現実逃避

現実逃避 - hatena

「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

映画 『かぐや様は告らせたい』 をかぐや様ファンと一緒に観てきたよ の巻 : 実写版 感想

 さてと。『映画 かぐや様は告らせたい』 の 感想です。

 

映画「かぐや様は告らせたい」PVより

 

kaguyasama-movie.com

 

 

本日,実写版かぐや様は告らせたいこと『映画 かぐや様は告らせたい』を観てまいりました。今回は,ヤマカム山田さんと2人です。

 

 

そもそも僕が漫画感想ブログを始めたところはヤマカムさんの影響がとても強いのですが,『ニセコイ』も終わって特に感想を続けるモチベーションがなくなりつつなり「ブログ感想をやめようかな」と考えていた時に続けることを促してくれたのが山田さんでした。

 

当時「かぐや様は告らせたい」の感想をぽつりぽつりと不定期に書いていたのですが,その言葉のおかげで「もう少し続けてみるか」ということになり,結果として今日まで毎週「かぐや様は告らせたい」の感想を書き続けることができました。

 

『現実逃避』もいろんな漫画の感想を書いていますが,なんのかんの言って最も人気があり,たくさんの方が読んでくれるのはかぐや様感想です。ある意味「かぐや様感想サイト」として認識されつつあるのかもしれない。そのきっかけをくれた山田さんには感謝,感謝である。

 

とまあ謝辞はそのくらいにして,早速,『映画 かぐや様は告らせたい』の感想にいってみよう。

( なお若干の配慮はあるけれど,映画の感想なんだから内容に言及があります。未視聴者は注意)

  


 

 
 

 

 


「映画 かぐや様は告らせたい」の構成について

まず漫画の実写化について。

『映画 ニセコイ』のときにも語りましたが,漫画やアニメと言う形で展開されている作品を実写化するのは難しいです。もともとの印象があり,それに引きづられる形で実写を観る。観る人の視点分だけ,いろんな評価がありましょう。

 

そんなファンの一人であるところの僕が実写という形の「映画 かぐや様は告らせたい」を見た印象を言えば,原作のエピソードをきちんと拾いつつ2時間という枠に落とし込んでいるなというところでしょうか。

 

構成をいうと冒頭から中後半にさしかかるまで,原作・アニメを見ていた人なら「花火まで」で通じると思いますが,ここは基本的に原作のエピソードに沿って描かれています。御行とかぐやの関係,恋愛頭脳戦の説明,漫画でも行われた数々のエピソードを拾いつつ花火回と休み明けの生徒会室までを描く。

 

限られた尺の中でところどころ描写が略されている部分はあれ,これは基本的に漫画のエピソードそのものです。

漫画も読み,アニメも観た自分は先々の展開を知っているわけですが,先の展開がわかっていても思わず笑ってしまいました。会場もところどころ笑いが漏れ,「かぐや様は告らせたい」の面白い部分をきちんと実写で表現できているなと感じました。

 

あ,ここで言及しておきますが,僕らは東京都内のある映画館で観たんですけれど,なんやかんやでほぼ満員の入りでした。客層は必ずしも俳優目当ての方ではなくそちらは割と少なめの印象。どちらかといえば,原作ファンではないかなと思われるような方々が多くいらしたように思います。僕が感じる限り,実写映画も「面白い」という感じでした。

 

そして後半からは原作エピソードを拾いつつ,構成はオリジナルにまとめられていきます。このことについて原作ファンの考え方は色々あると思いますが,ここではまずぼくの私見を述べておきましょう。

 

冒頭からの流れのまま漫画に忠実に実写映画を作る,その事自体は可能だと思います。多少省略されたエピソードをもう少し丁寧に描き,花火回で終わらせればそれはそれで一つ「きれいな作品」として終わったと思います。

 

しかしそれではアニメの構成と全く同じになってしまいます。じゃあ映画としてやる意味はなにか。それを実写でやる意味はなにかと考えた時に,2時間なら2時間という枠組みの中で一つ物語を完結させようと。それは必ずしも原作に忠実ではなくても良いという考えのもと,この構成になったのかなと推察します。

 

そこで「生徒会解散」から「生徒会選挙」の流れを最後に持ってくる。本来それは伊井野ミコのパートなのですが,今回の実写映画では伊井野さんは出演しません。その代わりに,3つの要素を組み合わせてオリジナルの構成にしています。

 

  1. 「生徒会解散」をベースに四宮かぐやと白銀御行が一緒にいるという状況を崩す

  2. 白銀会長と一緒にいられなくなるという事実に対し,かぐやが耐えきれず倒れる(入院→恋の病)

  3. 会長ともう一度一緒になるための状況を作るために,かぐやが生徒会長を目指す。白銀はかぐやの身体を心配してそれを阻止するために生徒会長を目指す。

 

