現実逃避 - hatena

「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『かぐや様は告らせたい』 第219話 四宮かぐやの無理難題「仏の御石の鉢」編④ 感想 : ミコはようやく登り始めたばかりだからよ...この果てしない恋愛頭脳坂を...! の巻

 

さてと。『かぐや様は告らせたい』第219話の感想です。

 

帰ってきた!

俺たちの「かぐや様は告らせたい」が帰ってきた!

 


 

 

ほぼ1ヶ月近くの休眠を経ての連載再開である。

 

前回は「石上x不知火ころも」のカップリング成立か?という現実にはどこにも存在しない光景がクラスメートの眼前で繰り広げられました。

それを目の当たりにした伊井野ミコちゃんの心象風景では「大量の真っ黒なコウノトリが羽ばたいた」とか(推定)。かの界王様も「見ちゃおれん!」と顔をそむけたのがつい昨日のようですね。

 

 

あれから1ヶ月。伊井野さんは毎晩,大きなクマちゃんのぬいぐるみに抱かれながらブランケットにくるまって震えながら眠れない夜を過ごしたのでしょうか。可哀想な,ミコ...(立木に隠れながら見守るかぐや感想勢)。

 

 

 

いや,作中では1ヶ月経っていないです(正気に返る)

 

 

それに教室内でのこの会話を見る限り,二人がしているのは単にFPSであって前回の最後に教室中に響き渡った誤解は解けていると思うんだよね(引っ張っても仕方がないし)。なんか「趣味友らしい」って認識で落ち着いていると思うので,級友たちも伊井野さんもそこに恋愛的な意味は見出す必要は無くなっているはず。たぶん。

 

 

 

とは言っても,二人で過ごした日々は積み重なっていて。教室で堂々と呪文のようなFPSトークをかまされたところで,伊井野ミコさんからしてみればロマンシュ語の呪文のごとく理解不能なわけで。

 

 

疎外感はんぱないわ...

 

石上とつばめ先輩の恋の決着がつき,実質的にライバルなしの状態で荒野を駆け抜ける電撃戦を繰り広げていた伊井野さん。それがあっというまに撤退戦に追い込まれていた。ナポレオンもびっくりの敗走劇です。なんと春の短かったことか。

 

 

しかし「恋愛は戦」である。諦めたらそこで試合終了なのである。

そんな伊井野さんがどうやってこの恋愛頭脳戦という死闘を盛り返していくのか。周囲を巻き込みながら混迷を極める第219話,感想です。

 

 

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白銀御行は共感したい

というわけで,伊井野さんの反撃のロードがどうなっているかなんですが。

 

かれこれもう1月前の感想なのでお忘れかもしれませんが,前回適当に(おい)立てた予想は3つ。

 

  1. 「風紀委員」の立場に返って石上x不知火を取り締まる
  2. 「伝説の悪イイノ」の道を突き進み,女の魅力で無理やり石上を振り向かせる
  3. 藤原千花に教えを乞うて,自分も「FPSゲーマー道」に入る。

 

まあ1・2は半分冗談みたいなものだったので実質「3」一択みたいなもんだったわけですが,案の定伊井野さんがとった道は「惚れた男の趣味に寄り添う」でした。常識的にはそれしかないわな。

 

 

「まるでFPSに興味がないはずの女子が始める理由No.1は彼氏か好きな男の影響」(白銀父調べ)という言説があるくらいに常道中の常道である。自分が理解できないものを理解したい。好きな人が他者と共有している娯楽に自分も参加したい。

参戦しなければ残るのは「恋愛的な死」のみである。伊井野ミコの行く道に退却の道なし。かつて白銀御行と四宮かぐやも通った道を,恋の求道者となった伊井野さんもまた往くしかないわけであります。

 

 

そんな時の相談相手は,これまで餌付けでちょろまかされてきた敬愛する藤原千花パイセンにあらず。やはり頼れる時のお兄ちゃん,白銀会長である。さっくりと伊井野さんの目論見を見破られるのはお約束ですね。行動の分かりやすさか,かつて白銀自らが通った道だからか。

 

なんかもうね,このやり取り自体が懐かしさと既視感に溢れまくっているんですよね!

 

 

くっくっく...。

こんなん完全に白銀御行の「お可愛いこと文法」そのものじゃないですか。ここに至るまでさんざん見た。何度も見た。

 

常識的に考えれば石上に教わればそれで済むのに脳裏によぎる石上さんのマウントに耐え切れず回り道をとるこのやり方。懐かしすぎてもう涙が出てくるわ...。これこれ,かぐや様はこうじゃなくっちゃというアレである。

まさに「恋愛は戦」を行く伊井野ミコでありますが,それを聴く白銀と言えば早坂のように冷静に斬って捨てるのではなく「共感」を覚えてしまう。サガよな,と思わずニヤリとするシーンですね。

 

 

...とまあここまで読んでみて,完全に伊井野ミコについては「白銀・四宮」側の 恋愛スタンスなんだよな。「相手に惚れている。」「この恋が成就したい。」だけれど相手に縋るような形ではなく,「相手から惚れさせたい。」

