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『かぐや様は告らせたい』 第194話 子安つばめと石上優 後編 感想 : そして石上は「子安つばめの無理難題」を受け止めた

 

 

さてと。 かぐや様は告らせたい 194話 の感想(かぐ活)です。

 

前回明らかになった,石上優の告白を受けての子安つばめの結論は「この好きは恋じゃない」というもの。それがあったからこその告白不受理だったわけですが,最後の最後で石上優が意外な行動に出たところで先週は引き。それを受けての今回のお話です。

  

 

ふむ。これが「押しの子」か...(全然上手いこと言えてないからな?)

 

子安つばめが石上優を見続けてきたように,石上優もまたずっとつばめ先輩を見続けてきた。

 

人を愛する優しさを。

その優しさで救われた人のことを。

そんな子安つばめを形どる全ての象徴を。

 

狂おしいほどに見つめ続けてきた石上優だからこそ,「先輩は押しに弱い」という点を最後に突いてきたわけですが....

 

それが問題解決にならないことは分かっている。たぶん石上優だってわかっている。仮にこれで子安先輩が折れてくれて付き合ってくれたとしても,いずれどこかで抱えきれない違和感から破綻してしまう。なぜなら,

 

子安つばめの「好き」は「恋としての好きじゃない」。

 

これは熟考に熟考を重ねてたどり着いた真実である。それは押しで拝み倒されたところで変化するわけでもないわけで。石上だってきっと分かっている。

 

それでも石上が「好き」と伝えるのは,つばめ先輩に対する思いがそれだけ真剣で本気だからですよね。押さえられるなら押さえている。否定されても「抑えきれないこの気持ち」だからこそ,諦めること無く押してみたわけですよ。

 

そんな石上の想いに対して子安つばめが何を思うのか,彼女にとって「好き」とは何だったのか。そんな石上の恋,決着編です。

 

   

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二つの「好き」がたどり着いた場所 

石上,最後の「押し」に対するつばめ先輩の答えはやはり変わらなかった

 

まあそれは当然なのです。

石上優のことは「好き」だけれど,その好きは恋じゃない。熟考に熟考を重ねた上での結論だけに,そこはブレなかった。うん,コレはぶれちゃいけない部分だと思うので,石上が悲しむのは可哀想だけれど子安先輩の判断には納得がいきました。

 

ただ,誤解しないでほしいのは「つばめ先輩は石上優のことが好き」ってことなんだよな。ただ好きのベクトルが恋じゃなかっただけで。彼女にとって体育祭以来の石上との関わりは,そばにいてほしい,ずっと良い友だちでいてほしいと思えるほどになっていたわけですよ。

 

 

もちろんつばめ先輩の言っていることは難しい。

 

当の本人が理解しているように,惚れた張れたのやり取りがあって「元の友達」でいることはは簡単ではありません。「届かなかった恋心」を抱えながら友達であり続けることは,否定された側には相当の苦渋がある。だから「男女の友情」なんていうものは成立することが難しいわけで。

 

それでもつばめ先輩が石上にそれを願うのはなぜか。

 

繰り返しになりますけれど,それは「石上優が好きだから」ですよね。その好きは恋の好きじゃなかったけれど,涙を流してお願いをするくらい側にいてほしい,ずっと友達でいてほしいと願うような「好き」だからですよ。それは「親愛の情」かもしれないけれど,それでもそう口にしたくなるくらい石上のことが好きだからですよね。

 

 

思わず口走ってしまうほどの感情のほとばしり。それは石上もつばめ先輩も同じ。ただベクトルが違うだけで。 同じくらい強い双方の感情は,恋心の受け入れを否定したところで一つは実現できなくなってしまったけれど。もう一つの関係を築ける可能性はまだ残っている。

 

 

一見,「振る側に都合のいい論理」に聞こえるかもしれない。ある程度つばめ先輩にもその自覚はあるし,石上も「ずるいっすよ先輩...」って言っているし。

 

言うは易し,行うは難しである。

振った・振られたの関係を抱えながら,今までと変わらぬ友情を求めた時,多くは失敗に終わっている。つばめ先輩もそれはわかってるわけで。この新しい関係を築くためには,石上だけでなくつばめ先輩だって努力しなければならない。これは双方にとっての「子安つばめの無理難題」なのである。

 

 

 

多くの場合,こうした関係は上手く行かないし続かない。

でもこの二人の場合はきっと大丈夫だと思うんだよな。

  

石上優の気持ちをしっかりと受け止めた上で答えを出した子安つばめと。

子安つばめの答えをしっかりと受け止めた上で相手を信じることにした石上優

 

 

そんな強い二人が出した結論ですから。きっと新しい関係を築けるに違いない。そう願ってやまないのです。

 

 

総括・四宮かぐやの無理難題「燕の子安貝編」

 

さて。さてさて。

かくして石上優が四宮さんから与えられた「四宮かぐやの無理難題 燕の子安貝編」は一つの結末を迎えました。

 

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この無理難題,恋愛の結実という意味では失敗で終わってしまったわけですが,さて石上にとってこの恋は意味のないもの,「甲斐無し」だったのでしょうか。

 

石上はコレまでの自分を変えるほどに努力行い,とてつもなく成長しましたけれど,子安つばめを恋人として手に入れることは出来なかったわけで。それを言うなら,そもそもモデルとなったであろう竹取物語の中納言石上の例からしても最後は「貝無し」で終わる運命だったのかもしれないですけれど。メタ的に読んでしまえば。

 

しかし本当に石上にとってこの恋が「甲斐なし(貝なし)」だったのかと言えば,「そうではない」と思うんですよね。

 

かつて四宮さんは石上に子安つばめを手に入れろと言いましたけれど,では石上は「つばめ先輩を失ったのか」と言えばそうではない。今回,子安つばめから投げかけられた無理難題を解決できれば,改めてつばめ先輩と新しい関係を手に入れることができる。

