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『かぐや様は告らせたい』 第96話 藤原千花は泊まりたい 感想

さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2018年第21・22号』かぐや様は告らせたい」 第96話 藤原千花は泊まりたい 感想(かぐ活)です。


さて近頃,ラブ探偵の冠を外された感のある藤原パイセンが久々のメイン登場であります。


 



生徒会はラブの巣窟
一同総天然色に色ボケしているという状態なのに,恋のあるところに藤原千花と言われしかつての栄光はいずこやら。

会長の思い人には気づけず。かぐやさんの想い人は分からず。ひそかに進行中のつばめ先輩×石上のエピソードも四宮さんに助言者の立場を奪われる有様です。まったくもってなっていない今日このころ。

今回の物語はそんな蚊帳の外の藤原書記を使って自分の恋に利用しようとする,いつもの浅ましくもお可愛いかぐや様の策から始まります。今回の策は例の体育祭で藤原父から半分社交辞令でいわれた「夕食会の招待」というネタを用いて会長とひと時を...という作戦です。




...しかしまあ,この時点でかぐや様は「負けている」わけですね。


 



藤原千花を制御しようとすれば「うまくいかない」。そんなことは幼少のころからの付き合いである四宮さんであれば痛いほど分かっているのです。

藤原さんを乗せたければ,空気でも吸って何も考えないのが一番なのです。3分間息を吸って,そのまま3分間吐き出してみろ~!ぐらいな気持ちで波紋法の練習でもしていれば良かったのに(そうか?)


だがしかし。
あ,サヤ師残念でしたね(←はっきりとは描かれていない)。

会長との甘いひと時を妄想するあまり,つい欲が出た。欲が出たら駄目なんです!はやる気持ちのせいでいつものように下手を打つ。恋のテストは17点な四宮かぐや様らしい失敗がまた一つ積み重ねられた。

 

 


?


 



という訳で,今回は藤原さんが四宮さん家に「泊まりにくる」というまったく別のイベントが発生することになりました。いわゆる女子会である。やったね!読者大勝利!


女子会といえば,お風呂できゃっきゃうふふとか,同じベッドでごろごろイチャイチャとか,恋バナとかで盛り上がるのが定番ですよね!

世の中には青年誌のくせにパンチラ一つ無いラブコメ漫画があるらしいですが,この十年で最高のラブコメ傑作とまで言われた(当社比)「かぐや様は告らせたい」に隙は無い。

ドキ!女の子だらけのお泊まり会!おっぱいポロリもあるよ!


 



はい,終了!

相変わらずの鉄壁の湯船と腕だった。というか,そういうのはこの漫画には一切期待していなかった。

まあそんな有りもしないお色気シーンはさておき。
藤原千花が来るということは,即ち早坂近侍と遭遇するということでもあります。

ぶっちゃけた話,なぜ早坂さんは四宮に仕えていることを学校では隠しているのかよく分からないのですが,その事実は会長にも藤原さんにも内緒なのである。まあ級友関係であるべき学校において主従関係があるというのは望ましいことではないので秘めているのでしょうけれど。

そんな対F(藤原)仕様のハーサカさんがこちらになります。

 


まさかの男装である。

普通に考えて,ハーサカさんの男装仕様は対会長仕様(スミシー・ハーサカ)よりに作り出されたはずである。付き合いの長さから鑑みて。

本来,かぐや様を通じて藤原・白銀双方に接触する可能性がある早坂さんとすれば,仕様は一つに統一しておいた方が良かったはずである。二人同時に二正面作戦をとらざるを得ないケースも当然あるでしょうから,多分にハーサカとしても「男装一本」で処理したかったはずである。ではなぜ使い分けたのか。


会長とハーサカの第三種接近遭遇は,たしかかぐや様への「お見舞い」回が最初だったはずである。即ち,かぐや様による「会長を落とせるものなら落としてみろ」作戦より前である。とならば,普通に考えて「男装」で対応したほうがハーサカ的には仕様を一本に絞れたので良かったのではなかろうか。


