現実逃避

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「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『かぐや様は告らせたい』 第34話 花火の音は聞こえない(前編) 感想

さてと。かぐかつ(「かぐや様は告らせたい」の感想を書く活動)です。


しばらく前にジャンプ+で無料公開されていたのをきっかけに読み始めたのですが,こいつはガチで面白い漫画です(当社比)。両片想いの二人の距離が縮まらない,そんな甘酸っぱいピュアラブコメディ...というわけではない。いや,確かに両片想いの二人の距離感を楽しむ漫画なんですが,この物語のミソはその二人の「駆け引き」の果てにあるニヤリングにある。





恋愛における「勝ち負け」!



恋において告白とは対等にあらず。告白したほうは,最初から最後まで告白された側に屈従するという思わず「あー!」と頷いてしまうような設定を導入することにより,高度な(笑)心理戦を堪能するという物語になっています。


これはすごい。まさに設定の勝利としか言いようが無い。


ブコメというと両片想いの相手の気持ちを「どれだけすれ違わせるのか」といった手法で引き伸ばしを図る凡俗な漫画が多い中,「かぐや様は告らせたい」はいかにして相手に告白させるかという高度な(笑)心理戦に持ち込むことで,いくらでもニヤリングな物語が描けるという...作者は天才かよ!


 




うん。

偏差値77の名門校のトップ2ともなると心理戦も高度になるな(棒)。どうみてもただの意地の張り合いである。少し折れれば得られるものは絶大なのに...と思うのはクソ真面目な考察ブロガーぐらいである。これはそういう漫画じゃない。そんな意地の張り合いを生暖かく見守りながら頬の緩みを堪能する漫画なのである。









はい,かわいい。


まったく...四宮かぐやは最高だぜ!(例のTシャツ着用のこと)

恋愛偏差値30のかぐや様のやることなすことポンコツだからこそ感じる可愛らしさである。「お可愛いこと...」とはまさに四宮かぐやのために存在する言葉に他なるまい(言いすぎ)。





そんな永遠の日常を堪能するがごとく,日々生徒会室で繰り広げられる高度な恋愛心理戦(笑)。いやー...白銀御行もかぐや様も毎日充実して楽しそうですよね。
 
 









夏休みに入ってちょっとすれ違ってしまいましたけれど,いよいよ今日は待ちに待った花火大会。楽しい楽しい夏休み。初めて好きな人と一緒に見る大きな花火。いやー頬が緩む緩む......とかおもっていたら「これ」ですよ。











外出不許可を申し渡す権限を使用人が持っているのは変ですけれど,それは置いておいて。この人もその前に出てきた爺やも,映画の時には普通に協力していたのにねえ。映画館だって不特定多数の雑踏だと思いますけれど,かぐやさんのお痛がすぎたという判断でしょうか。

なんか釈然としないけれど。でもかぐや様は抗わないのであった...



 



重!


ここ何週間か夏休みの話になって,とことん白銀とかぐや様がすれ違うお話が続くなあと思っていたのですけれど,そういう伏線とはね。前回は早坂さんの半裸を楽しみながら四宮さんのTwitterあるあるをニヤニヤしながら堪能していたわけですが,それすらも伏線と化すとはね。まったく...作者は天才かよ!


これまで「設定」として書かれていた国の心臓とまでいわれし四宮家。こういう漫画に出てくるハイソ系設定はだいたい能天気でどことなく絵空事のような「設定」として描かれて終わりなものですけれど,かぐや様のご自宅はまさしくガチなのであった。







家族に無関心な父。全てを勝ち負けで判断し,言葉も,愛情も,そういったものに意味はなく「無いこと自体が当たり前」だった。だからこそ,高校1年の途中までのかぐやさんは「氷のかぐや様」と言われるくらい無感情で壁を作る人間だったのであったわけですが,そんなかぐや様の「そこに存在する本当の日常」は相も変わらず続いているのであった


学校が始まればまた生徒会室にいける。学校が始まれば,自分は許しを得る必要もなくそこにいてもいい。かぐや様の凍てついた心を融かし,笑顔を見せられるようになった人たちのいる場所に戻ることができる。だから夏休みなんて早く終わればいい...なんて言えない。



 




む,胸の痛かーーーー!




突き刺さる四宮さんの声なき声。痛切な悲鳴。










誰もが自分に無関心で,ただそこにいるだけの役割と立ち居振る舞いを果たすことだけを期待されているような暮らしの中で知ってしまった友達とのひと時。楽しかった時間。好きな人との恋の駆け引き。

知らなければこんなに苦しい思いをしなくてすんだのに。そんな悲鳴が読者の心をもグリグリと押しつぶします。



...というところからの白銀御行



 





「了解」





うおおおおおぉぉぉぉ!!


立ち読みしてて鳥肌がたったね。ヨッシャー!と心の中でひざを打ったくらいの一コマですよ。おもわずYJを手にとってレジに持っていったからね。(十数年ぶり)


いやね。素晴らしいね。


たぶん白銀御行は四宮家の事情をカンペキには承知していないでしょうけれど,天才だから察している部分はあるのかもしれない。四宮かぐやという人物を知り尽くした白銀だからこそ,彼女がどんなに意地っ張りで折れることなく,弱みを見せることも無いことを知っている人物だからこそ,「行けなくなった」という連絡の後にでてきたかぐやの「呟き」に彼女の本当の気持ちに迷うことなく気付き行動した。

四宮かぐやが素直な心情を吐露したからこそ。駆け引き無く自ら四宮かぐやのために即応するのであった。



うむ。めっちゃ格好いいね。



でもって次週が解決編になるのか中篇になるのか分かりませんが,この二人が結ばれるにせよしないにせよ,最後はどのように白銀の恋が決着つくのか見えた気がしますねー。やっぱだろ,最後は。

きっとこの二人はこの花火大会のヤマを乗り越えた後は,涼しい顔でいつものように恋愛心理戦を繰り広げる「日常」に戻るのでしょうけれど,白銀の最後だけは確実に言える。白銀が最後に告白するしかねーだろ,おい。だってしかたないじゃん。


好きになっちまったから,もうどうしようもねえんだ。まる。

(次週の感想にツヅク)


 


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画像はヤングジャンプ2017年第01号「かぐや様は告らせたい」第34話,及び同第2話,第11話,第22話より引用しました。
 
 
画像引用は中止しました。