃけノッている。そんな石上の自信が,近年の藤原千花に対する低評価と相まって慢心したか...。
乗るな,石上!戻れ!
そんな
ごく自然な日常会話から唐突の罠。
石上からくらう言葉のボディーブローすら,傷つかないような配慮...その配慮があるから傷つかない。いやな気持になったこともない。むしろこんな自然のやり取りがいっそ楽しく心地よい...からーの
ズキューーーーーン!!!
やめろ藤原。その前フリからのその笑顔,その台詞は童貞には効く。
あっさり撃沈する石上優である。
らしくなかったな...石上。隙だらけだったぞ!
よく見れば数コマ前の藤原さんの表情。思いっきり目が死んどるやん。「腹が立つけれど嫌な気持ちになったことは一度もない」という表情じゃないですよ! こいつは腸煮えくり返っている状況やんけ。赤犬で言うところの「大噴火!」直前のイッライラ感ですよ。
してやったりの藤原千花の表情がこれまたほんと...めっちゃイラっとくる評定してますよね。悪い顔しているじゃねぇか,フジワラ...。
女に手を上げたことがないこのボクチンでも思わず
吐き気を催す邪悪とはッ!!
初心な童貞をもて遊ぶことだ!!
お前は今,石上の心を再び裏切ったッ!
いやまあ,しかし「愛してるゲーム」と分かっていて引っかかる石上がチョロいんですけれどね。女性に慣れてきたと思いきや,やっぱり石上は女性には弱かった。石上ハーレムなんて夢のまた夢だったんだ...。この先の「つばめ先輩に告白させる」という行方もどうなることやら。
というわけで本日の勝敗,久しぶりに「藤原の勝利」。
(追記)フォロワーさんのつぶやきを見て確認してみました。
伊井野さんに話を振る時に「藤原書記の指は震えている」「からかいが終わった後抱き着くとき顔が赤らんでいる」。
ふむ。藤原書記が石上に恋心があるかどうかは怪しいところですが,「誰かに愛されたい」というのはあるのかもしれないな。伊井野さんに振った時に指が震えていたのは,伊井野さんの恋心に気づいているからなのか,自分との対応の違いに怯えていたのか。その辺も気になりますね。
愛してるゲーム VS 伊井野ミコ
悔し紛れの負け惜しみを言ったところで,つぎは伊井野さんとの対決。余計なことを言うから墓穴を掘る...。
ただ計算違いだったのは,絶対に拒否すると思っていた伊井野さんが乗ってきたところですね。この時,伊井野ミコの中の恋愛頭脳戦コンピュータはフル稼働していたに違いない。「藤原先輩が言うなら... 」という体を取りつつ,石上から自分に「愛してる」って言わせたい。そんな仄暗い欲望を感じ取りましたよ,僕は!
だってねぇ...
この台詞に対するこの切り返しである。
石上はほぼ完全に棒演技なのに対し,伊井野ミコのそれがある程度「それっぽく見える」のはなぜだろうか。なるほど,心の準備万端だった伊井野さんの余裕の表れ...そうかもしれないけれど,ここはむしろこのセリフは本心だったからと見たほうが分かるんだよなぁ...。
すでに気づきかけている恋心。あの石上が,骨折を理由に自分の意のまま自由自在と言う状況の「いたれりつくせり感」の中で,石上の恋心すらへし折って自分に向けさせたい。その優越感に浸りたい。完全に恋心を自覚していない今は,そんな歪んだ愛情を石上に対して抱いている。照れた石上に対する追撃をみても,そんな印象を受けますよね。
実際,かぐやの頬が朱に染まっている辺り,ミコの感情を読み取った可能性もある。
*(追記)コメントいただきました。
>かぐやの頬が朱に染まっている辺り,ミコの感情を読み取った可能性もある
ここ、かぐやと会長が手を繋いでいるように見えたのですが、どうでしょうか?
会長は机の上に置いていた手を下げているし、かぐやも組んでいた手を解いているので、隙あらばイチャついているのではないかと。なので、次のページでかぐやが、石上を邪魔そうな表情で見ています。
かぐやのゲーム参戦は、先週に引き続き悪戯したくなった感じ。四宮家の教育によって捨ててしまった感情を取り戻しつつあるかぐやは結構悪戯好きみたいですね。
なるほど。確かに二人は手を繋いでいるっぽいですね。白銀もちょっと汗かいてますし。次のコマの迷惑顔もそれを邪魔されたというのもあるのか...。ありがとうございます。
まあちょっと伊井野さんは調子に乗っている感があるので,いずれ痛い目を見ると思いますけれど。第二の四条眞紀化がひたひたと迫ってくる感がある。そこで思いとどまって頭を垂れることができるのか否か気になるところですが,そこは恋愛頭脳戦,押し切るつもりなんだろうな。
というわけで本日の勝敗「伊井野ミコの勝利」
愛してるゲーム VS 白銀御行
そんなわけで,藤原・伊井野の両名に「駆逐」されてしまった石上優。にっちもさっちも行かなくなって白銀会長を巻き込んだのはいいものの,どう考えても後ろのかぐやが渋い顔してますよね。石上ぃ...目線がかぐや様と重ならなくてよかったな。もし目があっていたら塩の柱になっていたところですよ。
というわけで藤原VS白銀でありますが,こいつはちょっと分が悪い。
つい先日までモンスター童貞だった御行会長,別に女性慣れしているわけじゃない。方や調子に乗った藤原千花は,今見ての通りなかなかの「からかい上手の藤原さん」である。
そして単純に見た目だけならばヒロインと言ってよいお可愛らしさ...これはピンチである。もしもーし? 白銀今月ピンチなのか? 世界的名探偵Lじゃなくても推察できるレベルの危機である。
これは試練だ...。過去に打ち勝てという試練だと
そんな白銀会長の窮余の策は「家族の顔を思い浮かべる」。圭ちゃん...親父...。だが鮮明に思い出したのは別離の時の母の顔。妹・圭ちゃんの手を引いて白銀父と御行を置いて出ていく母とその言葉....
