現実逃避

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「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『かぐや様は告らせたい』 第90話 生徒会は撮られたい 感想

 



さて,巻頭カラーということで表紙はかぐや様の携帯に映し出された生徒会の面々が映し出されております。

そしてこれはスマホじゃなくてガラケー。かぐや様が5歳の時から使っているという11年ものの携帯電話ですよ。間違いなく3G時代の遺物である。それにしても11年前の携帯電話でよくデータフォルダの保存量が足りたものだと思いますが(←これ,前フリですよ)

画面の大半を占めるのは一番の親友認定されている藤原千花,隣には伊井野ミコさんが写っていますから生徒会選挙後に撮られたものですね。無論,真に撮りたかったのは後ろに写る白銀御行会長だとは思いますが。

さりげなく髪型を気にして「いいところ見せよう感」をだしているところがお可愛い。そして顔が隠れる形で写る石上会計も「大切な仲間認定されているんだよ」感があってよい集合写真だと思います。


というわけで,今回は「かぐやとガラケーと思い出と」(だがしかし風)の巻。


 


?


 




で。
なんかすっかり忘れていましたけれど,久々校長先生が出てきたと思いきや,いきなり写真を撮るとな?


 
 
 



ふむ。
まあ学校案内のパンフレットというのはどの学校でも作りますからね。

この少子化社会において,広報活動は学校にとっての最重要事項のひとつです。まあほとんどが小学校からのエスカレーターの純院組で固めている秀知院学園に広報活動なんているのかいなと思わなくもないですが。一応混院と呼ばれる途中入学者向けの入試もやっているようですので,偏差値77の難関校といえどもパンフぐらいは作るでしょう。

そんなパンフのモデルを生徒会役員共にお願いしようというのが今回の趣旨であります。



とはいえ本作のタイトルヒロインでもあるかぐや様は顔出しNG






んまあ国の心臓とも言われた四宮家のご令嬢ですから,下手に写真が流通してよいことはありません。誘拐犯罪やらに悪用されても大事ですからね。まあそれを言うなら,秀知院学院の子息たちはNGの塊であろう。政治家の娘である藤原書記や,高等弁務官の娘である伊井野さんだって同様ですからね。

しかしお話の都合上,そこはスルーされて物語は続くのであった(おい)



 


それにしても最近の石上会計には勢いを感じるものがある。すぐに「死にたいので帰ります」と言っていた男とは思えないくらい,ツッコミの鬼と化していますね。殴りやすいボディに対してフルボッコはいつものことですが,大恩ある白銀会長もばっさり言葉のナイフでぶった切る。




そしてこの伊井野さんのザコさに対する突っ込みも忘れません。

 



友人の大仏さんも言っていましたけれど,伊井野さんは基本ザコである。よく言えば正義の人,悪く言えば騙されやすい人でもある。なまじ正義の行使を遂行するのに熱心なので敵は多い分,厳しい言葉を投げかけられることも多い。故に,承認欲求に飢えているところがあります。

校長の口車に乗せられてあっさりとポーズをとっていくザコさもさることながら,このおべんちゃらで軽薄な誘導で承認感を満たしていく姿はただのアホである。そこに冷静に切り込んでいく石上会計というもすっかり定着しましたね。




しかしこの校長,前々からふざけた男だと思っていましたがここまで優秀だとは思っていませんでした...


何気に生徒会面々の関係性を見抜いているようなのである。


伊井野さんと石上会計を揃えてみれば,当然険悪なムードになるに決まっているわけです。にもかかわらず二人を一緒に捉えてみようと思ったのは,その実二人はよく似ていて陰ながら支えあっている関係であることを承知しているからですよね(そうか?)。

二人とも相容れない部分はあるにせよ,相手のよいところは認めているし,相手を非難する奴がいればそれは違うと声を出すだけの気持ちをもっている。そんなことをこの愚陋と思われた校長が指摘するとは。


 


何気に石上会計の身だしなみを整えている四宮さんとの姿が姉弟に見えるように,会長を指導する藤原さんの姿が母子に見えるように,ちょっとしたやり取りの中で生徒会面々のここまでの関係性を描いているところもニクイです。



そして伊井野・石上カポーのあとは藤原書記と白銀会長をカップル設定してくる絶妙の采配。


 



煽っているのか,この校長...


白銀会長をほかの女の色に染め上げるだけでも許しがたい行為なのに,ここで「恋人設定」で写真を撮るともならば四宮かぐやからすれば腸煮えくり返る思いであることは必定。手を触れ合わせるとか顔を近づけさせるとか,四宮さんを試すように煽りまくるその姿は端から見れば「命知らず野郎」なわけですが。


それを知ってか知らないでか,しれっと「白銀の恋人役は四宮さんがよかった」「二人は互いを高めあう理想の関係」とかフォローを入れてくるあたり,この校長何気に優秀である。なんでそんなに生徒会事情を承知しているのだろう。もしかして生徒会室には隠しカメラでも仕込んであるのではなかろうか(おい)。


 


そしてこのチョロさである。前後ギャップネタは本作品では朝の味噌汁のような定番なので,こうして頬を染めてチョロリングしてくれる四宮さんを出してくれると安心しますね。


...
......


