さてと。『かぐや様は告らせたい』第246話の感想です。
3月18日は最新コミックス第25巻発売。表紙はみんな大好き四条眞紀ちゃんです。
デフォルトで涙目なところが泣けてくる。やっぱり四条家には涙が似合うな!
ていうか,今週のYJは巻頭カラーだったんだけれど,これ思いっきり第25巻表紙じゃないのか。コミックス表紙絵を描いていたのをそのまんま巻頭カラー扉絵にもってきたのか,その逆なのか。たぶん半分正解だ(胡乱ミラージュ)
さて前回感想の見立てではそろそろ四条帝が出てくるんじゃないかと。というのもかぐやが救われることは既に確定しており,救い主が帝なのか御行なのかが焦点という意味では,これはかぐや救出作戦というよりも「帝と御行の恋愛頭脳戦」という構図に落とし込まれていたわけですよね。
で,案の定,四条帝が参戦してきたわけですが...あ,そういう...って感じの戦い方になってきましたね。というわけで,「かぐや様は告らせたい」第246話の感想です。
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四条帝は届かない
というわけで,四宮家に唐突に生えてきた四条帝である。
四条帝のプランは明快で,自分とかぐやが結婚することで四条家と四宮家は和解。かぐや自身は四宮家の軛から放たれ,無事かぐや姫は王子様と末永く幸せに暮らしましたのさ,というパターンです。
まあぶっちゃけ,会長たちのプランに比べれば穏便も穏便,四条良し,四宮良し,帝良しの三方良しである。会長たちのプランと言えば,遺言状強奪,相続後継問題の白紙化,四宮かぐやの回収,最終的にはかぐやと御行の結婚に至るまで粗いにもほどがありますからね。
実際問題,会長プランが全部帝に読まれ切ってんの,帝が言うまでもなく全体的に詰めが甘いですよね。情報源が姉・眞妃ちゃんであるとしても緩すぎる。仮にも帝と会長の恋愛頭脳戦に落とし込ませた以上は,二人が対等に戦うところが見たい。それが心情じゃないですか。実際のところ白銀自身は東京から動いてもいないし,帝側の作戦もわかっちゃいないし,勝負になっていないんですよね。
ま,勝負になっていないのは帝の方なんですけれど。
今回帝くんとかぐやさんの幼少期のやりとりが示されたわけですが,こちらはおおむね予想通り。
子どものころ,かぐやを救い出すようなそぶりを見せ,そのことでかぐやが救われそうな気持ちにはなったわけだけれども,子ども故に具体的に何もすることもできず引き離された。かぐやの帝に対する秀智院での冷たい態度は裏切られた気持ちに対する意趣返しだったわけですね。まあ,この辺は想像通り。
結局,帝はかぐやが本当に助けてほしい時に助けられなかった。
策を練り,懐に刀を忍ばせてかぐや救出作戦を温め続けてきたわけですけれど,その間に大切なお姫様は別の男に恋して恋仲になってしまったわけで。まさにタイミングの問題である。
すでに結論が出た状態で四宮かぐやに選択権を与える形で「誰に助けてもらうか」を問う。完全にピエロだし,答えは分かりきっているわけですけれどそこを敢えてかぐやに問うたあたりが姉との違いかな。
どちらも磨いた刃は届かないまま討ち死にしたわけですけれど,少なくとも四条帝は自分の気持ちをきちんとかぐやに示せたものね。「姉さんのこと笑えない」と涙目でしたけれど,眞妃ちゃんと帝の違いは確かにそこある。自分の想いを宙ぶらりんにしたまま特急呪霊化させるんじゃなくて,きちんと本人に示せたからね。それが救いかなと思います。
四宮かぐやは助かりたい
構図が帝と御行の恋愛頭脳戦に落とし込まれた上で,かぐやの選択は当然白銀御行だったわけですが。というわけで,後は白銀御行次第となりました。
その白銀御行の動きだよね。
恐らく今は京都に向かっているのだと思いますが,ここまでの動きが鈍いんだよな。べヤング食っている場合じゃねぇ!ってやつですよ。
帝の口から発せられたプランでは早坂が騒動を起こすのでその隙に脱出...そこで白銀御行が合流って感じなのかな。これがかぐやと御行の物語であることが再確認され,白銀御行に姫を救うだけの度量を示す機会を設けることを考えれば,御行の役どころはかぐやと共に黄光との対決ってところなんでしょうけれど,どうなることやら。
とりあえず金庫のありかはかぐやに心当たりがあるので,かぐやと合流して二人で遺言状のありかにたどり着く。そこはそれ,聡い黄光でしょうから,名夜竹さんと雁庵の逢瀬の場所はかぐやが知っているに違いないと勘づくでしょう。あとをつけて,そこで大争奪戦といったところかな。
白銀がこれまで築いてきた人脈フル動員という意味では,VS黄光戦では生徒会役員共だけではなく,早坂家,四条家なども協力してくれるのでしょう。じゃないと多勢に無勢ですからね。校長たちの出番がどこにあるのかわかりませんが,黄光と白銀父のいきさつから考えて,秀智院でかつて学友だったとすればその関連で出てくるかもしれませんね。
いずれにせよ「詰めの甘い」作戦だけに,帝にも助けてもらいながらの勝負となりそうです。四条家と四宮家の直接抗争を抑える影響力は御行にはないだけに,そこでも帝の助力は必須でしょうしね。
そんな風に助けられながら,遺言状問題及び黄光一派との対決は収まりそうな予感がするのですが...
四宮雲鷹は動かない
ただまあ,それと後継者問題は別なんだよな。
黄光ベースの遺言状,本当に弁護士に託して公証されたものがあるのかも怪しいんだよなあ。最初から4等分の財産になっている気がするんですけれどね。
かぐやと御行が遺言状を手にすればゼロベースからの財産分割となるので,それはまあかぐや達的には長兄一派と対等になれるので良し。結婚の邪魔をされることもなくなりますからね。実際,かぐや自身も後継者を目指すにしてもワンステップではそこまでたどり着けないと考えているようなので,中継ぎとしての存在がやはり必要です。
となると,会長たちが当初考えた通り雲鷹が後継者でかぐやはその補佐って感じで収まりそうなんですよね。その雲鷹,地下に潜っていてまるで動きが見えない。
鴈庵は最終的に遺言状を手にして自分の病室を訪れた者に後継者のトロフィーを与えるつもりなんでしょう。なんとなくですが,かぐやたちは今すぐそれを望まず,雲鷹と取引の上でそれを託すような気がします。なんたってまだ高校卒業前の身ですからね。かぐや的には会長一緒にスタンフォードに進学して,力をつけてからビジネスの世界へ...って感じでしょう。
そのあたりがこの後継者問題で考えられるゴールなのかなと思ったり。
というわけで,今回の感想は,まる。
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