さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2017年第50号』「かぐや様は告らせたい」第76話 白銀父は聞き出したい の感想(かぐ活)です。
ついにやって来た,体育祭!
はい。
本丸と思われる「石上会計秋の陣」は後にとっておいて,まずは前哨戦というわけですね。てか,今回はニヤニヤポイントが多すぎてヤバイ。というわけで,サクサクと行きましょう。
ついにやって来た,体育祭!
はい。
本丸と思われる「石上会計秋の陣」は後にとっておいて,まずは前哨戦というわけですね。てか,今回はニヤニヤポイントが多すぎてヤバイ。というわけで,サクサクと行きましょう。
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『VS 藤原親子編』
藤原書記の熱い情熱指導の下,「網の気持ち」を理解した白銀会長は無事演舞終了。
そこでまさかの,藤原父登場です。
ふむ。これはエピソード伏線的な意味と,藤原父と御行父との対比的な側面があるのかな。
エピソード的には,ここで藤原家に白銀兄妹を呼び寄せるフラグと,あわせて四宮さんも招待するというフラグたてですかね。当然ながら,藤原三姉妹と白銀兄妹・四宮さんとの絡みが気になります。
特にこれまで謎のヴェールに隠されていた・隻乳の長女の存在が気になりますねえ(かぐや様のコンプレックス的に)。当然,四宮さんんは三姉妹とお知り合いでしょうけれど,そこに紅一点ならぬ黒一点の白銀御行さんが飛び込んだ時にどう料理されるのか,ですよね。妄想が膨らみます。
もう一点は,白銀パパと対比的な藤原父という表現の問題ですかね。
むろん,白銀パパの際ものっぷりを引き立てる意味での登場ではありますけれど,ガチの政治家で常識人というね。会長も白銀パパとのやり取り以上に「普通に」「礼儀正しく」やり取りできる常識的な表現を前フリでやっておくことにより,後から出てくる白銀パパのアレぷりが光ります。
面白かったのは,相も変わらずの四宮さんの顔芸ですよ。
電子書籍と違って紙のいいところはページ構成を考えて「めくった時のギャップ」を際立たせることができる点にありますね。ドロドロかぐやから「いきます」への変化,予想していましたが吹き巻いた。
失礼,噛みました。「吹きました。」いつもながらのギャップネタが良いですね。
『御行 VS 白銀パパ』
ふむ。
こうしてみると,白銀会長は父親に関してある種の「低評価」を下しつつも,持ち前の人の良さなのか表面上は「親に対する敬意」を崩せないタイプなのかもしれないね。
「父親らしいこともできたんだ」
てドンだけアレなんですか。よっぽどの駄目オヤジじゃないですか。経営していた工場は倒産させるは,現在は職業不定だわ,逃げ出した妻とはきっちり離婚をせずに未練たらたらだわと「情けないパパ」そのものなんですよね。
ただまあ,本当に「情けない」だけじゃないところの片鱗みたいなのはこの後の四宮さんとのやり取りでわかるようになっていて,この辺の作劇は「ふむふむ」という印象。
その伏線みたいなものが,きちんと前のページで表現されていて,白銀会長とパパはなんのかんの「似た」部分があるんですよね。顔立ちだけじゃなくて。この対比が純粋におかしいのですが,裏を返せば「よく似た二人」という表現にもなっていて,後の四宮さんの行動を説明している部分につながっているという。
『四宮かぐや VS 白銀パパ』
というわけで,本日のメインイベントです。
体育祭の本丸石上会計の「前座」のメインイベントという不思議な状況ですけれど,まあぶっちゃけ面白かった!