こうやって文章で書き表してみると,かぐや様のエピソードを拾いつつきれいに再構成しようと試みていることが分かります。これはこれでアリじゃないかなと思います。

 

もし原作に忠実に全ての物語を描こうと思ったら,尺が十時間あっても終わらないかもしれない。それは映画として成立しません。最初から漫画のそのまま実写化が不可能な枠組みだったのですから,こうやって一つの区切りまでなんとか構成をまとめようとした部分は評価していいと思います。

 


 

   

 

 


「映画 かぐや様は告らせたい」の演出について

 

そこにコメディとしての演出が加わるのですが,そこは人によって受け止め方が違うかもしれません。人によってはキャラクターの言動に違和感を感じたかもしれません。ぼくはコメディとしての演出の一つと受け止めました。

 

もし僕が一つ注文をつけるならば,かぐやと白銀の「行き違い」から生じたアレコレについて「恋愛頭脳戦」らしさがなかったところが少しもったいなかったように思います。

 

白銀御行であるならば,「なぜ自分が立候補するのか」「なぜ四宮かぐやを生徒会役員として任用しないのか」をきちんと説明するでしょう。

四宮かぐやであるならば,売り言葉に買い言葉のような形で直接的に対立するのではなく,なぜ会長がそのような発言をするのか熟考するはずです。その上で,会長を恋愛頭脳戦の枠で「嵌めていこう」とすると思います。

 

後半戦,コメディとしての演出は面白いところも多くありましたし,実際に会場にも笑いが起きていました。

ただ,もし原作ファンとして「何かが足らない」と思うとすれば,行き違いから生じた会長選挙戦,そしてその後始末が限りなくおバカ(褒めてる)になってしまっているところなんでしょうね。かぐやと御行,"二人の天才"が天才らしく振る舞っているようにはあまり見えなかった。

 

確かに漫画原作としての「かぐや様は告らせたい」のにおいても,「天才...?」と思いたくなるような数々のエピソードはあります。実際「恋愛頭脳戦...?」とか言うツッコミが入りそうなお話は原作にもあったと思いますし,他ならぬ作者の赤坂先生自身がコミックスで突っ込んでしますし。

 

ただ漫画の場合この二人の「アホな部分」というのは白銀とかぐやの二人の世界だったり,少なくとも生徒会室の枠組みの中で行われていたと思うのですよね。

漫画原作では生徒会長選のような「平場」ではない場所,衆目の集まる場所ではないところで起きていました。それが今回は多くの生徒が見守る会長選の壇上でやっていたので「んん?」と感じる部分はあったかもしれませんね。

 

しかしまあ,それは漫画原作におけるキャラ設定を承知している原作読者だからそう考えるのでしょう。漫画と映画は別のメディア作品ですし,演出が変わることはあろうかと思います。2時間の物語の枠組みに「かぐや様は告らせたい」という世界を入れ込む中で,ストーリー展開を先に組み立ててそれに当てはめるようにキャラの言動を構成していけば,こんな感じになるのかなと。

 

そんなある種の割り切りの中で,「ラブコメディ映画にしよう」という部分が作品としての「枠」だったのだとすれば,こういう構成・演出になるのもまあ分からなくもないかなと思ったり。

 

『映画 かぐや様は告らせたい』のキャストについて

 さて最後にキャストについて。

 

まず主役の白銀御行役の平野紫耀さんですが,白銀御行らしく演じようと心がけられていたと思います。むろん平野さんの素のキャラと白銀御行はかなり違うキャラ設定です。そんな中,白銀御行らしさを演じられていたわけですが,若干コメディ寄りの印象はあるものの御行らしさは感じました。

 

一方,もうひとりの主人公である四宮かぐや役の橋本環奈さん

まずビジュアル面ではかなり「四宮かぐやらしく」見えました。生徒会室での制服姿もそうですが,お見舞いのシーンのアホ(幼)かぐやもそれっぽく見えましたし,演技の方もかぐやらしく演じられていたと思います。

こちらもコメディを強調する演出故に,若干天才よりはアホ寄りになっていた感もありますが。

 

強いて言えばモノローグのシーンにおける台詞回しが若干低めで,少し素が出ている感がありました。これも原作やアニメに強い「意識付け」がされていない方なら気にならないのかなと思います。

 

そして数あるキャストの中で文句なしナンバーワンに素晴らしかったのは,藤原千花役の浅川梨奈さんでしょう。間違いなく演技賞ものです。

 

とてもお可愛らしい女優さんなのですが,漫画的なピンク髪に呪いですか?と言わんばかりの前髪ど真ん中黒リボン。これは漫画描写をそのまんま再現していますので,実写で見ると少し笑いがこみ上げてくる絵面になります。これは誰が演じてもビジュアルは難しかったでしょう。

