現実逃避 - hatena

「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『かぐや様は告らせたい』 第85話 伊井野ミコは癒されたい 感想

 



これはキタね。オレの読みなら,いけるぜ!石上!ってやつですよ。
見てください,この伊井野さんのハイマウントな蔑み顔を。


これはもう,最後に伊井野さんが悲惨な目にあって終わりという「最初と最後のギャップを楽しむ」パターンであることは,この下衆顔からも想像がつきます。私が上,お前は下!という圧倒的マウンティングの下,孤高の女帝のごとく振舞う伊井野さんの行動にはきっと石上会計もビンビンだったでしょう(なにが?)


それにしても不思議なモンである。あの体育祭の時には石上会計をきちんと「認めて」いるように見えた伊井野さんなのに,なぜここまで石上会計を蛇蝎のごとく嫌えるのか。







多分に,普段はこんなにズボラでいい加減な奴なのに,「実は似たもの同士である」という事実を直視するのが耐えられないのだろうな。

この回のお話を見ても分かるように,伊井野さんの神経はいつも張り詰めっぱなしの崖っぷちなわけである。そこに「お前が嫌っている石上とお前はソックリよ?」なんて大仏さんに指摘されたら,軽く自我崩壊するくらいのカタストロフィが待っているに違いない。

それに,体育祭の時は「一生懸命頑張っている奴が笑われるのは許せない」という,石上が伊井野さんの選挙の時にとった行動と同じ原理で動いていたからね。あの時といまは全く状況が別なので,「会話すら拒否」という男女の中でも最もキツイやつを石上会計にたたきつける伊井野さんであった。


...と,裏バカップル自体の会話が制限される中での,今回のネタ「イヤホンジャック差し忘れによる音漏れ」という奴である。


ああ,時々ありますよね。電車の中とかでイヤホン外れているのに気付かないままガンガンに音漏らしている人。イヤホンあるあるって奴ですよ。まああれは見知らぬ人の奴でも結構キッツいですけれどね。それが会話も拒否された仲の良くない相手なればなおのこと指摘しづらいもの。


そんな伊井野さんの癒され音楽がこちらになります。






さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2018年第09号』かぐや様は告らせたい」第85話 伊井野ミコは癒されたい の感想(かぐ活)です。


ついにやって参りました,秀智院高校の裏バカップル,伊井野ミコ×石上優の世界。


いやぁ...。僕も「かぐや様は告らせたい」世界のディケイドになってから(なってない)1年余り経ちましたけれど,ついに来るところまで来たという感じがありますね。ここが裏バカップの世界か...。


かぐや様のパターンの一つとして,生徒会室に伊井野さんが入ってくるというものがあります。で,ここまでは会長なり四宮さんなり,藤原さんなりがそこに必ず介在したわけですけれど,今回はありそうで無かった「部屋にいたのは石上会計だけ」という状況です。





あ,はい。
伊井野さんの闇の深さは一体どうなっているのかと。



ちなみに環境音,はまあ普通に市販されていますよね。ラクダの鳴き声...はAmazonさんを探してみたんですけれど,ちょっと見つかりませんでいた。「そこになかったら,無いですね」って奴ですね(ん)。

「イケメン 励ます」でも坊坊主の励ますしか出てこなくって,やはり「そこに無かったら無いですね」状態です。なんかの怪しいところの会員にならないと買えないんですかねぇ(おい)



...いやしかしまあ,他人が聴いているのに居合わせたら石上会計ばりにドン引きになるでしょうけれど,考えてみてください。誰も自分を褒めてくれる人がリアルでもネットでもいなくって,孤独感でいっぱいだったら,こんなCDでもすがりたくなっちゃうのかもしれませんねえ。

僕はそこまで孤独感ないし,仕事でも家庭でも承認欲求満たされる局面がありますけれど,それでも真冬先生(怠慢)がひたすら褒めてくれるCDとかあったらこっそり聴いてみたくなるかもしれないしな!







なので伊井野さんの現実逃避は決して他人事ではないのねん...(謎結論)



話がそれました。

そんなドン引きな状態に陥りつつも,なんのかんので伊井野さんのために苦難奮闘する石上会計は基本「いいやつ」なんだなあ,と思ったり。






伊井野さんの感性のズレを認めつつも,彼女の頑張り屋さんなところやストレスに耐えていることに対する理解を示したり。中学時代の事件の件もそうでしたけれど,基本,石上会計は自分の正義と合致する人に対して共感して容認できる人なんだよね。

基本的に,相手が悪で無い限り否定しない。相手を認め,そんな相手を守ってやろうとする。伊井野さん然り,大友さん然り,愚かといえば愚かな部分があろうとも,一生懸命やっている奴を笑ったりしない。いやめっちゃいい奴なんですよ,石上会計は。



そんなことが今回のエピソードからも分かります。

ぶっちゃけ,伊井野さんが恥を掻いたってそれは石上会計のダメージにはならないわけですよ。自分の恥じゃないから,と割り切ってしまえばそこでおしまいです。あるいは「伊井野,イヤホン外れているぞ」と指摘するだけで終わりです。