ま,あの時はかぐや様が臥せっていたということもありますし,男装執事状態でかぐや様の脱ぎ着の世話とかしていることにするわけもいかなかったから,という解釈も後付でできますけれど。

かぐや様的には男装執事であるハーサカを餌にして,会長にやきもちの一つでも焼かせる作戦を取るとか使いようは有ったのではないだろうか。私,気になります。




で,そのハーサカ執事です。


 



かなり盛った設定をしてくるのはふざけているのか,遊び心なのか。いや,たぶん「その場のノリ」で最初についてしまった「嘘」なんだろうなあ...。

なんのかんのでハーサカさんは「リアルタイム処理」の人なので,即応性は高いし辻褄あわせもうまいですけれど,その場ですべて誤魔化すことに長けている感がある。


四宮さんの振り回されに付き合う形でついた「嘘」とはいえ,この嘘の連鎖が思わぬ爆弾になろうとは,この時の読者には思いもよらないのであった。物語構成を振り返ってみた時,まさに天才の所業であるとしか言いようがない。





あ,はい。

こうしてみると早坂さんは本当にかぐや様の指示に従ってリアルタイム処理しているだけなんだよなあ...ということが分かります。藤原さんを誤魔化すために男装設定をいれ,設定を盛りすぎるなといわれて本当のことを言えば誤解され,誤解を解くために本当のことを言ったばかりに「ややこしいこと」になる。


信じられるか...これがあとで爆発するんだぜ...




......とまああれやこれやあって,お待ちかねの「恋バナ」がスタートゥ!


現在好きな人がいない藤原書記は自分のことを話せない。神ちゃっているバカップルはもう放って置けばいいし,かぐや様にもそういう人がいるのかよく分かっていない。とならば,話題はやっぱり異性ですよね。


 



うむ。

あっさり石上の恋はばれていた。まあ伊井野ミコがポンコツだったせいで,身を挺して「恋愛相談」しかけたからまあ分かって当然ですが。というかその恋の支援を行っている当の本人が隣におりますし。おすし。


だが四宮さんはおこちゃまなので既におねむの時間なのであった。これポイントな。

こと恋愛に関しては「あれこれ深い手を使わないほうがうまくいく」。これがここまでのかぐや様と会長の駆け引きの摂理であります。ぶっちゃけた話,告白すれば両想いの二人の駆け引きはそこで終わりである。ただ単に「相手から告白させてマウント取りたい」とかいうふざけた前提のせいでこじれているだけなのである。


 


この回も策を労して藤原家のお食事会を不意にしたことからわかるとおり,何も考えないほうがかぐや様はうまくいくのである。そんな動き始めた暴走列車が止まらない。



いきなりビデオ電話である。
いかなハイテンションとはいえ,深夜0時を回って男女の友人がやる所業とも思えませんが,これが若さというものであろうか...。あるいは恋バナにかける藤原千花の執念か。


 


もうここから先は笑いとニヤニヤの渦である。
妹の圭ちゃんまで巻き込んでの白銀会長の「恋」の相手探しが止まらない。もうやめて!読者のライフはもう0よ!


神の視点をもつ読者にとって,会長の好きな人は四宮さんであり,四宮さんの好きな人は白銀御行であることは第1話から周知の事実。そこにいかなる新規性もないのである。
そこに白銀圭と早坂愛と藤原千花というまったく関係ない部外者が加わることにより,白銀御行の恋の様相は混沌の極みと化す!






正直に申しあげて,この段階で腹が捩れる・頬は緩むでもうどうにもならなかった。なんなのこれ。天才の所業かよ(2回目)


ここで早坂さんの嘘がとんでもない形で炸裂することにより,藤原千花は「会長は(男の)ハーサカが好き」というとんでもない誤解をすることになったのであった。白銀圭はとんでもないものを盗んでいきました。白銀御行の立場です!


