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『かぐや様は告らせたい』 第230話 かぐや様は踊りたい 感想 : 動き始めた帝王...の巻

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さてと。『かぐや様は告らせたい』第230話の感想です。

 

かぐや様もついに230話。ジャンプ・YJを含めて名実ともにジャンプ系最長ラブコメの座についたというわけですね。これは目出度い。思わず集英社まで提灯行列をやりたい気分です(気分だけ)ですが,ますますのご活躍を期待したい。

 

で,今回は例のフランス校との交流会の続きですよ。慣れない日本の地で仏校会長ポジのベツィ―がどうにも回らない...ということで結局白銀御行がフォローしている流れは前回のあらすじから想像できた範疇なわけですが,そんな御行にたいしてかぐやさんがさも当然と泰然としているあたりさすが妻ですね。落ち着いたものである。

 

そして交流会のダンスパーティーといえば忘れてはならない,もう一組の裏主人公たちですよ。第228話でなんかいい感じのやり取りでダンスを踊ることになった石上と伊井野さん。見つめあうそんな二人の空間は心なしか淡いムードを伴って....

 



 

喧嘩していた。草ァ!

 

ふう。

この二人,基本的に仲は悪くないし今となっては相手のことを好いていると言ってよい段階にたどり着いているんですけれど,如何せんコミュケーションがアレだよね。昔も今も。

 

まあこれはどっちも悪いんだけれど,どちらかというと石上が悪いかな。

ドレスコードを揃えるのはもちろんペアの責務なんでしょうけれど,これはダンスパーティーですからね。誘って終わりじゃありません。男子側がきちんとエスコートしてあげないとな。

 

誘うだけでいっぱいいっぱいだったから「はーん,まあ制服でいいというから制服か...?」みたいな安牌に流れたんでしょうけれど,それでも当日どうするかくらい話し合うのは男の責務よな。

 

この二人は良いカップルになれると思うんですけれど,それは四宮さんと白銀みたいなバカップル一直線ではないと思うんですよね。お互いを理解しつつの試行錯誤を繰り返しながら成熟していくタイプのカップルなんじゃないかと思います。

 

二人のこれまでの価値観や生き方はかなり異なりがあるので,この先もきっといろんなすれ違いがあるでしょう。そうやってすれ違いながら,お互いの価値観や意志を確認していくコミュニケーションの大切さを学びつつ,成長していくカップルなんじゃないかな,とか思ったり。

 

 

 

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伊井野ミコは踊りたい

しかしまあ,そんな成長途中のカップル未満の後輩に対しては,頼れる先輩が存在するというわけよ。きちんと合う服を用意しておくあたり,二人のディスコミュニケーションを予測していたのではないかという感もある。

 

そこにあるのは後輩を育成しようという先輩の心遣いよな。

いずれ四宮かぐやと白銀(と藤原)は彼らより先に秀知院学園を巣立つ。そうなった時に生徒会を継いで秀知院学園の生徒を守る立場になるのはこの二人を中心とした面子になるわけで,これは先輩としての指導ですよ。四宮かぐやの無理難題の時から一貫している姿勢がここにありますね。

 

 

しかしまあ,今回「いろいろ厳しく言ってしまって御免なさい」とかぐやが述べたのは,無理難題の時よりもソフトランディングさせようという作者の思惑があったんですかね。叱責ではなくて助言,指導というスタンスが明確にでて良いと思います。

そんなかぐやの気持ちを理解できているのか,喧嘩をするりと納めて「はい」と返事できる当たり,石上も伊井野さんも少しずつ成長しているのかもしれませんね。

 

 

そんな二人のダンスですが,中々に新鮮よ。こうやって腕を取り,手と手を取り合う姿が見られるとはねえ...