で。ここからが本番であります。

ここまで四宮さんは一切写真に撮られていないわけです。四宮さんにとって長らく写真は「不要なもの」でした。セキュリティの関係上,撮られるわけにはいかない事情があり。加えて,写真を自ら撮る必要性もなかったという事情もあり。

「写真」とはその人の過ごした一瞬を切り取って固定化するものである。そして写真をとる意味とは,そうして切り取った一瞬を「思い出」として記憶として残すものである。なぜ人はそんなことをするのかといえば,そうした本人の記憶を振り返り,その思い出を反芻するためである。


 



思い返したい日々。残したい日常。


そんなものがずっと存在しなかった四宮かぐやにとって,写真を撮るということは意味がなかった。


そんな四宮かぐやが5歳のときに買ってもらった古い携帯電話についているカメラで写真を撮るようになったのはなぜか。それは四宮かぐやにとって生徒会において大好きな人と,大切な親友と,大事な後輩たちと過ごす時間が「思い出したい日々」や「残したい日常」となったからである。


必死になって撮った会長の変顔。藤原さんからもらったおかしな添付写真つきメール。後輩と撮ったおかしな写真。何気ない1日の一瞬を切り取った生徒会の面々...。


さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2018年第14号』かぐや様は告らせたい」 第90話 生徒会は撮られたい 感想 の感想(かぐ活)です。


もうすぐ本誌連載2周年で巻頭カラーというのも,不思議な表現ですね。

つまりアレですか,最初はミラクルジャンプに連載されていたので,そこからは2周年ぐらいだからとりあえずここで巻頭カラー。そういうことで宜しいか伺います(稟議)

というわけで特にアニメ化の告知とかはなく。真の2周年が来るその日まで楽しみにしておきましょう。





それらは全部,四宮かぐやが大切に使ってきた携帯電話の中に詰まっていた。


だからこそ,壊れた携帯電話が動かなくて,そこに入っていた写真が見返せないと思いが至ったとき,四宮かぐやは涙したのである。

無色無味な日常に初めて感情をこめた日常を過ごせるようになったこと,大好きな人ができたこと,大切な友人や大事な後輩たちと過ごした日々を「思い出したい出来事」として,「残したい日常」として振り返りたいと思うような生き方ができるようになったこと。


携帯電話に詰まっていた写真は,そうした四宮かぐやが意味のある大切な時間をすごした証明だったのである。

 



それが再び見ることができないと受け入れたとき,四宮かぐやは涙を流したのであった。


...
......


いい機会だからスマホを買ってみよう,ラインやインスタもやってみよう...二度も同じことを繰り返して心を落ち着かせようとする四宮さんが痛々しかったですね。


 



大切なのは携帯電話そのものではない。その中に詰まった思い出だったからこそ,モノローグの中で流れるシーンは四宮かぐやが撮った写真の数々だったわけで。自分でも失ったものは携帯電話ではなくここまでの「記録」であることを理解していたからこそ,それを受け止めるのには動揺が大きかったからこそのノローグ

久しぶりに重く,ずしりとくるシーンで巻きとなりました。



しかしまあアレですよ。

よく考えてみれば,データが保存されているメモリ自体が破壊されていなければデータは取り出せそうですし。
というか,そもそも11年もののガラケーですから,当然写真を保存するには本体のデータメモリが不足していたはずです。四宮さんがこの1年余りで撮りためた写真は常識的に考えて外部メモリ,おそらくはSDカードに保存されていたはず。


思いっきりそれっぽいのが描かれているしね。

 



なまじデジタルデバイスにお詳しそうな石上会計早坂近侍もいますから,データはきっと取り出せるのでしょう。ああ,会長から来た大切なメールがありましたね。あれも携帯電話会社のメールサーバーには残っていますし,そもそも白銀会長の送信済メールフォルダにも残っていますからね。

まあ,なんだかんだで四宮さんが絶望から復活という流れに相成るに違いあるまい。


...
......


となると,気になるのはこのお話が今後どんな風に展開していくのか,ですかね。

恐らく,ガラケーの修理が難しいでしょうから新しい携帯(スマホ)を会長と買いに行くお話とか。TwitterやLINEに絡む騒動とか,いかにもありそうですね。LINEスタンプも販売したことですしね(宣伝)


それからなんとなく有耶無耶になっていますが,このパンフもいろいろな騒動を起こすアイテムになりそうですし。おすし。珍しくきちんと整えられた石上会計とそれっぽい雰囲気の伊井野ミコちゃんとのツーショットというのも学園的には面白い話題になりそうですし。

 



演技とはいえ,恋人設定で写真を撮られた藤原書記と白銀会長がなんとなく「そんな目」で見られてしまうような誤解が広まったり,そのことに怒髪天なかぐや様が見られたり。あるいは兄の恋の相手を藤原書記と勘違いしてしまう圭ちゃんとかいう展開が来てもよさそうですし。


まあそういうニヤリングな展開も期待したいところである。




しっかしあれですね,この表情面白いですね。


 



四宮さんの前で好きでもない藤原書記と恋人設定で写真を取られて明らかに迷惑顔な白銀会長。
それに対し,幾分か頬を染めている藤原書記はなかなかにどうしてよ。現在好きな人がいないというだけに,この擬似恋人設定はなかなかに新鮮であったであろう。


藤原書記は基本的に白銀会長の「母役」なので惚れる展開は無いはずですが,そんな恋人のようで母子のようなインモラルさを感じ取って朱に染めていたのであれば,それはそれで面白い。


ということで,今週の感想はまる



 

   

 

 



画像は週刊ヤングジャンプ2018年第14号「かぐや様は告らせたい」第90話 より引用しました。
 
画像引用は中止しました。