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『かぐや様は告らせたい』 第236話 そして,石上優は目を閉じた⑤ 感想 : やりやがった!! マジかよあの野郎ッ やりやがったッ!!...の巻

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さてと。『かぐや様は告らせたい』第236話の感想です。

 

前回は伊井野さんへのストーカーネタから一気にラブ・ルームまで一直線という,FUJIWARAならぬFUJIYAMA並みの急旋回・急上昇をみせた石上x伊井野ペア。あまりにものスピードに思わず読者の脳が骨折しそうな勢いだったわけですが,その続き。

 

 

ABCは知っていても。それだけじゃ困ります

 

「恋愛はプロセス」故に,いかに伊井野ミコが伝説のワルイイノとなって石上に猛アタックしたとしても,さっすがに告白もなしにねぇ...?

 

...と読者が自発的に心のブレーキをかけつつも,部屋に誘い込む伊井野さんのその表情は完全に「誘っているオンナ」そのものだっただけに,今週はどんな湿度たっか...!!な展開が来るのかと思いきや。

 

 

まさかこんな事態になろうとは。

よもやよもやである

 

というわけで,かぐや様第236話の感想です。

 

 

 

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伊井野ミコのルーティーン

で,この有様である。

 

まるで生徒会室における雑談トークのように,生徒会について語る伊井野さんである。いやこんなんおかしいだろっ! 中学時代の石上じゃなくても思わず叫びたくなります。だって...おかしいだろ,こんなん...!

 

どう考えても前回のラストはベッドインまで一直線の勢いだったじゃないですか。とんでもない表情で帰ろうとする石上を押しとどめ,挙句の果てに自らの頬に石上の手をあてさせるという「誘ってんのか,お前...?」みたいな行動していたじゃん。

 

なんで急に素の顔で生徒会トークとかしているんだよ。前後の文脈がつながらないじゃん!嘘つき!って脳内の藤原パイセンも叫んでいます。そりゃ石上も困惑するわな...

 

 

 

...て,湿度たっか!

 

 

どうなってんだよ,これ。

完全に石上優にシンクロしちゃう読者様々ですけれど,読み進めるとこの状況が見えてきます。ああ....これ,ルーティーンなんだな。

 

 

 



 

かの四宮かぐやが恋愛頭脳戦の渦中において多用した鉄壁のガード法の一つである。

 

一見落ち着いた表情となりつつも,本題の色恋沙汰を離れて思わずまじめな話をしてしまうあたり,伊井野ミコだってドッキドキなのである。そりゃそうだよ...好きになった男と二人っきりなんだもん。感情が爆発しそうなのを抑えながら行動しているのは間違いないのである。

 

だが感情的になりすぎてもいけない。

己をコントロールしなければ,恋愛は討ち死にするのみである。そう,恋愛は戦!なだけに適切に自分をコントロールできる状況に持ち込まなければこの恋は生き抜くことは出来ないという訳ですよ。だからこそのルーティーン。やるな,伊井野...!

 

 

伊井野ミコはよろめきたい

こちらのシーンを見てほしい。

 

ソファー二人並んで会話する間,伊井野さんはずっと手を握りっぱなしです。そして次に石上が伊井野さんの頭をポンポンとします。その直後のこの瞬間,石上の手の上には再び伊井野さんの手があるのです。

 

 

おわかりいただけただろうか。

 

つまりこれは,伊井野さんがひたすら「石上の手の上に自らの手を置く」という行為をおこなっているということなのです。

 

①石上がポンポンするために手を放す→

②ポンポンした後石上が手を戻す→

③戻した手の上に伊井野さんが手を添える

 

ということになっているわけですよ。

そして伊井野さんは石上の手の上に自分を手を重ねている間は一切感情を出していません。

 

 

 

でもその次,伊井野さんが石上の胸に手を置いているシーンでは,感情の動きが無かった伊井野さんが顔を赤らめているじゃあ~りませんか。

 

 

ここから類推できることはただ一つ。

伊井野さんは感情を抑えて無表情トークしていたわけではない。本当はバックバクのドッキドキだったんだけれども,石上の手の上に自分の手を重ねているときは表情を出さないで済んでいた。これが伊井野ミコのルーティーンだったというわけですよ。

 

 

石上優はつながりたい

とまあ読者視点で見れば,そのような現象が起きていることが客観的に分かるわけですが,十六,七の高校生男子にとってはそれどころではなかったのであった。

 

 

うぉっ...弱っ...

 

なんだそのもの欲しそうな顔は...。

お前,そんなに伊井野さんと手を繋いだのがうれしかったのか...。嬉しいに決まってんだろ,ごらぁぁぁァァァ!