 

 

その昔は触れることも拒否して,ロープを使ってお姫様抱っこをしようとした二人がですよ。こんな風に正装に身を包んで体を預けながら踊るだなんて,隔世の感がある。いつもと違う雰囲気にクラスメートも驚きの声を上げるのも無理もないというもの。

 

この後場面がかぐや様主体に行ってしまうので,その先二人がどうなったかは描かれていないのですが,なんかこう...もうこの二人に関してはどこまで掘り下げていくんですかね。普通のカップルだったら,この後しばらく経ったら「実はお付き合い始めちゃいました」で済むくらいの距離感になっちゃっているじゃないですか。

 

今回,急展開で「引き」となっているのでなおさらそんな風に感じてしまうのですがこの先裏主人公・裏ヒロインの恋愛頭脳戦は描かれるのか。藤原千花による会長特訓シリーズやラーメン四天王最後の男・高円寺J・鈴木のエピソードはあるのか。など諸々積み残しがどうなるのかも気になります。

 

 

四条眞妃は助けたい

さて,四宮だ。

 

会長がおさんどんで忙しいので自然あぶれ者となってしまうかぐやさんですが,この機会に接触してくる四条姉弟は相変わらずお人よしというか,まあアレですよね。基本,かぐやさんを助けたいんですよね。

 

一人壁の花は許さないといいつつダンスを踊るのも,この秀知院学園という四宮黄光の手中にある「箱の中の聖域」において,四条家ご令嬢と四宮家ご令嬢が接触しても文句言われる筋合いではないシチュエーションですからね。

 

 

そしてダンスともなれば近距離でささやきあって密談もできる。

 

四宮家と四条家は既に戦争状態にある。脱藩独立運動の末に四宮と対等レベルまでのし上がった四条グループに属する眞妃ちゃんと,全て支配する暴力装置の四宮家に属するかぐやさんは一たび秀知院を離れれば「敵」である。

 

だからこそ,この距離感で訴えることができる意義は大きい。どこに四宮の間諜がいるかもわからないし,盗聴器があるかもわからない状況で四宮かぐやにメッセージを送ることができるからね。

 

 

「あなたが四条に来るなら」

 

という眞妃ちゃんの誘い掛けは,以前僕も予想したように四宮からかぐやさんを守る方法としては申し分ない方法である。こうやって具体的に眞妃さんから提案がなされるとなるとリアリティが増しますね。

 

それに対して「はい行きます...で済むような簡単な話じゃないんでしょう?」という返しは中々にね。意味深やね。そんな未来を肯定的に捉えつつも,単純な話でっはないことをかぐやが承知している,その裏の意味よ。

 

 

四条帝は助けたい

 

当然それは,後に登場した四条帝と関わってくる案件に相違あるまい。

 

 

このやり取りを見ても分かるように,かぐやと帝は幼い頃からの知り合いであるようですし,かつてかぐやを気にかけたり守ろうとしたアプローチがあったんでしょう。子供だけに大人が絡んだときにはそれが叶わなかったのだとしても,そんな手を放してしまったのかもしれない帝を信用していないのだとしても,帝もまたかぐやを守ってあげたいという意思があるのは多分そうなんでしょうね。それに偽りはあるまい。

 

そんな帝の行動に対して恋人としてさっと入る白銀御行さんはカッケーわけですが,その後のこれよな。

 

 

 

意味深である。

恋人の御行が守り切れるのが当然一番良い。だがどうにかできなかったら...? というオプションがあることを示唆しているのである。

 

ここでかぐやと眞妃ちゃんの会話を思い出すと,話がつながるじゃないですか。かぐやが四条に来るって身を寄せるとかそういう簡単な話じゃないやね。帝とかぐやに「結びつき」を設けることによって,「四条家」が四宮家という仇敵の直接的縁のある人間を受け入れる「根拠」とするということなんでしょう。

 

帝にはその覚悟があるみたいだし,眞妃ちゃんもそれが分かって声掛けした節がある。そんな意図をかぐやさんが理解していることも。この辺り,どこまで掘り下げるんだろう。

 

