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『かぐや様は告らせたい』 第220話 四宮かぐやの無理難題「仏の御石の鉢」編⑤ 感想 : 小野寺麗は見極めたい...! の巻

 

 

さてと。『かぐや様は告らせたい』第220話の感想です。

 

前回は伊井野さんがパパ活を始めてしまったと誤解した小野寺麗さんで〆!

前々回の石上の方はさっくりと誤解が解けたのでこっちもさっくりと終わらせるかと思いきや,ここにきて小野寺さんと伊井野さんの関係を掘り下げつつ,石上が絡んでくるとは思わず「ほほう...」ってなりましたよ。

 

ていうかね,冒頭からディスコミュニケーションさせる気満々の伊井野ミコさんの描写でしょ。最初は白銀父をパパさんとか言っていたのに,冒頭一コマ目では「パパ」だしね。加えてこの伊井野さんの表情である。

 

 

ふむ。

やはり血は争えぬといったところか。会長相手にもさんざんからかい上手の伊井野さんをやっていたけれど,その父であるパパさん相手でもからかいにいってしまうの,もはやサガだよね。

 

恋愛においてはいい子じゃなくてもいいとという「気づき」が伊井野さんを闇の蝶に羽化させてしまったわけですけれど,もとより悪女の素養はあるんだよな...対白銀一家を見る限り。

 

しかし変わり果てた姿となった親友の姿に呆然自失となる小野寺さんなんだよなあ...。読者視点では単なる勘違いであることは重々承知なのですが,そこをまともに受け止めて心配を通り越して怒りがわいてくるあたり,小野寺さんにとって伊井野さんの大切さが分かるこの描写よ。そう,二人は朋友パンヤオ

 

 

 

石上が!伊井野さんのことをきちんと考えるまで!

僕は!殴るのを辞めない!

 

 

ジョナサン=ジョースターもびっくりの怒りの発露である。

そんな小野寺さんの感情の発露から,小野寺麗と石上優が過去と現在との対峙することになろうとは....という第220話感想です。

 

 

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小野寺麗は向きあいたい

しかしである。

伊井野ミコの素行不良疑惑に気づいてしまった小野寺さんにとって,それをどう処理するかは難しいところである。

 

小野寺さんにとって伊井野さんは友人となっていますけれど,基本的に伊井野さんの行動は彼女の意思に委ねられている。その真偽についてはいまだ想像の枠を超えておらず,自分が保有している懸念は本当なのか偽りなのかは分からないわけです。

 

だから迷う。

 

確証のないことを本来関係のない第三者に伝えるということは即ち,その伝達事項に対して責任を負うということである。少なくともそれが誤りであった場合,その責は自分が背負わなければならない。

 

しかしである。

事は親友・伊井野ミコの「信用」にも関わる案件で,それを伊井野さんが片恋をする相手である石上優に伝えるということは伊井野さんにとっても重要案件である。それを伊井野さんに黙って石上優に伝えるということ,そしてそれがもたらす結果について責任を負いようがないという事実。結局自分がやろうとしていることは無責任の誹りを受けても仕方がないことなのではないか。

 

かつて,噂を噛み締めることで密かに当事者を傷つけていた自分。

そんな反省すべき過去があるからこその葛藤がそこに在る。

 

 

 

だからこそ,伊井野ミコに隠れて彼女のことを石上に話すためには「真偽を確かめる義務」が自分にはあるとなった小野寺さん。ここに成長を感じますね。己のしでかした過去と向き合い,乗り越えようとする姿勢がそこにある。

 

 

石上優は向き合いたい

そしてそんなデリケートな話題に石上を巻き込むあたり,秀知院の優秀な生徒らしい巧者感を感じなくもない。石上的には「ずるい」って感じるかもしれないけれど。勝手な...という石上の所感は本当にその通りで,強制的に伊井野ミコと己の過去に向い合せられているわけなんだよね。

 

噂話をされた側にも責任が発生する,という小野寺さんの言は正しい。

された側がどうそれを取り扱うのか。かつて噂話を聞いた自分が無責任な言動をして陰で傷つけた相手にそれを負わせるのはちょっとアレっぽくみえますけれど,だからといって噂話を受け止めた人間がどう振舞うかという問題が消えるわけじゃない。

 

 

 

こうして石上を強制的に巻き込みつつ,結果として石上優が「他人の恋愛にどう向き合うか」といった過去と,「自分にとっての伊井野ミコは何なのか」と自分と向き合う機会を設けるの,これはもう小野寺さんは孔明か...? ってくらい策士ですよね。偶然そうなっただけかもしれないけれど。

 