 

すべてを失ったわけではない。これからも先輩後輩として,良き友人として信頼関係に結ばれた素敵な関係を築ける可能性がある。二人はこの恋の不成立を乗り越えて,お互いが代えがたい友人になれる。その可能性はまだ残っているじゃないですか。

 

石上とつばめ先輩のこれまでの関係が決して無駄なんかじゃない。そのために費やした月日と経験はきっと石上にもつばめ先輩にも糧になる。そんな「甲斐ある」関係になることを願いたいですね。

 

 

石上優にとっての失恋の意味

 

とはいえ今は失恋直後である。つばめ先輩の気持ちはひとまず受け入れたにしても,そんな遠い先の出来事に築ける関係になるにはまだ時間がかかる。いまはただ,失恋を噛み締めるしかない石上である。

 

今回,石上は「何があっても泣くことはない」という誓いを立ててこの告白の返事の場に立ったわけですけれど,それついて石上は本当に強かったと思う。石上は泣かなかった。先輩の観ている前では

  

 

本当に石上は強くなったなあ

 

好きな人に受け入れてもらえるように必死に自分を磨き上げて結果を出し。人と接することを怖れず,子安つばめを愛し,その結果つばめをはじめ多くの人に認められるだけのことを成し遂げた。

 

そして自分の恋心に正面から向かい合い,最後の最後まであきらめず努力した。そして失恋の重みを受け止めながらも,子安先輩の願いを受け入れた。強い。強いよ,石上は。成長したなッ!と思います。

 

だけれど,先輩の姿を見送った後に涙がこぼれてしまうのは致し方がないことなんだな...。

そりゃそうです。ずっと願ってきた恋人としての自分はもうその未来には存在しない。この先どんな「良い関係」を築き上げられるにしても,それでも届かなかった想いは確かにそこに存在するのである。

 

石上が自分で自分を褒めて奮い立たせる姿がいじましい。傷心の気持ちを抱え込んだ人間がみんなそうであるように,きっと石上は失恋の痛み苦しくてたまらないんだよね。そんな中,つばめ先輩に涙を見せなかった石上は強いし,偉いと思います。

 

 

泣かないことが偉いんじゃない。届かなかった想いの悲しみを「相手に見せなかったこと」が偉いのである。石上が苦しかったことをつばめ先輩は知っている。そしてつばめ先輩は涙を流しながら「いつまでも友達でいてほしい」と思うくらい自分を大切に思ってくれていることを知っている。

 

であるならば,そこで自分の失恋の涙を見せることはできないじゃないですか。それがどうにもならないことは当の二人が一番よく知っているのである。その涙をみせたところで,つばめ先輩がより自己嫌悪に陥る悪影響しか残らない。この先築きたいと思っていた関係も築けなくなるかもしれない。

 

だから石上優は泣かなかった。つばめ先輩の前では。

そんな石上をとても強いと思うし,成長したなと一読者として思います。

 

 

 

それでも一人になった今ならば,思う存分泣いていい。そう思います。

 

ちゃんと告白して,失恋して,思いっきり泣いて。そうやって,人は恋を終わらせることができるのだから。まる

 

 

余談

失恋の受け止め方として,石上は「良い区切りがつけた」。そう思います。

 

失恋と言えば四条眞紀ちゃんというくらい報われない人がいますけれど,眞妃ちゃんの失恋と石上の失恋,「失恋」という事実は同じでもその結果が全く異なります。石上は相手に向かい合い,自らの気持ちを伝えた上での失恋ですから「恋の決着をつけて」ますけれど,眞妃ちゃんは一度たりとも翼くんにその想いをぶつけていない

 

 

眞妃ちゃんの恋がいつまでも不完全燃焼なのは,きちんと向かい合って,告白して,失恋するという「プロセス」を経ていないからです。彼女がいつまでも不幸な状態にあるのはそのためである。「早く次の恋見つけなよ」という白銀御行の苦し紛れの助言はあながち間違っていない。

 

もちろんそれは今でも翼が好きだからという事情もあるし,四条さんが石上ほど強くない(脆い)せいもありますけれど。このまま四条さんはどこまで失恋街道を突っ走ってしまうのでしょうか。いつか幸せになってほしいヒロインの一人だけに心配です。

 

 

さて,ここで石上の恋の決着はついたわけですけれど,次週どうなるでしょうか。とりあえず周囲の反応が気になるところです。ここは四条眞妃ちゃんの場面が来てもいいと思うですけれどね。失恋仲間として(おい)

 

 

それと伊井野さんの方ですけれど,当分の間は「動きはない」と思っています。失恋したから即後釜!ってのは恋愛の手法としてはあり得ますけれど,石上はまだ失恋したばっかりですからね。

伊井野さんもそこら辺の空気は読むタイプですし,「名目上フリー」となった石上に対して今すぐ行動をとる必要もないので,当面は恋心を深めていく感じなのかな~と思ったり。とりあえず,例の拾得物(ハートのアクセサリー)は回収するでしょうけれど。

 

フリーと言えば石上の立場も面白いですね。

明確に気持ちを隠せなくなっている伊井野ミコが今後の本命であることは確かですが,ここで四条眞妃ちゃんやら藤原千花,早坂愛あたりが絡んできても面白い。石上に恋心を抱いているわけじゃないですけれど,一応「オンナ」ですからね。伊井野さんの牽制要素として働かないとも限らない。

 

勝手にドキドキして嫉妬する伊井野ミコが見たくないか? 僕は見たーい!

ということで再度まる

 

 

>今週の「推しの子」感想

ちゃんと書きたかったねえ...。こっちも面白れぇ...。

 

 

 

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