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『かぐや様は告らせたい』 第235話 そして,石上優は目を閉じた④ 感想 : 伝説のワルイイノは電気羊の夢を見るか...の巻

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さてと。『かぐや様は告らせたい』第235話の感想です。

 

前回は生徒会室に独りぼっちだった石上優。

かぐやは去り,白銀も藤原も不在の中,伊井野ミコがやってこない虚無感を噛み締めつつ,つばめ先輩に対する区切りを完全につけることができました。

 

もう恋なんてしないなんて,言わないよ絶対。

 

その境地に立てたのは自分の心の中に納まっている気になるあの娘。ちょっと優しくされて,意味深なことを言われて「意識」したことはとうの昔に確信に変わっているわけですが,そんなことを意識的に自覚したのが前回という訳です。

 

 

気づいてしまった本当の気持ち。

 

かの一条楽も言っています。気づいてしまったから,「だからもう,どうしようもねぇんだ...」と。

どうしようもねぇで切り捨てられた側はどうすんだよ...。おまえ...いま,小野寺さんを笑ったか?石上もビックリなくらいネガティブな波動を伴う矢車の兄貴の姿がちらつきましたが,それはまあ置いておいて。

 

先週は交わらなかった伊井野と石上が交差する,かぐや様第235話の感想です。

 

 

 

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伊井野ミコは守られたい

さて一見,能天気に色恋沙汰に邁進する高校生らしいアオのハコな生活をしている石上と伊井野さんですが,そこはそれ本作は「かぐや様は告らせたい」ですからね。主人公の片割れである四宮かぐやが持ち込んだ状況は否が応なく伊井野さんらにも近づいてくるわけで。

 

 

なるほど。

かぐやと親交の深い者に対する内偵,それも外注か。

 

早坂愛が送り手を「四宮本家」とみなしているってことは,仮想敵は四宮本家なのかしら。四宮本家にかぐやがいるわけではないということなのかな。三男・雲鷹にそれだけの力があるのか分かりませんけど。

あるいは四宮本家でおとなしくしているうちは「安全が保障されていて」,その上でかぐやを駒として使うための弱点探しってところなんですかね。この辺はまだ確証はないですけれど。

 

 

しかしそんな事情はさて知らぬ伊井野ミコにとっては不安の種ですよね。

正義に邁進する正義マン一家とは言えども,伊井野さん自身はか弱い女子高校生に過ぎない。正義の執行でなんとかなるのは相手がその正義の物差しに従ってくれる時だけです。法外に存在するストーカーとかもうマヂ無理...ってのが普通ですからね。伊井野さんの不安は分からなくもないわ。

 

なまじストーカーに対しては見識のある有識者が2名もおるしね。背景を知りつつも白銀は考慮の上伊井野さんに情報提供しなかった結果,煽られた形になった伊井野ミコが不安になるのは致し方がないことです。なまじ多忙な正義一家だからこそ一人になっちゃうことも多いしね。

 

 

この時の伊井野ミコの不安はマジモンだと思うんですよね...この時点では

 

 

伊井野ミコは送られたい

 

不安...なんだよな?

 

 

んー,どっちだろうなあ。間違いなく不安ではあると思うんだけれど,ではどうして,(別の意味で)いい様の無い不安で満たされていくのでしょう!?

 

 

なんだろな。

伊井野さんを心配してくれた大仏さん・小野寺さんらの「気づかい」があることは間違いなくって。それは察しの悪い石上に対する怒りのハリセンをかました小野寺さんらの行動からも透けて見えるわけですよね。

 

本人の目の前で繰り広げられているその状況を見つつ,聡い伊井野さんがその「気遣い」に気づかないわけもないわけで。当然そこに乗るか乗らないかと言えば「乗る」のが伊井野ミコなんだよなあ。

 

だって「恋愛はいい子じゃなくていい」という覚醒をしているわけですし。おすし。不安な表情と共に浮かべる頬の朱の色は誤魔化せねぇですよ,伊井野さん。

 

 

 

 

ラブコメハンターの俺の勘が言っている...!!

証拠はない...!!

本人は全く手を下していない可能性はある...!!

しかし!! 確実にこいつは闇側ワルイイノの人間...!!

絶対にこれ以上生徒会内部で好きにさせてはいけない!!

 

 

伊井野ミコは絡めとりたい

 

とはいえ,帰り道風景からはごくごく普通に送られているんだよね。

こうしてみると伊井野ミコとてただのちっこくて弱いただの人間です。そこに在る不安は本物なんだろうけれどね...。何気なく「誰も守ってくれる人はいない」と触れることで「だから守って!」という策を弄している気がしなくもないですけれど。

 

 

そんな風に穿った見方をしてしまうのはこれが恋愛頭脳戦だからなんだよな。

 

恋愛は戦である。いかに相手の気を引くか。いかに相手に自分の気持ちを向けさせるか。いかに相手から告らせるか。不安は事実だろうけれどその状況を利用するだけの英知が伊井野ミコにはある。

 

 

実際,めっちゃ効いてるし。効いてる,効いてる...! ってやつですか,これが。

本音としては優しくしたいし,守ってあげたい。でもそこに乗っかるのは弱っている人に付け込むみたいで攻めきれない。ここが石上優の人の好さというか,白銀御行との大いなる違いですけれど,会長とは違った意味で善人過ぎるんだよな,石上は。

 

伊井野ミコに好感度を取りに行っているのではないかと自問する当たりで,間違いなく恋の罠にはまっているのである。前回区切りをつけ,次の恋のお相手として伊井野ミコを意識したばかりってのもアレですが,お前ぶっちゃけチョロいな?チャラいんじゃなくて。完全に伊井野さんに攻められまくっているじゃん。