あんなラウドスピーカーになりかねない藤原千花に誤解をさせたままだと,どんな恐ろしいことがおきるか分かったもんじゃありませんが。

会長にとって最悪なのは藤原書記が「会長は男が好き」と誤解している事実を知らないことですね。ここで早坂近侍の二枚舌外交が不発弾のようにずっしりと会長にのしかかってきました。これ,今後のお話にどんな風につかっていくのか,私,気になります!



......だがこれは単なる序章に過ぎないわけです。

白銀会長にとって当然ハーサカ=四宮家の近侍であり,かぐや様にとってハーサカ=早坂なわけですから。四宮さんにとっては会長の好きな人がハーサカだったら由々しき問題です。

まあこれがいつもどおりの四宮さんだったら大荒れだったんでしょうけれど,たまたま四宮さんは「おねむ」だったのです。即ち「無」の境地北斗神拳最終奥義「無想転生」の使い手のごとく,会長の抗弁を受け流して責めまくるのであった。


 



はい,かわいい!

はいはい,こういうのでいいんだよ!
自分以外の女の子にラインを送った事実を知って素で拗ねてみる。下手に策を弄するよりも,はるかに会長には効果的です。「効いてる効いてる...」てこのことですよ。




そしてそんな男の懸命な言い訳をあっさりと受け流しながら,無敵の攻撃を繰り出すかぐや様のお可愛いさは無限大である。
かぐや史上最大の勝負どころはここである。オヤジの告白はいつだよ...全日本の時か?オレは......今なんだよ!








ダメだった。


 


史上最大のチャンスから史上最大のピンチを経て,その果てにあったのはかぐや様のお可愛い寝顔と白銀圭の誤解だった。まったくもって神回である。本当にありがとうございます!

というわけで今後の展開がドキドキのお泊まり会でした。まる



...
......


さて。
いくつか気になった小ネタを最後に拾っておこう。

何気にセレブな藤原家。いやまあ,政治家一家であることは合点承知の助ですが,普通に政治だけやっているような家系であればそんなに蓄財できるはずはないはずなんですよね。外交系だったようなので蓄財しやすかったのかもしれませんが。
それでも政治はカネがかかるので,歳費も政治資金にぶっこむくらいじゃないと派閥領収クラスにはなれませんし。

そう考えると,ホームシアターがあったり,お手伝いさんがいたりするという藤原家はなかなかに資産家と見受けられる。そういえば海外旅行とかもバンバン行っているみたいですし。おすし。そう考えると純粋な政治家一家というよりも,政商から政界入りしたような家系なのだろうかとか妄想したり。



そんな藤原書記こそが不倶戴天な敵とも言える早坂近侍との対決の構図がちょっと面白いです。




一見,コブラマングースのような堆肥に見えますけれど,この蛇,どうみてもコブラではない。それをいうならマングースのようでマングースでもないようにみえる。赤坂先生はこの対比を何に模して描いたのか。私,気になります!

マングースとの対比ならば「ハブ」でした。赤坂先生,すいません...。



...次。今回何気にいい味出していたのが圭ちゃんである。兄的にはぶっちゃけ絶体絶命の危機に追い込まれたこともあり,非常に迷惑な妹だったわけですけれど,この圭ちゃんの乱入によって若干物語に「動き」が入ったようにも思われます。今後の圭ちゃんの活躍にも期待である。


 



そして何より今回のお気に入りのシーンはこの兄妹バトルであります。兄としては必死なわけですが,可愛い妹であることもあり武力行使もできず。そんな兄を足蹴にしながらもちょっと「甘え」がほのかに垣間見える,そんな圭ちゃんの距離感もなんかいいな,と思ったり。ということで,再度まる



 

   

 






画像は週刊ヤングジャンプ2018年第21・22号「かぐや様は告らせたい」第96話 より引用しました。
画像引用は中止しました。