さてと。『週刊ヤングジャンプ2017年第10合併号』「かぐや様は告らせたい」第41話 かぐや様は祝いたい の 感想(かぐかつ)です。
前回,第三者の柏木さんの眼前で繰り広げられたイチャラブの数々の記憶も新しい「かぐや様」。
白銀会長も四宮さんも客観的に見れば気持ちは駄々漏れの状態です。拡声器で「あんたが好き...!!大好き!!(わぁあぁぁあぁ~~)」とか叫んでいるようにしか見えないわけなんですが,そりゃあ柏木さんもこんな顔になるっていうの。
なんだろーねー(諦観)
感想を書きたくっても,もう書くことが無いくらい面白いんですよ,「かぐや様」は。くだぐだと駄文の感想なんか要らない。いいから「かぐや様」を読め。読めば分かる。後は全力でニヤニヤしながら部屋を転がりまわればいい。ただそれだけである。
でもそれでは感想にならないということで,駄文は続くのであった...。
今回の「かぐや様」のネタは誕生日。
来ましたな,鉄板ネタが。好きな人の誕生日を祝う,ラブコメであれば必定のイベントである。
実に誕生日とは素晴らしい恋愛イベントである。お祝いをするという名目で好きな人と一緒にすごすことができる。祝うという行為の中で好きな人に好意をにじませることができる。
好きな人に挙げるプレゼントを考えたり,プレゼントを選んだり,プレゼントをどうやって渡したり...それだけでおかわり4杯はいけてしまうという...。まさにラブコメ漫画家にとっては必殺シュートみたいな鉄板ネタである。
で,今回は白銀御行会長の誕生日だとか。9月9日は重陽の節句ですね。別名「菊の節句」かあ。
話は反れますけれど,かぐや様は1月1日元旦。藤原書記と石神会計が3月3日の上巳(桃の節句)。早坂さんとか圭ちゃんの誕生日は出ていないんだっけ...? なんにせよ五節句と関係があるのかもしれませんね。
まだ見ぬ四条帝とか四条真紀さんなんかも節句と関係してきたら,かぐや様のはぶられ感がすごいですな(五節句ならば,1月は1月7日)。
というか,元旦の誕生日なんてどうやって祝えというのだろう...(初詣ネタかなあ)。白銀会長に対するハードルが高くて今から楽しみである。
閑話休題。
会長が誕生日であるということで,かぐや様はお祝いがしたくてたまらないのであった。
1年前と今の「眼」の違いがいいですよねえ。同じ形の眼をしているのは人間だから当たり前なのですが,周辺の表情や髪型だけではなく「眼」の微妙な違いで「空ろで無関心な眼」と「恋する乙女の眼」を書き分ける。漫画家さんってすごいと思う次第。
顔を赤らめてどうしたら会長の誕生日を祝えるか悩む四宮さんがまた「お可愛い」のである。冒頭から頬を緩ませにくるとは,さすが赤坂先生である。
四宮さんは会長の誕生日が4日後(9月9日)であることを聞いている。一度聞いたら忘れることの無い四宮さんですから,もちろん会長の誕生日は覚えています。だからお祝いしてあげたい。でも自分の口からは言えない。
ここがこの二人の面白いところなのですけれど,「自分から歩み寄ったら負けである」という発想から離れることができないのである。柏木さんが見たように,二人の思いは向かい合っているにも拘らず届かない。届かなくしているのは他ならぬ自分たち自身のプライドである。
高みにいるからこその境地。王者たるプライド。そのプライドがあるからこそ,素直に誕生日のことが切りだせない。祝えない。なぜなら自分から歩み寄ったら負けだから。
ここから藤原書記と石上会計を巻き込んで策略を汲む流れがいつものパターン。
ぶっちゃけて「そういえば会長の誕生日は4日後でしたわね」と振ればいいだけなのに,占いサイトを通じて誕生日の話題に持っていく作戦は,何気に「あるあるネタ」でもあるんですよね。好きな人に想いを告げられないけれど,一緒に過ごしたい,祝いたい。そんな時,ついつい回りくどいことしちゃうことあるじゃないですか。かぐや様と白銀の特殊な関係に加えて,こういう「恋愛あるある」をぶっこんでくるのも赤坂先生うまいですよね。
そして今回は四宮さん視点のお話なので,このシーンの会長がえらいぶっこんで来た感ありますよね。
会長は「素」で自分の誕生日のことを軽く扱っているのに,聞き手側の四宮さんからしてみたら,それどころじゃありません。またね,その反応が「お可愛い」んです。
覚えているどころじゃない。むしろ教えて無い情報すら知っている(早坂さんが調べたんですかね)。
私はこんなに会長の誕生日を祝いたいのに。
せっかく私が祝ってやろうというのに。「ノブレスオブリージュの精神」とは良くぞ言ったものです。
まさに先ほどの占いのとおり。
先日の「客観性」のお話を振り返ってみれば,そこにいる四宮かぐやという女性の本質は一つ。白銀御行に恋している乙女にすぎないというのに,会長の反応一つで真逆の思考に至る。天使にも...悪魔にもなれる女とは良くぞ言ったものである。
続けて占いは言う。
それは会長が占った,二人の相性占いと同じ答え。
会長が誕生日を教えることを頑なに拒む理由こそ,この相性占いの結果なわけですが...。「微妙」と会長が評したその結果,前段だけを読んでしまっては事を仕損じる。重要なのは後段なんです!プライドを捨てろ!さすれば幸せが訪れん!