 

 

高校生男子ともなれば異性と手を繋ぐだけでドッキドキである。なまじ先週は勇気が出せなくて繋げなかったその手,それが相手から差し伸べられているわけですからね。握り返してくれそうな気がした...そんな相手に抱いた自分に対する好感度は間違いなくそこに在る。そう思ってしまったらそりゃコーフンもするわ。

 

 

 

ちなみにこの段階で伊井野さんは無表情なのでこれはルーティーンです。

 

ただこのルーティーンの高度な所は自分の落ち着くところが好きな男の手の甲の上,というところが湿度と攻撃力を高めています。自分が落ち着くと同時に相手にドキドキさせることもできる。一石で二鳥,まさかの二枚抜きという奴です。四宮かぐやと比べて格段に攻撃力が高いのが伊井野さんの特徴ですね。

 

 

そんなこともつゆ知らず,完全に伊井野ミコの虜となっている石上優...お前...いったい...。

 

まあ,分からんでもない。

つばめ先輩との恋にしっかりと区切りをつけて,伊井野ミコと向かい合おうと思い始めたところでまさかのお持ち帰られ&徹底誘い受けですからね。恋と欲は紙一重ですけれど,こうなっちまうと伊井野フェロモンに完全に絡め取られておりますわ...。永遠に触っておられるとか,もうワンチャンあればそのまま食えそうな勢いですわ。

 

 

からーのこれ。

ふむ...この「話を聴いていなかった」というのは後で絶対禍根になるやつだというのが,夫婦生活に詳しいayumieさんの警告アラートに引っかかるんですけれど,それは後述するとして。

 

男が完全にふらっふらになっている状態にしてからーの,この「甘えん坊ちゃん」攻撃はずるいわ...。そんなん無いわ...。完全に伝説のワルイイイノになっているわ...。

 

 

読者たちはノスタル爺

 

今なら...。

 

かのニセコイの小野寺小咲も言っています。恋はタイミングだと(言っていない)。しかるべき時,然るべきタイミングによって男と女のトリガーは引かれるわけですが,そんな天の配剤というやつがあるわけです。

 

 

かつて石上優はクリスマスの夜,子安つばめに手を出さなかった。

それは「純愛だよ」(乙骨憂太)故の行動だったからですが,なまじ自分の恋とプライドを大切にした結果,相手を傷つけ自分も振り返ってみれば「もったいないことした!」という後悔に繋がるわけです。

 

そりゃそうだよね。あの時誘ってくれた人は当時自分が好きだった人で,結果としてその人とは付き合うことなく終わったわけで。当然,つばめ先輩とヤル機会はもう一生無いわけです。陰キャ代表・彼女いない歴=年齢な石上優が悔いるのは当然というか,むしろ男子の本能みたいなもんであってそれは仕方がないですね。

 

だからこそ。

だからゆえに。

 

一気に突き進む石上優がそこに在った。っていうか,はれぇ?

 

 

 

いや,お前...お前ら...展開早くない?

君たちの先輩たちはさんざん相手に告白させようと何十巻も恋愛頭脳戦(恋愛痴呆戦?)をやってきましたよ。確かに先週の引きから考えればこうなってもおかしくはないけれどさぁ...。

 

 

なんかもう完全に相手に対する好意は隠そうとしていなくって,お互い相手が自分を誘ってきたと思い込んできて。それはそれとして,「相手が来てくれた」から自分が行くのはオッケー,というこの感じ。ちょっと空回りしている観がありますが,それはそれもう理屈じゃない部分に到達しているよね。

 

まあ恋なんてそんなもんかもしれない。

なんでもかんでも完全な恋の過程なんてあるわけでもないし。こんなふうに気持ちのタイミングが被った時に勢いで進んじゃうのも恋というものですよ。行けぇ!抱けー! 気分は完全にノスタル爺となったその瞬間,

 

 

 

あああああああああ.....

こ,これはっ!この展開はっ!

 

 

彼のニセコイの代名詞「携帯電話キャンセル」である。

 

 

かつて完全に出来上がっているカップルがおりました。ニセコイの小野寺小咲と一条楽です。あと一言気持ちを伝えればカップル成立,という「かぐや様は告らせたい」もビックリな状況のこの二人は,タイミングに恵まれない二人でありました。

 

  • 告白しようと思えば急に野球のボールが飛んできて教室の窓が割れて邪魔が入ったり。
  • 好きという感情がほぼ伝わりそうな状況になった途端,携帯電話が急に鳴り響いて邪魔をされたり。
  • 手を繋いで二人で肝試しに行けるかと思いきや,突然の置き去りダッシュでぽつんとりのこされたり。

 

ラブコメクソ漫画の文法の全てを注ぎ込んだ,かのニセコイを乗り越えた本作だからこその驚きがありますね。時代が変わって「スマホキャンセル」でしたけれど。

 

 

 

瞬間――ayumieの脳内に溢れだした存在しない・・・・・記憶

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やりやがった!! マジかよあの野郎アカ先生やりやがったッ!!

