現実逃避 - hatena

「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『かぐや様は告らせたい』第74話 白銀御行は踊りたい 感想

さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2017年第48号』かぐや様は告らせたい」第74話 白銀御行は踊りたい の感想(かぐ活)です。


ふむ。
今回の体育祭シリーズは石上会計をメインとしたシリーズなのかと思いきや,体育祭自体が大きなイベントとして漫画の軸に据えられていて,各々のパートが並行して進展していく類のものだったのね。

振り返ってみれば,かぐや様と会長が体育倉庫に閉じ込められたあの事件だって体育祭の準備活動で倉庫に行ったんですしね。予想以上に大きなパートとなりつつあります。



で,かぐや様との距離感をなんとか取り戻した白銀会長の今回の課題は「ソーラン節」。石上会計は応援団,となれば女性陣もなんか課題が与えられて体育祭で描かれるのですかねえ。次週あたりは体育祭に突入していそうな感もありますけれど。

 



さて,『ソーラン節』といえば音楽に合わせて演舞するわけで,音楽といえば音楽オンチにして微妙な芸術肌の白銀御行にとってはなかなかの鬼門であります。それにしても会長のポジティブ思考と藤原書記の手厳しさが対比的ですね。さすが音楽が絡むと容赦のないヒロイン,藤原千花であります。








ただいつもの指導と異なったのは,白銀会長は「及第点取れればそれでいい」というスタンスに対し,藤原書記はあくまで形ではなく芸術としての高みを極めてほしいというスタンスなんですよね。これはまさに弟子に対する「師匠」のそれである。






白銀会長のスタンスとほぼ同調する形で,後からやってきた四宮さんは指導するわけです。芸術としての極みを目指すのではなく,「型」を上手く模倣することで効率的に得点を上げていく。実にシステマチックで効率性を重視した考え方です。それは言うならば「塾講師」のそれに近い。小手先のテクニカルな部分を短時間で効果的にという意味では実に正しかったりする。






そんな二人の「教え方」の違い,芸術に対する捉え方の違いが面白いですよね。結論から言えば,藤原書記の姿勢のほうが芸術としてみた場合「正しい」わけです。芸術に必要なのは「愛」である。愛のない表現はどことなく空虚なものとなる。それは,他ならぬ白銀会長の最後のシーンで決定的に正しかったことが明らかになるわけですが...。



しっかしまあ,そこに至るまでの四宮さんと藤原さんの対比が面白かったですねえ。





会長の軟弱な姿勢に呆れて放棄したものの,やはり「芸を極めし者」としては気になるということで戻ってきてみれば,あら不思議,四宮さんが教師の座にハマっている。行き場の亡くなった己が身に対する怒りと,あっさりと教師を乗り換えた白銀会長に対する怒りは,そのまんま四宮さんの指導法に対する不満が加味されてものすげえ態度に進化するわけです。



ほっほお。へえー...。





これがあの藤原書記ですかねえ。一番好きな人は「かぐやさん」と宣って,百合百合した空間を演じたのはつい先日のことである。にもかかわらず,事が音楽にからんだとならば,容赦なくかぐや様にも皮肉の一発や二発ぶつけに行く。まさにこれは教育戦争である。


と同時に,これは嫁姑戦争みたいなものでもある。ダメな亭主をなんとかしようと小手先のテクを教授する「妻」四宮かぐやと,ダメな息子を「母」の愛で一人前にしようとする藤原千花と。そんな二人の対決でもありますよねえ。そう捉えて読むとそうとしか見えなくなって,正直な話,頬が緩みっぱなしでした。なんだこのキレッキレの展開...(笑)。







無論,漫画的には「生みの親」と「育ての親」という対比で描かれているわけですが,これが最後の白銀会長の「開眼」につながるというのが上手いですよね。「網の気持ち」なんてどうやって理解させるんだよ!と藤原書記の言動に突っ込まざるを得なかったわけですが,最後の最後で白銀会長に実地で教え込むという展開は,まさに構成の妙である。






で吹きましたよ。こんなん笑うしかないだろ(笑)。まさか大岡裁きの逸話から会長がソーラン節を極めちゃうとかね。

またそれが結果的に四宮さんよりも藤原さんの主張のほうが正しかったと無意識に四宮さんに認めさせている形になっているところも上手いじゃないですか。さっすが赤坂先生,俺達の想像もつかないことをやってのける!そこに痺れる憧れるぅ!

てなわけで今回の勝者「白銀御行」に加えて影の勝者に「藤原千花」を加えてあげたい第74話でした。まる。

 

 


?


 



以下,余談。

『今回のかぐや様』

前回の引き同様に,かぐや様の「ルーティーン」が繰り返し行われている回でありました。



なるへそ。
ルーティーンがあれば,普段だったら絶対に触れることなんかできない会長の胸板とか,あれこれ積極的に行けるわけですからね。と同時に,白銀に対するモーションも兼ねているわけで,こうしてみるとルーティーンの伝授は大きかったですね。優秀な近侍であるハーサカさんに感謝である。





と同時に,ルーティーンを使っているということは,実はかぐや様の脳みそはイッパイイッパイだったということでもありますね。

客観的に見てみれば,型だけ整えるのと心情を理解して演じるのでは後者のほうが芸術的に優れている,などということは誰にでもわかることなのですが,そんなことも思い至らなかったのは単に効率重視の性格だけではあるまい。おそらくは,テンパっていたから気づかなかった側面もあるのでしょうねえ。




『今回の目次』

今回の目次コメント企画,なかなか面白いことになっております。

お題は「自分の作品にゲストとして登場させたいキャラ」だったわけですが,赤坂先生は躊躇なく「インスタントバレットの面々」とのこと。さすが思い入れが深いですね。







世界観的にかぐや様に登場してもおかしくない人間は魔女さんだと思うのですが,「ib」の物語構成上,彼女が秀知院に転校してくるとかいうのはお話に矛盾が出ちゃうしね。あるいは,良太あたりなら出てもおかしくないのかもしれませんけれど。

作品内容に絡むというよりは,どこかの一コマにカメオ出演ぐらいならあるかもしれませんねえ。ハロウィン回とかでコスプレ交じりなら「ib」の面々も出演できるかもしれない。


他,面白かったのは以下の先生方。

野田サトル先生(ゴールデンカムイ)→村西とおる監督
原泰久先生(キングダム)→シャア
石田スイ先生(東京喰種 re:)→ オレ(先生自身)

なんか「分かる」というか。実現するはずがないからこそ,ゲスト登場させるとしたらという「if」のネタとしたらとてもおもしろいというか,クスリとさせられるセレクションでした。再度まる。



画像はヤングジャンプ2017年第48号「かぐや様は告らせたい」第74話より引用しました。
 
 
画像引用は中止しました。