「伝わらない」のは己がプライドのせい。客観視できない二人には分からないわけですが,ここで奇跡が起きました。会長が無意識につぶやいた言葉。それこそは,無我の境地から生じた素直な心。白金御行の本心。
伝わらないということは伝えたいということがあるということ。それが四宮さんに伝わったのは,「伝えたい」という白銀さんの意識が成した独り言のおかげですよね。この時,白銀御行は無意識のうちにプライドの壁を乗り越えて,四宮さんに意志を伝えたのであった。
まあ,正しく伝わったのは「伝えたいことがある」ということだけですけれど。
でもいいんです。
おかげさまで来週からは誕生日プレゼントを選ぶのに四苦八苦するかぐや様とか,白銀会長の誕生日を祝う機会に会長を誘うのに七転八倒するかぐや様とか,プレゼントを渡すのにプライドと羞恥心が邪魔をして悶絶するかぐや様とかが見られることになる。
素晴らしい。素晴らしい哉,誕生日。
当分の間はこのネタでおなか一杯になれそうです。ニヤニヤと頬が緩みっぱなしの木曜日が続く。まる。
...
......
今日の藤原書記
しかしあれですな。献身と慈愛は,白銀会長に対しては行っているんだよね(バレー・校歌・魚の捌き)。占いは別に外れてはいない。ただ,人間には二つの側面があるということを物語っているのです。
何気に会長に対しては...てのは面白いですね。藤原書記の扱いは会長・かぐや様ともどもに基本「どうでもいい奴」扱いなんですけれど,こういうのが本当に恋のライバルになったら,四宮さんはダークサイドに落ちそうですね(既に落ちているとか言わない)
今日の石上会計
気持ち悪...て,石上会計も神経太いよな。声に出していたら死んでいた。
画像はヤングジャンプ2017年第10号「かぐや様は告らせたい」第41話,同9号40話より引用しました。
前回,第三者の柏木さんの眼前で繰り広げられたイチャラブの数々の記憶も新しい「かぐや様」。
白銀会長も四宮さんも客観的に見れば気持ちは駄々漏れの状態です。拡声器で「あんたが好き...!!大好き!!(わぁあぁぁあぁ~~)」とか叫んでいるようにしか見えないわけなんですが,そりゃあ柏木さんもこんな顔になるっていうの。
なんだろーねー(諦観)
感想を書きたくっても,もう書くことが無いくらい面白いんですよ,「かぐや様」は。くだぐだと駄文の感想なんか要らない。いいから「かぐや様」を読め。読めば分かる。後は全力でニヤニヤしながら部屋を転がりまわればいい。ただそれだけである。
?
でもそれでは感想にならないということで,駄文は続くのであった...。
今回の「かぐや様」のネタは誕生日。
来ましたな,鉄板ネタが。好きな人の誕生日を祝う,ラブコメであれば必定のイベントである。
実に誕生日とは素晴らしい恋愛イベントである。お祝いをするという名目で好きな人と一緒にすごすことができる。祝うという行為の中で好きな人に好意をにじませることができる。
好きな人に挙げるプレゼントを考えたり,プレゼントを選んだり,プレゼントをどうやって渡したり...それだけでおかわり4杯はいけてしまうという...。まさにラブコメ漫画家にとっては必殺シュートみたいな鉄板ネタである。
で,今回は白銀御行会長の誕生日だとか。9月9日は重陽の節句ですね。別名「菊の節句」かあ。
話は反れますけれど,かぐや様は1月1日元旦。藤原書記と石神会計が3月3日の上巳(桃の節句)。早坂さんとか圭ちゃんの誕生日は出ていないんだっけ...? なんにせよ五節句と関係があるのかもしれませんね。
まだ見ぬ四条帝とか四条真紀さんなんかも節句と関係してきたら,かぐや様のはぶられ感がすごいですな(五節句ならば,1月は1月7日)。
というか,元旦の誕生日なんてどうやって祝えというのだろう...(初詣ネタかなあ)。白銀会長に対するハードルが高くて今から楽しみである。
閑話休題。
会長が誕生日であるということで,かぐや様はお祝いがしたくてたまらないのであった。
1年前と今の「眼」の違いがいいですよねえ。同じ形の眼をしているのは人間だから当たり前なのですが,周辺の表情や髪型だけではなく「眼」の微妙な違いで「空ろで無関心な眼」と「恋する乙女の眼」を書き分ける。漫画家さんってすごいと思う次第。
顔を赤らめてどうしたら会長の誕生日を祝えるか悩む四宮さんがまた「お可愛い」のである。冒頭から頬を緩ませにくるとは,さすが赤坂先生である。