重!
藤原ゲームになんて重いネタぶっこんでくるんだ,赤坂先生は。完全に油断していたぜ。 藤原の顔なんかどこへやら,一瞬の負の感情でかき消される白銀御行の浮ついた心。
重いよ!軽い気持ちで受け流すと思ったら思ったより深い闇が来ちゃったよ。田沼先生もびっくりだよ...。そんなわけで本日の勝負,「白銀御行の勝利」でありますが,過去は全く乗り越えていないので実質ダブルノックアウトといってもいいのかもしれない。
【番外編】愛してるゲーム VS 四宮かぐや
そこでここまで静観していた四宮かぐやさんが参戦。
これは複数の意図があるね。
一つはもちろん,自分の愛する男を取り戻すための恋愛的動機。本来の恋人である四宮かぐや自らが「愛しているゲーム」を行うことで,全体には隠しながら二人の愛を確認するという密やかかつ堂々としたイチャつきをやらんとする意図である。
そしてもう一つは,見事な感情コントロールで自らへの愛を証明してみせた白銀御行に感嘆しつつ,なにか心のトラウマに触れることがあると気づいたかぐやのとっさのケアである。傷ついた心を癒やしつつ,その悲しげで人に見せられない表情をいつもの,いつも以上の会長に戻す。
そのためにはキレッキレの笑顔でキレッキレのセリフを吐いて会長を照れさせるしか無い。皆の前だろうと攻めの一手は緩めない。そんな妻・四宮かぐやさんが最高に強かった「愛しているゲーム」でした。
というわけで,本日の勝敗「かぐやの勝利」であります。まる。
みんな「愛」のせいね
閑話休題。
今回ついに登場した白銀母,その姿であります。
ふむ。
小学受験に失敗し,御行に対する関心を失った母。その母が圭ちゃんを連れて出ていった...というのは以前の入院回で語られていましたが,こういう感じだったのね...。
いやね。表現が変だと思ったんだよな。
「恋愛愛情は永遠じゃないの」
そこは普通"恋愛「感情」"だよな。
なるほど。白銀母は白銀父を嫌いになったわけじゃない。貧乏な生活の耐えきれなかったのかもしれないが,お金の問題だけでもない。白銀母が切り捨てていったもの,それは白銀父に対する恋愛感情と,白銀父と御行に対する愛情の両方だったというわけか。
捨てられたのは父だけではない。御行もまた母に切り捨てられたのね...受験の失敗のせいだろうか。
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ふむ。
思っていた以上に母は「上昇志向」が強いのだろうか。あるいは,他に理由があって...?
しかしまあ,その後圭ちゃんが「帰ってきた」ことも考えるとなんだかそれも意味深なんだよなあ。この強烈な上昇志向,どうも四宮風のそれを感じるんだよな。人を押しのけて行く感。自分優先にも見える強烈な意思。
まさかと思うけれどさ,白銀母はもともと四宮の血筋だったのか,あるいは今現在四宮の系譜の誰かと恋人同士とかいうオチじゃなかろうな...? だからお付き合いにじゃまになった圭ちゃんは家に戻した...?(ひッ)
ibじゃあるまいし,そこまで重たいネタは突っ込んでこないと思いたいけれど。気になります。
ただまあ,こうやって出ていった母親の「恋愛愛情は永遠じゃないの」セリフと,例の白銀父の「真実の愛はあるかもしれない」と言うセリフ。すれ違いつつも,父は諦めていない感がありますね。
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もともと情熱的な恋かなにかで付き合い,結婚し,「真実の愛」を信じていたのでしょうけれど,それが180度転換するような出来事(追記:すいません,ぼーっとして間違えました)ってなんだったんだろ。そこも含めて超超超気になります。
この後の展開どうなるのでしょうか。来週が楽しみである。再度まる。
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かぐや様は告らせたい 16 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)
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*画像はヤングジャンプ2019年第41号『かぐや様は告らせたい』 154話より引用しました。
画像引用は中止しました。