しかしむしろ素晴らしかったのは演技と台詞回し。完全に藤原千花です。ありがとうございます。これは漫画・アニメファンも納得の演技だったのではないでしょうか。すごくよく頑張っていたと思います。

 

 

逆に難しかっただろうなと思ったのは石上優役の佐野勇斗さん

生徒会選挙で伊井野さんが出てこないこともあり,最初から最後まで青春ヘイト野郎になってしまったこと,漫画ではコメディになる言葉のジャックナイフが実写だと「本当に引きそう」になるくらい効果が出てしまったのはお気の毒としか言いようがない。

 

しかし逆に言えば,漫画だからなんとなく脳内補完されている石上の暗部も,リアルに描いてしまうと一般大衆が引くのも無理からぬという「漫画版の設定」がきちんと描写できているとも言える。まああれですね,橋本環奈さんの紅茶ぶっかけをいただいたのですからあれはアレで「ご褒美」みたいなものということでチャラってことで(おい)。

 

そして早坂役の堀田真由さん,柏木渚役の池間夏海さん,ほか脇を固めた人たちも漫画のキャラを再現しようとビジュアルを揃えつつ,コメディタッチに演出されていたと思います。

特に柏木さん役の池間さんはビジュアルがよく再現できているなと。キャラとしてはややキツめに演じられている部分もありましたが,原作の「強い柏木渚」を見せようとするとああなるのかな...と思いながら観ていました。

  

『映画 かぐや様は告らせたい』を観終えて

全体的に原作のエピソードを拾いつつ再構成され,2時間という枠組内でよくまとめられていたと思います。面白いか,どうかと言われれば間違いなく,面白い映画だったと思います。

 

特に原作を読んでいない方であれば,原作読者が引っかかりそうなキャラ印象の部分を疑問を持たずに観られると思うので,純粋にコメディ映画として観られるでしょう。原作ファンの皆さんも原作のエピソードの拾い方を確認しながら観たり,「お,ここに古賀葵さん(アニメ版かぐや様は告らせたい・四宮かぐや役)がいるのか」などと確かめながら観ても良いかなと思います。

 

一緒に行った山田さんが何回も「面白かったですねぇ」と言っておられたのも印象深いです。共に同じ漫画を楽しむ者として,楽しく見れたと思います。ペンタン席を確保してよかったぜ...。

 

(2019/09/10追記)

追記です。

映画が終わった後,山田さんとお酒を入れながら感想交換をしてきました。道すがら既に「面白かった」「あの辺の描写が...」「演技が...」という感じでかなり語り合っていたのですが,改めて店に入って感想交換。

 

とりあえず二人とも肯定的に捉えていたのが共通点ですかね。ネットを徘徊しているといろんな意見があることは僕も承知しています。そんな中かぐや様感想を綴っている二人が共通認識ってのは一安心しました。

 

現在僕は漫画作品に対して「基本的に肯定的に捉える」という姿勢をとっています。ネガティブに捉えるより良いところを探していこうと。

傍から見れば「甘い」スタンスなわけですが,山田さんはもうちょっとしっかりとした基準があって,好きな作品であってもダメなときは駄目と評価するスタイルとお見受けします。その山田さんが「面白かった」というのだから僕も面白かったという自分の感想に自信が持てました。

 

その「面白かった」と感じた部分についても,面白いと捉えたポイントは概ね共通していたかなと。その辺については山田さんも感想を挙げていらっしゃいますので,双方の感想を読み比べていただいたりしたら良いかなと思います。僕が振れなかったところまで含めて面白いです。

 

ヤマカムさんの感想(外部リンク)

yamakamu.net

 

そのほか,話は原作の方まで波及しまして,現在ヤングジャンプ連載中の「かぐや様は告らせたい」 の今後についてなど意見交換したりしました。

次は早坂ネタがくるのかどうか,インド取材って何なんだろうとか,石×つば派なのか石×ミコ派なのかといったところまで広範囲にわたり。ここにきてつばめ先輩が告りそうな雰囲気になって来たので,単純に石上と伊井野さんで決まりっていくわけでも無さそうですよね...みたいな話まで波及しました。

 

また話はかぐや様に留まらず,ブログ運営の話をしたり,他のラブコメの話をしてみたり。「ぼくたちは勉強ができない」「五等分の花嫁」は二人共通して読んでいる作品なのでそっちの意見交換も面白かったですね。まあこの辺りは別作品の話なのでこのくらいで。

 

ほかオフ会の話なんかもでたのですが,翌日僕の予定もあったということで早めに切り上げ。双方の知人をふくめてオフ会なども企画したい,といった話も出たのでそうした遠方の方々がこちらにいらっしゃる際には是非会ってみたい...みたいなところでお開きでした。

 

そんな楽しい一日,山田さんありがとうございました。というわけで再度まる

 

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