 

なまじ御行とかぐやは相思相愛だったからこそ恋愛頭脳戦といいつつも,恋愛偏差値0同士の殴りあいじゃぁぁぁ!(デンケン宮廷魔法使い)みたいな愚鈍な駆け引きだったわけですが,伊井野さんと石上に関しては完全に伊井野さんの片恋なのでまた違うんですよね。白銀御行と四条眞妃ちゃんの中間ぐらいのポジというか。

 

一つ間違えれば眞妃ちゃんばりの地獄がまっているけれど,うまくやれれば四宮かぐやにも白銀御行のようにもなれる。その辺の絶妙なポジショニングのおかげで「恋愛頭脳戦ぽさ」がそれっぽく見えているような気がしないでもない。

 

 

伊井野ミコは学びたい

で,その御行お兄ちゃんからのアドバイスといえば禁じ手と言えば禁じ手,これ以上の適任者がいないといえるくらいに適任者というか。満を持しての登場は,職業不定で朝と夜の概念が壊れているの白銀パパである。

 

 

これ,面白いセレクションだよな。

 

白銀父に恋愛がらみで絡んだのは四宮かぐやと子安つばめである。恋愛当事者の家族というポジションだった四宮さんはまあさておき,恋の相談相手として「謎の占い師」としての白銀父は子安つばめの恋の選択に絶大な影響を与えたのは記憶に新しい限り。

 

結果として,白銀父の助言が今の石上と子安先輩の関係を築いている。そして(漫画作劇的には必然かもしれんが)偶然,こうやって伊井野ミコが恋愛成就するための過程要素として白銀父が関わってくるの,おもしろいじゃんね。子安つばめも影響を受けし白銀パパを私も教えを乞うことにした。ふむ,土佐日記の冒頭みたい(えー)

 

今回は相談の「振り出し」としてFPSのやり方指南という形になりましたけれど,どこかで恋愛相談みたいな部分も入り込んでくるかしれないな,とかちょっと思ったり。

 

 

閑話休題。

 

で,今回はFPSの特訓である。「特訓と言えば藤原千花」という専売特許すら奪られる藤原パイセンが物悲しいですが,生徒会室の恋に藤原千花は関われないという文脈なんですかね。伊井野さんの恋については承知しているから関わらないってことは無いんでしょうけれど,ちょっと気になる。

 

その白銀パパの特訓ですが,「おに」鉢巻が懐かしいやら,デフォルメされた伊井野さんがやたらお可愛かったりやらして。

 

 

というかFPSってスペック的にノートパソコンでできるのかしら。

そもそもマウスで操作できるものなの? 普通はジョイコンとか繋げるんじゃないのか...? え,マウスでそれなりの動きができるようになっている伊井野さんもしかして才能ある...?

 

追記

コメントいただきましたFPSはマウスでやる方が普通とのこと。そうなんだ...しらなかったそんなの...。でも考えてみると一気に焦点合わせたいときにはマウスが便利かもしれませんね。

 

 

いや詳しくないんでわからないんだけれど,ぱっと見そんな印象なんでうよね。

今回,藤原ママの特訓ばりに白銀パパの特訓だったんだけれど,見たところ同じ努力の天才であっても伊井野さんの方はポンコツじゃないんだよな。なんでもやればできてしまう子なのである。そういう意味では白銀以上に「天才」なのかもしれない。白銀と四宮(四条)さんの中間体くらいか...? みたいな感じですね。

 

だって始めて数日でチャンピオンをとったわけでしょ。それがどれくらい凄いのか,FPS素人の現実逃避のayumieさんには分からん!分からねば!ですけれど,学校終わって勉強してからこのゲーム特訓をやっていたんでしょ。十分凄いんじゃね?

 

そのたった1回の勝利の余韻に痺れてFPSに嵌っていくあたり,やはり伊井野ミコは承認欲求のお化けなんだなと再確認させられる。認められることに飢えている伊井野さんらしいなあ...みたいな。単純に努力が実った,勝てて嬉しいってのはあっただろうけれど。

それは多分勉強と同じで努力する→結果を出す→プライズを得る(承認欲求が満たされる)の繰り返しなんでしょうね。承認欲求が満たされる過程で中毒になっていくの,勉強もゲームも多分変わらないんだろうなあとか思ったり。

 

白銀パパはいじりたい

さて適切な指導の結果適切な結果が出るあたり,白銀パッパはもしかして白銀御行以上に教え上手か...? てな気もしなくもないですが,それはさておき。お子様の恋愛に口を出すあたり,四宮かぐやも通った「からかい上手の白銀さん」のノリである。

 

相手の言動からさっくりとその本心を探り出す。浮き彫りになった心を軽くくすぐってからかうあたり,実にベネよしですね~。伊井野さんの反応が,表情がいいですよ~前戯だけでここまで反応があるの,読者のオッサンも嬉しくなっちゃうね(語弊)

 

 

ふっふっふ。可愛いじゃねぇか。

 

