現実逃避

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「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『かぐや様は告らせたい』 第251話 かぐや様は告らせたい 感想 : そして最後の恋愛頭脳戦... の巻

試験的に英語版を機械翻訳で作ってみました。英語版はこちら

 

大変ご無沙汰しております。

漫画感想ブログ「現実逃避」のayumieです。

 

この1ヶ月間滅茶苦茶多忙で,正直なところ感想を書くどころじゃありませんでした。今週もスルーするつもりだったのですが,流石に作品名が冠されたサブタイトルの今回は感想を書かなきゃなと思い立ち,筆を執った次第です。

 

というわけで,『かぐや様は告らせたい』第251話です。

遺言書の発見,四宮黄光との対決,四宮雲鷹の助力と離反といった流れの中でトントントンと問題解決に突き進む四宮かぐや。その裏を差配していたのは白銀御行会長とその指揮を受けた仲間たち...という流れが第248話から第250話まで描かれました。

 

単純に表面を見れば,シリアス度を高めに高めておいて問題解決はスムーズにといういつもの赤坂描写です。もしこの救出劇に「シリアスさ」や「救出までの詳細な描写」というものを読者が求めていたならそれは物足らないものだったかもしれません。

 

ある意味単純すぎる,高校生のグループによる割と緩めな作戦進行に対して生き馬の目を射抜くような熾烈な抗争を演じた四宮家とはなんだったのかと思うくらいに拍子抜けです。動いたのは周囲の人間,会長は「裏から差配していたことにした」にしただけに見えるかもしれません。僕もそんなふうに感じたこともありますし。

 

でも,これは『かぐや様は告らせたい』という作品なんですよね。

この作品の本質はラブコメです。それも他人に好きと身を委ねるには複雑な背景をもつ二人の恋愛の駆け引きをコメディタッチに描いてきた作品です。本作品がラブコメであり,この最終局面が「最後の恋愛頭脳戦」であるならば,その主題はあくまでラブコメディ,二人の最後の恋の駆け引きに焦点があたって良いと思うのです。

 

この第251話はそれに相応しいお話だったと思います。

というわけで『かぐや様は告らせたい』第251話 の感想です。

 

 

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四宮かぐやは言わせたい

二人が別れてから久しぶりの再開となった,ヘリコプターの縄バシコ上の会話。

そこには別れ話をして離れた二人にありがちな「ぎこちなさ」とは異なる二人の表情がありました。

 

普段どおりの口調でかぐやを助けるためにどうやって駆けつけたのか語る白銀御行。頬を朱に染めながら会長にしがみついて「私はもう会長の彼女じゃないのに...」と事実ではあるが気持ちは全く別の所にある四宮かぐや。

 

助けに来てくれたことに対する気持ち,自分が相手にかけた期待に答えてくれた気持ち,自分はこの人を好きになっていいんだ,この人に身を任せていいんだという気持ちを内包させながら敢えて心にない言葉を投げかけるのが,この最終恋愛頭脳戦のかぐやの初手でした。

 

かぐやさんは分かっている。会長がどんな気持ちでここまで来てくれたのか。自分が蒔いた種をしっかりと受け止めて会長がここまでたどり着いたこと。すべて理解した上で問いかけるのは,ある種の確認,相手に本心を言わせたいという恋する乙女が持つ気持ちそのものです。

 

会長もまたかぐやの気持ちがわかりきっている。その上で,「1から全部言わなきゃ駄目か?」と問い返す。御行もまた四宮かぐやが自分の本心を分かっていることを理解した上で問い返しているわけです。

 

ここまでの道中が実にスムーズに進んできたこと。この状況に導くために四宮かぐやが下ごしらえしてあったことを理解し,確認の問いかけをする。それに対して「1から全部言わなきゃ駄目ですか?」と問い返す。

 

このやりとり,完全にこれまで二人がやってきた恋愛頭脳戦の構図そのものなんですよね。相手の本意は理解している。それを相手から言わせたい。先に言わせたい。

 

脳みそがとろけそうなアホな天才頭脳戦を延々とやってきて,文化祭のウルトラロマンティック,クリスマスの普通のロマンティックを経て結ばれた二人。この物語が散々描いてきた「自分に対する気持ちを相手から言わせたい」という構図が,この最後の局面でも描かれているのがわかります。まさに最後のクライマックス感があります。

 

四宮かぐやは信じたい

そんな風に相手に「言わせたい」というやり取りを繰り返してきたのは,やはり二人がよく似た背景を持つ人間だったからなんですよね。自分に対する自己嫌悪感を持ったり,誰かに愛されないのではないかという負い目を持ったり。

 

御行は母に,かぐやは父に抱いていた「愛されていないのではないか」「必要とされていないのではないか」という強烈な心のストレスがある。だからこそ誰かに愛されたい,愛する人を信じたいという強い欲求がある。

 

だから恋愛において臆病となる。自らが気持ちを申し出て否定されることに怯える。相手から来てほしい,相手から気持ちを伝えてほしいという強い気持ちがそこにあった。それがほぼ出来上がっているカップルが成立することなく延々と引っ張り合ってきた背景です。

 

でも今は違います。

一度はお互いの気持ちが通じ合い結びあった二人です。お互いが相手を愛していること,相手が自分を救うために迎えに来てくれたこと,「自分が相手から好きと言ってもらえる人間なんだ」確信できるようになったこと。そう思えるようになったから,この最後の告白シーンは描くことができたわけです。

 

好きだ かぐや。俺と付き合ってくれ。

 

かぐやに愛されることで自分に自信を持つことができた白銀御行。

御行に愛されることで自分に自信を持つことができた四宮かぐや。

 

お互いの気持ちがこれまで積み上げてきた過程で確固たる確信に至ったからこそ,御行は躊躇なく自分の気持ちをかぐやさんに伝えることができたし,かぐやさんはその言葉を信じることができた。愛する白銀御行の胸に飛び込み,

 

はい!よろこんで!

 

と応えることができたわけですね。なるほどなあ...

 

 

新世界へのプロローグ

思わず最終回かと思った今回のお話。満を持して「かぐや様は告らせたい」のタイトル回収となりました。一度しか言わないという会長の言葉を信じるならば,これでこの恋愛頭脳戦は一つの区切りということになろうかと思います。

 

まだ四宮家と四条家の和解をどうするのかとか,諸々未回収のお話はどうするのかというところはあります。しかしもうそれはエピローグとなるお話なのでしょう。このあとのお話をどこまで精微に描くかはわかりませんが,それはラブコメ作品としての「かぐや様は告らせたい」を最後にラブコメディで終わらせるための「あとがき」のような話になるのだと思います。

 

おそらく,かぐやは会長と共にスタンフォード大学に進むことになるのでしょうが,そのあたりが一つのゴールになりそうな気がします。しかしまあ,そんな先の話はともかく,今はただついに本当に結ばれた二人に祝意を表したいです。

 

というわけで,今回の感想はまる

 

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