でも自分が聴いていたことを知ったら伊井野さんは羞恥のあまり傷ついてしまう。そんな予想ができるからこそ,入室当初から蔑みの顔で自分を睨み,自分との会話を否定したような伊井野さんを救ってやろうとする。

そんな,愚直で要領の悪い,けれど「いい男」じゃないですか。


そんな配慮を一切無視する伊井野さんなわけですけれど,これは伊井野さんが一方的に悪いとは言い切れない事情もあると思うのですよね。

似たもの同士の二人ですから,もし立場が逆だったら伊井野さんも石上会計に恥をかかせまいとしたかもしれないじゃないですか。ん,いや,しないかもしれないけれど。伊井野さんがそういうことをする前提として,石上会計が何かに一生懸命取り組んでいるとか,伊井野さんが石上の努力を認める状況が必要ですからね。そういう前提はさておき,いまの伊井野さんのテンションは完全に「石上無視」モードですからね。



石上会計の必死さと,伊井野さんの塩対応のギャップ。
お前のためにこれだけ頑張っているのに,なぜお前はそんな態度なのか。石上は捨て身の行動をとったというのに。木っ恥ずかしい「萌えソン」を垂れ流すという人身御供まで行ったというのに。





この高慢ちきで,鼻持ちならない伊井野さんの対応と石上優なりの正義の献身。このお話の肝は,「そんな石上優の全ての献身は伊井野ミコに省みられることが無かった」という事実であり,その結果,石上優が守りたかったものすべてが崩壊するというギャップであります。読者はそのギャップに腹がよじれるし,噴出すわけです。



伊井野ミコの,これまでの行い全てを罰するようなこの顔面崩壊シーンこそ,読者が冒頭に期待した「結末」であり,それがそのとおり完璧に再現される。

まるでいつもの食堂でいつもの定食を食べているような安心感が「かぐや様」にはありますね。







そして守りたかったもの全てを伊井野さんの自業自得によって守れなかった石上会計の魂の叫びによって,読者はある意味溜飲を下げるわけです。伊井野さんに天罰(自業自得な結果)が下ったこと。石上会計の全ての行動が無に帰したこと。二人が最初から最後まですれ違ったままだったこと。

そんな裏バカップルのすれ違いが心地の良い,伊井野ミコ×石上優の世界でした。もし鳴滝さんが見ていたらきっと「おのれディケイドォォォ!この世界も破壊されてしまったぁぁ!」と叫んでいたことでしょう(意味不明)。

とまあ意味が分からない締めでまる。


 


?


 



そういやアレなんですけれど,なにげに石上会計から「つばめ先輩」に関する悩みとか出てますね。







ふむふむ。つばめ先輩ね。子安先輩じゃなくてね。


あの何の役にも立たなかった体育祭(嘘)において,石上優をあるがまま認めてくれていた応援団の面々。その血盟騎士団の副団長たる子安つばめ先輩に関する「深刻な悩み」とな。


ふむ?ラブですか?ラブなんですか?


気のせいか,石上会計の頬がに染まっている感もなくは無いですしね。あっちゃー...やっぱり惚れてもうたか...。決して手に届かない子安貝の暗喩の人を。(演技なら凄い)


まあ今回は伊井野さんにさらっとスルーされてしまったのでお話は広がらなかったですけれど,藤原書記はしっかりと聞きましたからね。これはいつかエピソードが入る伏線とみて違いあるまい。これはいずれ石上会計がかぐや様(え)に恋愛相談する流れくるで...(藤原書記は後から乱入しそびれるパターン)。


...あ,いやね。石上会計は例の件があって以来,自分を隠すように髪を伸ばしているじゃないですか。これ,いつ切るのかなと思っていたんですよね。石上会計が髪を伸ばして隠しているのは,他人の視線が怖いとか,自分を見せたくないという心理の表れだと思っていたんですけれど,事ここに至っては髪を切ってもいいはずなんだよなあ。

生徒会だけではなく,応援団の中でもきちんと自分を認めてくれる人がいる。そういう状況にあるならば,もう石上会計は髪を切ってもいいはずなんだよね。

まあ石上会計は子安先輩に恋心を抱いているかもしれないし,告白することもあるかもしれないし,たぶんつばめ先輩は団長か誰か他の人と付き合っているから100%振られるはずですけれど。それが告白の前か後か分かりませんが,きっと石上優は髪を切るためにもう一度「目を閉じる」お話があるんだろうなあと。

そして今回,石上会計は伊井野さんを守れなかったわけですけれど,最終的に石上会計が伊井野さんを守れるという"結果"が出せるのはそういうことが全部終わった後なんだろうなあと思ったり。







そんな石上を見ることで,頑なに同属嫌悪を貫く伊井野さんもまた,変わらざるを得ないのかなと思ったり。秀智院高校の裏バカップルの物語はまだまだこれからだぁ!ということで,再度まる。

 

   

 

 





画像は週刊ヤングジャンプ2018年第09号「かぐや様は告らせたい」第85話,「ぼくたちは勉強ができない」問34.より引用しました。
 
 
画像引用は中止しました。