 

 

 

 

思わず脳内でいきり叫び立つ,不死身の杉元がけたたましい。

そんな驚きとともに,今回の感想はまる

 

 

考察:生徒会とかぐやと謎の電話

 

これがニセコイだったら大騒ぎですけれどね。ニセコイを反面教師にしたようなラブコメのアイデアの塊といった観のある本作において,敢えてこの手法を持ってきたのは逆に新鮮ですけれど。

 

まあ理由はある。

冒頭から行われていた生徒会話には意味があったということでもあるし,うさぎとかめだった先輩と対照的に弾丸列車のように駆け抜けていきそうだった伊井野さんと石上の恋も時間をかけてやり遂げるという意味でもある。きちんと前後と「かかわり」がある電話だったので,まあこれはこれでアリの。

 

で,生徒会だ。

冒頭,伊井野さんが四宮かぐやの狙いを解説していた件から,なんのかんので今回のお話の裏テーマというか,実は本筋みたいなお話は「生徒会」なのである。

 

大仏こばちとの葛藤中で示された,伊井野ミコに対する期待値しかり。先々週の行動に見えるように,徐々に生徒会から引いていきそうな雰囲気を漂わせる藤原千花しかり。割とまじめな話,四宮&白銀が生徒会を「抜けた後」というのは二人にとって大きな問題なんだよね。今後の秀知院を背負うことも含めて。

 

そんな中,石上の生徒会継続について尋ねる伊井野さんの心中もいろいろだと思うんだよな。

 

伊井野さんは頭の回転がなめらかすぎる故に,案外「空気を読めちゃう子」でもある。白銀御行が捏ね,子安つばめが突いて出来上がった「石上が受け入れられる世界」によって,今の石上は避難場所としての生徒会は唯一無二の場所ではない

 

 

石上もそう自覚しているし,その世界を作ってくれたのがつばめ先輩であることも,石上がもっと羽ばたける存在であることも伊井野さんは理解しているからね。それ故に,石上の生徒会引退も必ずしも否定しないし,静かに推す向きもある。

 

一方で,伊井野さんは最初から生徒会長を目指してきて,四宮かぐやにも認められた。学校内においてもかつてのような孤立した存在ではない。なにより,「正義の邁進のための権力」を追い求めてきたことが必ずしも唯一絶対の価値観でないことにも気が付いているわけです。

 

そう考えると,この先伊井野さんが目指すのは生徒を守り,誰一人つまはじき出されることが無い,学園に生徒の居場所がある学校づくりなんだと思うんですよね。先代会長や白銀会長が作り上げてきたような

 

そうなるとやはり,伊井野ミコが生徒会長を目指し,その脇に石上優が立つようなそんな生徒会があるんだろうなあ...とか思ったり。そこには不知火さんもいるかもしれないし,阿倍くんもいるのかもしれませんけれど。そんな先々の展開の伏線も窺える回でございました。

 

 

 

と,一方で「四宮さん」の問題の方である。

 

会長にではなく石上に電話をかけてくるあたり,会長には伝えられない内容だったというべきか,あるいは別の意味をもつのか。

 

 

秀知院からの退学。

 

ふむ?

退学とはいっていないな。「辞める事になった」らしいので,まあ退学なんでしょうが。これはどう見ればいいかな。

 

普通に考えると,かぐやを駒として使おうとする一環での「退学」ですよね。つまり,黄光か。以前予想した通り,四宮統治のために黄光がかぐやを「駒」として使うために,秀知院という避難場所から切り離し自由に使えるようにしている...って考えるのが正攻法なんでしょうね。もしかしたら以前に妄想したように,「帝と結婚」という駒にさせられそうになっているのかもしれない。

 

 

しかしそうなると,雲鷹のいっていた「かぐやは安全」という言葉とはやや矛盾する。これがもしかすると,かぐや自身による策という可能性も微粒子レベルで存在する。

 

敢えて会長ではなく,石上に伝えてきたところもちょっと怪しいのである。

実は会長とは繋がっていて,今ある現状を改善するために...たとえば黄光の軛から解き放たれるために,自分が言いなりになっているように見せかけて実は...みたいな裏作戦が進行している可能性もある。

 

敢えて石上という秀知院の中枢から外れた人間に伝えることにより,事実の確認の仕様がない石上が周囲に伝える情報は裏が取れないまま「四宮かぐやの現状」として秀知院内で蓄積されていく。四宮さんはそんな状況を作り出すことによって,黄光を出し抜こうとしている可能性もなくもない。

 

 

このあたりについては何ともまだ分かりかねますね。先を読んでみなければ,ですけれど来週は休載ですか。こりゃ残念。

 

先々気になる事だらけで妄想がはかどりますが,さてどうなるでしょうか。再来週のかぐや様がますます楽しみである。というわけで,再度まる。

 

 

 

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*画像引用は中止しました。