 

 

疑惑が確信に変わるのは「ここ」である。

 

 

ここがターニングポイントだね,と解説の王子一彰隊長も言っています。さりげなく服を掴むことで不安感を醸し出させつつ,合法的に相手の被服に接触するという接触コミュニケーションを図る。あわよくば相手から手を繋がせようという二段構えである。

 

しっかーも!(クレアラシル)

間接的接触コミュニケーションにより女子に接触されている・頼られているという男子的意識を石上内に生成しつつ,手を握ったら握り返してくるんじゃないかという領域展開もうそうまで石上にやらせている。たった一挙動でこれだけのことを成し遂げる伊井野ミコ,恐ろしい子...!! ってやつですよ。

 

 

男と女のABC(伊井野x石上編)

そこはなんとか誤魔化して(誤魔化したのか?),無事伊井野家まで送り届けるミッションは完了。この段階で石上優はお役御免のはずですが,そこで例の家の中で待ち伏せしたストーカーの話が伏線として活きるわけです。

 

 

この表情...!!

 

 

なんだ...伊井野さんの術力が...? 急に上昇して...?

 

涙目でこんな風にじっと見つめられたら,もうこんなんどうにもならないやんけ!

こと攻め手となった時の伊井野ミコは四宮かぐやのようなお子ちゃまじゃないですね。攻めて攻めて攻めまくる。攻めダルマ伊井野である。

 

もうこの段階では確信とかいう以前の問題ですよね。アンタ,背中が煤けて見えるぜ...ってくらい見え見えな誘いっぷりです。いま!ここに!藤原千花がストップをかけた,どこか静かで二人っきりになれる状況というやつが存在するのである!

 

 

 

伊井野さんの気持ちは透けて見えている。そして石上優もまた否定しきれない自分の気持ちを自覚せざるを得ない。

 

それは子安つばめに抱いていた感情以前からの伊井野ミコという人間に対する好感度。人として嫌いじゃないから,どちらかといえばほっとけないくらい好感度があるからこその関係です。ましてそれを自覚的に捉えてしまったとなれば....

 

男と女...高校生が一つ屋根の下で二人っきり...何も起きないはずもなく...

 

 

はわわわわわわ...!

はわわ語に定評がある小野寺小咲も慄いています。

 

何だこの展開は...?

早い...早すぎるっ!まるで時でも止めたみたいに伊井野ミコの恋のスピードが速すぎるッ!

 

まだ告白もしていなければデートもしていないんですけれど。ていうか,伊井野さんの部屋にはおっきなくまちゃんのぬいぐるみはありますけれど,ベッドは無いですよ?(そこ?)

 

 

 

からーの伊井野ミコによるかいしんのいちげき!

 

 

い...いまのはただの攻撃じゃない... 

オ...オレの目はだまされんぞ... と...とてつもなく重い一発だ.........

 

かぐや様の恋愛頭脳戦レベルを明らかに こ...超えている...

い...石上と闘った あ...あいつとはまるで別人だ......

 

......あいつ...いったいどんな訓練をしやがったんだ......

で...伝説は本当だったのか........!?

 

超ワルイイイノなのか...!?

 

というわけで,今週の感想はまる

 

 

考察:伝説のワルイイイノは電気羊の夢を見るか

とまあ,石上x伊井野方面は急展開と相成ったわけですが。これどうなんだろな。

 

石上の性格的に,割と「きっちり」しているタイプなので告白前に事に至るなんてことはないと思うんだよね。つばめ先輩の据え膳も食わなかったし

その点,伊井野さんは「恋愛はいい子じゃなくていい」という割り切り方なので,お堅い風紀委員の自分と恋する自分は別という区切り方ができそうな気がしますけれど。

 

 

ただまあね。作中でも述べられているように,「世の中ロジックだけじゃない」からね。二人きりになって多分初めてゆっくりお互い自分の気持ちを述べる機会でもあるわけじゃん。伊井野さんだってそこをすっとばしてやるならやらねば!とはならないでしょうしね。

 

一方で「世の中ロジックじゃない」からこそ,勢いで最後まで至っちゃうバカップルもいますからね。割と身近にね。好き好き大好きッ!って流れで一気にと言う可能性は微粒子レベルで存在するわけで,なまじ先例がある分その可能性も否定しきれないのが本作の微妙なラインである。

 

 

ま,客観的に状況を俯瞰すると「ほぼ出来上がっているカップルがどうくっつくのか」という段階までようやく石上と伊井野さんもたどり着いた所である。恋愛の一番おいしいところ,もっとも楽しい賢者タイムである。あとは告白するだけ...その微妙な「黄金時間」をどこまで引き延ばす気が赤坂先生にあるかどうかって話なんですよね。

 

 

恋愛頭脳戦を繰り広げるもよし。

一気に決着をつけて,本筋の四宮家の話にもっていってもよし。

 

 

差しもまくりも可能な自在派なアカ先生だけに,これはもう文字通り神の手に委ねるしかないといったところですね。個人的にはどっちでも面白いかなとは思います。

 

 

そんな中,一つ確信がある。

また。またしても,藤原千花パイセンが蚊帳の外のまま恋愛が決着つきそうだということです。これはもうお約束なのかもしれない。同時進行で高円寺のJ・鈴木とラーメン対決していたら笑ってしまいますね。来週いきなりラーメン回だったら僕は吹く。

 

 

そんな妄想をしたところで,再度まる。

 

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