四宮さんは会長の誕生日が4日後(9月9日)であることを聞いている。一度聞いたら忘れることの無い四宮さんですから,もちろん会長の誕生日は覚えています。だからお祝いしてあげたい。でも自分の口からは言えない。
ここがこの二人の面白いところなのですけれど,「自分から歩み寄ったら負けである」という発想から離れることができないのである。柏木さんが見たように,二人の思いは向かい合っているにも拘らず届かない。届かなくしているのは他ならぬ自分たち自身のプライドである。
高みにいるからこその境地。王者たるプライド。そのプライドがあるからこそ,素直に誕生日のことが切りだせない。祝えない。なぜなら自分から歩み寄ったら負けだから。
ここから藤原書記と石上会計を巻き込んで策略を汲む流れがいつものパターン。
ぶっちゃけて「そういえば会長の誕生日は4日後でしたわね」と振ればいいだけなのに,占いサイトを通じて誕生日の話題に持っていく作戦は,何気に「あるあるネタ」でもあるんですよね。好きな人に想いを告げられないけれど,一緒に過ごしたい,祝いたい。そんな時,ついつい回りくどいことしちゃうことあるじゃないですか。かぐや様と白銀の特殊な関係に加えて,こういう「恋愛あるある」をぶっこんでくるのも赤坂先生うまいですよね。
そして今回は四宮さん視点のお話なので,このシーンの会長がえらいぶっこんで来た感ありますよね。
会長は「素」で自分の誕生日のことを軽く扱っているのに,聞き手側の四宮さんからしてみたら,それどころじゃありません。またね,その反応が「お可愛い」んです。
覚えているどころじゃない。むしろ教えて無い情報すら知っている(早坂さんが調べたんですかね)。
私はこんなに会長の誕生日を祝いたいのに。
せっかく私が祝ってやろうというのに。「ノブレスオブリージュの精神」とは良くぞ言ったものです。
まさに先ほどの占いのとおり。
「環境光に応じて赤くも青くもなる珍しい特性があり
貴方は周囲の環境によって天使にも...時には悪魔にもなるでしょう」
貴方は周囲の環境によって天使にも...時には悪魔にもなるでしょう」
先日の「客観性」のお話を振り返ってみれば,そこにいる四宮かぐやという女性の本質は一つ。白銀御行に恋している乙女にすぎないというのに,会長の反応一つで真逆の思考に至る。天使にも...悪魔にもなれる女とは良くぞ言ったものである。
続けて占いは言う。
「プライドを捨て素直になれば幸せになれます」
それは会長が占った,二人の相性占いと同じ答え。
会長が誕生日を教えることを頑なに拒む理由こそ,この相性占いの結果なわけですが...。「微妙」と会長が評したその結果,前段だけを読んでしまっては事を仕損じる。重要なのは後段なんです!プライドを捨てろ!さすれば幸せが訪れん!
「伝わらない」のは己がプライドのせい。客観視できない二人には分からないわけですが,ここで奇跡が起きました。会長が無意識につぶやいた言葉。それこそは,無我の境地から生じた素直な心。白金御行の本心。
伝わらないということは伝えたいということがあるということ。それが四宮さんに伝わったのは,「伝えたい」という白銀さんの意識が成した独り言のおかげですよね。この時,白銀御行は無意識のうちにプライドの壁を乗り越えて,四宮さんに意志を伝えたのであった。
まあ,正しく伝わったのは「伝えたいことがある」ということだけですけれど。
でもいいんです。
おかげさまで来週からは誕生日プレゼントを選ぶのに四苦八苦するかぐや様とか,白銀会長の誕生日を祝う機会に会長を誘うのに七転八倒するかぐや様とか,プレゼントを渡すのにプライドと羞恥心が邪魔をして悶絶するかぐや様とかが見られることになる。
素晴らしい。素晴らしい哉,誕生日。
当分の間はこのネタでおなか一杯になれそうです。ニヤニヤと頬が緩みっぱなしの木曜日が続く。まる。
...
......
今日の藤原書記
しかしあれですな。献身と慈愛は,白銀会長に対しては行っているんだよね(バレー・校歌・魚の捌き)。占いは別に外れてはいない。ただ,人間には二つの側面があるということを物語っているのです。
何気に会長に対しては...てのは面白いですね。藤原書記の扱いは会長・かぐや様ともどもに基本「どうでもいい奴」扱いなんですけれど,こういうのが本当に恋のライバルになったら,四宮さんはダークサイドに落ちそうですね(既に落ちているとか言わない)
今日の石上会計
画像はヤングジャンプ2017年第10号「かぐや様は告らせたい」第41話,同9号40話より引用しました。
画像引用は中止しました。