いつも四角四面に尖ったところばかり見せてきた伊井野ミコにあるまじき表情である。四宮さんもつばめ先輩もそれなりにいい顔見せてきましたけれど,この表情は最高に良いですね。素晴らしい。

 

 

 

そしてもう一つ,白銀パッパのこの表情ですよ。

ここ。この顔。

 

 

完全にゾーンに入った白銀御行と同じ顔しているんだよね。人が良すぎて四宮家に財産を奪われたとはいえ,やはり白銀父も努力の天才の系譜なんだなというか。さすがさすが御行の父っていうか。

ここって時の表情でこれほどまでに会長との血縁を感じたのは初めてですね。伊井野ミコとは別の意味で良い表情だったと思います。

  

 

余談:大仏こばちは推しづらい

本編の方はだいたいそんなところで,ここからはこぼれ話。

 

伊井野ミコの恋に関しては彼女の関係者の大半がその気持ちを「把握している」だけではなく,遠巻きながら応援したり助言しているのが特徴である。その点,早坂を除けばほぼ隠密裏に行動し,友人の藤原千花が一切関わってこなかったかぐやさんとは異なるますね。

 

で,その友人たる大仏&小野寺さんなわけですが,この大仏こばちもちょっち厄介系な友人だったという。いやまあ,これまでも友人にしては動きが妙ではあったわけですけれど。

 

 

なるほど。

まあ言っていることは分かる。確かに簡単に気持ちが切り替わってしまうのも「あれぇ?」って感じですし,そこに付け込む悪イイノさんも普段の伊井野さんとは違って肯定しづらい。素直に応援できないっ...てのはまあ分からなくもない。

 

 

しかしこれはどうなんだろうね。どっちかというと「嫉妬」に近い感情にも見えるんですけれど。

 

一度は石上のことを恋愛感情にも似た「好き」という想いを抱えた大仏さんである。そんな単純にふらふらする男というのは嫌だろうし。その時の気持ちはどこかに置いてきたとはいえ,そんな簡単にブレる想いなら恋愛対象は自分(大仏さん)だっていいんじゃないの?くらいな気持ちだって生じないとも限らんからね。女子だけに。

 

また,伊井野さんに対してもある種の複雑な心理があると思うんですよね。彼女たちは元のキッカケはともあれ風紀委員繋がりである側面は強い。そんな彼女が「恋愛は悪い子でいい」というのはあんまり肯定しづらいってのもあると思うんだよな。加えて,石上に夢中な彼女を遠く感じるような点や,自分に相談してくれない疎外感もあるでしょうしね。

 

ただ彼女のこのちょっと距離をとった動きはそんな表向きの単純な理由だけではないような気もします。そもそもシリーズのサブタイトルは「仏の御石の鉢」ですからね。大仏こばちが関わらないはずはない気がしますし,無理難題というくらいだからそれなりの理由があるはずなんです。この伏線,気になりますね。

 

 

余談2:小野寺麗は見守りたい

そしてもう一方の友人,小野寺麗さんである。

 

伊井野さんの悩みがFPSという段階で,彼女もまた手助けをできる手段を持たぬ「傍観者」に過ぎない。とはいえ,友人ですからね。学業優秀だった友人が朝っぱらから机に突っ伏していれば心配はするというもの。いやほんと,ただ寝不足を心配しただけだったのに!

 

家族との幸薄い友人が珍しく家族生活を充実させていたのかと思いきや,見知らぬ職業不定のおじさんパパと遊んでいた。

 

昨日もものすごくイジってきて......

それは最初ちょっとイヤだったんだけど

でもおじなん上手で優しくリードしてくれて

 

初めてヤった時もすっごく気持ち良くって

もう1試合もう1試合って何度もおねだりしちゃって

結局まで...

 

これ私ハマっちゃうかも......

 

 

ひぃ!

 

 

文脈がね...完全に「パパ活」のソレなんだよね。

 

相手が「パパ活」を誤用していた白銀父ってところもクスリとわらっちゃいますし,前回の石上のターンの引きと対になっているのも芸が細かいんですけれど。1ヶ月の休載を経て,全体的にコメディのキレが良くなってきている気がします。こんなん真人じゃなくてもゲラゲラゲラゲラ...!!って笑ってしまう。

 

 

帰ってきた!

 

「俺たちのかぐや様」が帰ってきた感がぱないですね。コクがあるのにキレがある。2作品週刊連載をしていた時も,その剛速球の速度はaverage160kmだったんですけれど,1ヶ月の小休止を経て赤坂先生の剛速球のキレが増してきた感がありますよね。こいつはこの先楽しみになって来ました。

 

この「仏の御石の鉢」編がどこまで続くのか。一旦区切りを経て更に恋愛頭脳戦が続くのか。予断を許さぬわけですが,現状伊井野ミコの独り相撲の段階でまだまだ途中と言った印象である。

 

ミコはようやく登り始めたばかりだからよ...

この果てしない恋愛頭脳坂を...!

 

(未完)

 

というわけで,今回の感想はまる

 

 

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*画像引用は中止しました。