かつて大友京子の恋に口をはさんで話を大きくしてしまった石上優。

噂話と行動,やっていることは違うけれど第三者が当事者に介入して傷つけたことは小野寺さんのそれと同じです。全く異なる立場で同じような「責任の在り方」に向かい合う羽目になった二人の立場は案外似ているのかもしれない。

 

だからこそ,最初に石上は伊井野さんの交友関係に踏み込もうとしなかった。清かろうとグレーだろうと,それは伊井野ミコの人生である。それを放置するのは他人であるならば正しい。

 

 

だからこそ小野寺麗は鋭く切り込んでくる。

石上優にとて伊井野ミコは他人なのか。大友京子と伊井野ミコは同じ存在なのか。

 

 

 

 

瞬間 ————— 石上の脳内に溢れだす存在する記憶

 

 

伊井野ミコと大友京子は...同じじゃない。

共に過ごした時間。生徒会の仲間としての時間。友人として触れ合った時間。そして...お前は一体伊井野ミコの何なんだ!という自問。

 

 

小野寺麗は見極めたい

そんな刹那の自問自答から思わず白銀パッパにつめよる石上優が格好いいですね。いやまあ,単に誤解だったんですけれどね!誤解の多い料理店だよ,ほんと。

 

思わぬ介入から誤解がとれるまでの瞬殺,まさに0.2秒の領域展開だったわけではありますが。しかしそんな時間はどうでもいいんですよ。重要なのは石上優が過去の自分を乗り越えたこと。そして伊井野ミコという存在について,自分にとってなんなのか「認識」したということですよ。

 

 

さぁ,面白くなってまいりました!

 

 

 

恋にとって重要なのは「相手を恋愛対象として認識するか」ということである。それは全ての恋にとってスタート。問題を問題として認識するところからすべては始まるのである。

 

 

かつてジョジョの奇妙な冒険(第3部)のエンヤ婆は言いました。

 

大切なのは「認識」することですじゃ!

スタンドを操るということは できて当然と思う精神力なんですぞッ!

 

 

 

対象を認識するということがすべての始まりである。

それはスタンドを動かすことも,時を止めることも,石上優が伊井野ミコを恋愛対象として意識することも全部同じなんです!

 

 

小野寺麗は大したお手柄だったよな......。 小野寺さんが伊井野ミコとは何か問うたおかげで石上は伊井野ミコを一人の人間として意識することを「認識」し...

 

我が世界ラブコメに入門することができた 

 

というわけだよ,こりわ!

 

 

「小野寺麗が見極めたかったこと。」

それは伊井野ミコの真実を見極めたかったわけですけれど,結果として石上優の本当の気持ちも見極めることにつながったわけです。

 

今回,戸惑いを持ちながら「伊井野ミコって自分にとって何だ?」と認識したの石上。多分この気持ちはまだ恋でもなんでもないでしょう。喜んでいる伊井野さんには悪いけれど。

 



だけど重要なのは伊井野さんが石上の恋の俎上にのったということなんですよ!

まさに愛=理解!

 

というわけでひとまず,まる。 

 

 

余談:伊井野ミコは喜びたい

小野寺さんに巻き込まれた形で伊井野さんの真相を確かめる形になった石上。結果,白銀パパにも再認識され,これはこれいずれ「面白いおもちゃ」として扱われそうですね。絶対気付いたでしょ,伊井野さんの片恋相手が石上であることを。

 

その伊井野さんですが,完全に誤解案件だっただけに「 こいつに変なことしたら俺たち黙ってねぇからな」という啖呵はおかしかったかもしれないけれど,よくよく考えてみたら自分を心配してくれたという嬉しい案件だったり。

 

そんなハイなテンションの勢いでちょっと悪女モードで石上をからかったら沈黙が返ってくる反応ですよ。意味深である。そりゃ「嫉妬してくれたのかな?」という誤解も抱きたくなる。

 

 

ただまあ,先に述べたようにこれは「きっかけ」である。

石上優にとってまだ伊井野ミコは恋する相手じゃない。ただ自分にとってどんな存在なのか考える対象となっただけである。伊井野さんはまだ喜ぶには早すぎる。

 

 

駄菓子菓子だがしかし

これは伊井野さんが向き合っても挑んでも一向に得ることができなかった,対石上戦における初めての「戦果」なんだよね。なんの戦果も得られませんでした!を繰り返して幾年月,ようやく初めて得た「手ごたえ」である。

 

伊井野ミコにとって小さな一歩だが,それは二人の関係にとって大きな一歩である。

 

そんな感想を抱いて,今回の感想はまる

 

 

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*画像引用は中止しました。