竹取物語の「帝」がモチーフになっているであろうことも関係してくるんでしょうかね。どのように素材を活かすのかも気になりますが,展開的に白銀の挫折があるのかとか,帝とかぐやがどんな関わり合いをしていくのかとか,白銀御行がどうやってかぐやを守っていくのかとか。諸々気になります。

 

 

かぐや様は踊りたい

ラストダンス,ピアノの天才・藤原千花の演奏で踊る白銀御行と四宮かぐや。文字通り,これがラストダンスになってしまうわけですが...。

 

「こんな日々がずっと続けば良いのに」というかぐやの願いと裏腹に,事態は急展開である。突然の四宮家に関する報道。四宮かぐやの失踪。

 

 

ふむ。

四宮グループに大きな出来事が起きていることが示唆されていて,それが公に報道されるとはね。これは結構意外な感じがします。四宮財閥は表向きには国の心臓と言われるほどの企業集団であります。その影響力や力の行使といったマフィア的な闇の部分は周知の事実であったとしても,公に語られるようなことではない気がします。

 

それが報道に出る。「四宮一族の帝国崩壊の狼煙」なる見出しを伴って。

 

一体何が起きているんでしょうね。センセーショナルな見出しとかぐやの失踪ということを鑑みれば,総帥四宮雁庵に何かあったのかなということが想像つきます。黄光によるクーデターやら兄弟による分裂も考えられますが,それならば「一族の帝国崩壊」という見出しにはなるまい。

 

 

 

となると考えられるのは,総帥であり父である四宮雁庵が他界したとかそういうことですかね。

 

いや,前から気になっていたんですよ。父の存在をどう処理するつもりなのかと。それにしては黄光ばかり表に出て来てあまり四宮雁庵を表に出してくる気配が無いなと。なまじ重い設定をしてしまったからこそ,直接物語に関わらせにくいんじゃないかなって。その一つの解として考えられるのは父・四宮雁庵が他界することである。

 

その辺をブラックボックスにして,当面の敵を黄光としてしまったほうが,話は処理しやすいよね。かぐやの出生なんかについてもいろいろ盛れそうですし。父親が亡くなったのなら,かぐやが秀知院学園を一回離れるのも合点がいく。

 

 

とかそんな妄想をしてみたんですが,どうなるでしょうか。気になるところですが,来週は休載。残念ですが,4連載1休は「計画通り」なので仕方がないですね。 というわけで,今週の感想はまる

 

余談

こぼれ話。

ドレスコードを合わせられなかったカップルの存在を予測して服を用意しておいた四宮さん。「こういう気遣いができるのが四宮の人間」と言っていましたが,ふむ...この辺は四宮家の如才なさなんですかね。

 

四宮と言えば人を見れば従えろ,使えみたいなノリなわけですが脅迫や圧迫だけでその関係性を気づいているわけじゃない。四宮に出入りする人間がいれば適切に対応し,時にもてなしもするし,恩を売ったりもする。そういう依存関係が協力関係やひいては主従関係に発展していくこともあるのでしょう。ま,今回は同じ学園の中の行事についてなので,単純に生徒が困らないようにでしょうけれどね。

 

 

しかしこの時に服を持っているのが早坂なんだよな。

早坂,四宮家との主従関係は断ち切っているし,かぐやさんとの関係も友人に変化しているので,ここで服を早坂が抱えているのはちょっと違和感がある。その気はなくても従者っぽく見えちゃうしね。もちろん,友人関係であっても「手伝い」があるのはおかしくないから,まあそういうことなんでしょうけれど。

 

ただ四宮の気遣いを出してきたので,だったらここは兄家から送られてきた従者が入っても良さそうなもの。それが無かったのは,秀知院という聖域においてはそうした他の兄弟の干渉をなるべく減らしたいというかぐやの心内ちだったのかもしれませんね。

 

というわけで,再度まる

  

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