本来出会うはずの無い二人が絡むことになったのは,他ならぬ白銀御行の存在があるため。意外というか,ある意味当然というべきか,白銀パパは案外みゆき君のことを低評価であるという。
ふむ。
まあ親というものは,子どもに対して厳しめの点数をつけるものなのかもしれませんな。加えて,表に見せている白銀御行の「裏」をきちんと知っているという点も大きい。父ゆえに,息子が「精一杯努力して現状を維持している」ことを知り尽くしているのですから
「器じゃないだろうに」
「どうせボロ出さないように必死でやってんだろう」(ハア)
「どうせボロ出さないように必死でやってんだろう」(ハア)
という反応になるのでしょうな。
あるいは,白銀パパそのものが,そうやって背伸びして背伸びしまくって「ポッキリ」折れてしまったのかもしれないしな。それならば,ある種自虐的な意味を含めてそんな評価もあるのかもしれない。
とはいえ,そんな会長否定な言葉を聞き捨てることができないのが会長LOVEな四宮かぐやさんですよ。
これはまあ,意外な組み合わせな対決というか,結果を見れば四宮さん完敗ということになるというね。日頃,会長と五分の戦いを見せている四宮かぐやがほぼ完敗というのはなかなかに不思議であり,ある意味当然でもある。
というのも,四宮さんは「会長に惚れている」段階で,「御行はまだまだよ」というスタンスの父に叶うはずもないのである。惚れた相手を褒めていけば,当然ながら攻める側の白銀パパは攻め放題である。
白銀会長との駆け引きにおいては直接対決ゆえに「弱みを見せまい」という警戒心が最低限のガードをしてくれるわけですが,VS白銀パパの場合「白銀会長の良いところ」をひたすらアピールせざるを得ないので,自分の「深層心理」を吐露しなければならなくなるというね。
というわけで,実に分かりやすいリアクションである。
こんなの白銀パパじゃなくても「好き」という感情が駄々漏れである。
加えて,白銀会長の「父」にふさわしい「攻撃力」が存在する。
「喋りたくてたまらないことがある」人間に対して呼び水を打てば滔々と語りだすように,実に上手に四宮さんの気持ちを引き出していく。
四宮かぐやが白銀会長に感謝している理由。人を見る目を変えてくれたこと。見える景色が変わったこと。きっと,誰にも話したことが無いような彼女の深層心理を語らせるその様は,実に見事である。白銀パパの完勝といってよいだろう。
しかし恐ろしいのはここからである。
既にここまでの発言でほぼ「四宮さんは御行が好き」と確信に至っているわけですが,ここからさらにずばりかぐや様の「本丸」である「かぐや様は白銀御行が好きなのか」を確認に行くところですよ。
それを認めさせるのに,どれだけ白銀会長が苦労しているか。何ヶ月もしようもない駆け引きを繰り返しつつ,倒れようとも世界一の名医に診られようとも決して認めなかったその気持ちが「ほぼ駄々漏れ」である。
緩々の気持ち
素晴らしい。駄目人間を装って,実に優秀な人間なのではないかと錯覚させる何かが存在する。無論,四宮かぐやという人物にとって白銀御行は特別な存在ですから,その父である白銀パパに対する心理的抵抗がないというのはあるでしょう。
しかしながら,それ以上に「あの」優秀な四宮かぐやさんが,百戦錬磨の会長が気持ちを晒させることができない四宮かぐやさんが滔々と自分の気持ちを垂れ流してしまうとかね。実に凄いじゃないですか。赤の他人と思い込んでいたとはいえ。
というところでネタ晴らしである。
この表情,最高である。穴があったら入りたいとはこのことである。様々な恥ずかしいことを晒し続けてきた四宮かぐやさんですが,その恥ずかしさを「自覚」したところが今回の最大の肝であろう。
追い詰められてどうにもならなくなった四宮さんができることといえば,会長に逃げることぐらいである。その会長もテンパってどうにもならない状況である。天才の称号をほしいままにする二人を手玉にとった,「からかい上手の親父さん」が素晴らしいお話でした。まる。
画像はヤングジャンプ2017年第50号「かぐや様は告らせたい」第76話より引用しました。
画像引用は中止しました。