現実逃避 - hatena

「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

『鬼滅の刃』 182話 激怒 感想・考察 : 愈史郎と炭治郎の相似点

今年のジャンプももう50号。1年で52週くらいですから,2019年ももう終わりということですね。ジャンプ暦の上では。早いなあ。

 

 

 

そんな2019年50号の巻頭は鬼滅の刃です。炭治郎の刃に映る無惨の姿に,いよいよ無惨戦が始まるクライマックス感がありますね。長き戦いがここで終わるかもしれない...と思うと感慨深いものがある。

 

扉絵は無惨とファーストコンタクトを取った炭治郎と冨岡義勇。そこに禰豆子の姿が描かれているのが意味深であります。最初の鬼となった無惨と無惨によって鬼にさせられた禰豆子。その禰豆子が太陽を克服し,無惨は太陽の光でしか倒せない。なんとも言えぬ対比である。

 

 

 

というか,ワニ先生は禰豆子の素足を出すのが好きだなあ...。彼女にエロスは感じませんが,なんか見てはいけないものを見てしまっている感覚が残る。なんででしょうね。

 

というわけでいよいよ無惨戦スタートです。

 

 

 

 

 

 

 

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VS. 無惨

さてその無惨です。

鬼舞辻無惨と言えば,身内に対するパワハラには定評がありますがその強さについては今ひとつ見えてこなかったと言うか。圧倒的な破壊力と己のことのみを考える身勝手さは描かれてきたわけですけれど,実際のところその強さの底は見えていない。

 

少なくとも始まりの呼吸の剣士「日の呼吸」の継国縁壱には黒死牟ともども傷一つつけることすらできなかったという。あれ,無惨様はただの内弁慶ですか...?という印象が読者にも植え付けられていなくもないような。

 

そんな無惨軽視の風潮をあざ笑うかのように圧倒的な強さを見せつける鬼舞辻無惨に正直驚きですね。え,お前は本当に強かったの...?(侮りすぎ)

 

 

 

位置を変えるでもなくほとんど棒立ちに等しい状況で,腕を伸縮しながら攻撃しているのみなのに義勇も炭治郎も受けるのが精一杯です。モノローグが斜めになるという表現は新しいと思ったのですが,それくらい炭治郎たちにも余裕がないということですよね。

 

また,棒立ちで腕を伸縮しているだけといいましたが案外これは合理的な戦い方でもある。基本鬼狩りたちの戦い方は「日輪刀で斬る」ことである。斬るためには間合いに入らねばならないわけですが,こうしてアウトレンジ攻撃をしているだけで一方的に炭治郎たちを切り刻むことができる。まさかのイージス艦戦法ですよ。

 

 

そんな中でも無惨の攻撃を読み,間合いまで「抜けた」炭治郎が凄いのか,無惨が誘い込んだのか。直後に目を斬られているから,誘い込まれたと見るべきですかね。このあたりうかつに近づかなかった冨岡義勇との経験の差を感じます。

 

 

 

「斬り込まなくていい」という義勇の言葉,無惨と上弦を比して語っていますけれど,そもそも鬼狩り的には無惨を斬る意味は「足止め」「時間稼ぎ」でしかないからね。無惨は首を切っても死なない。であるならば,無惨を拘束して太陽に日に当てるしか勝つ方法はないわけで。

 

うかつに近づく意味はあまりないし,無惨の居場所を固定できればいいわけです。もし陽の光が当たる場所ならば。

 

 

戦いの譜面をひっくり返せ

しかし実際のところ鳴女の力で構築された無限城には決して陽の光は届かない。夜が明けたところで無惨はノーダメージである。前回の感想で指摘したように,無惨を倒すためには「先に鳴女を倒さなければならない」

 

181話感想

ayumie.hatenablog.com

 

そこがこの戦いの二◯三高地であり,無惨攻略の要である。太陽の光の当たる場所に無惨を引きずり出す。それが鬼狩りたちが無惨を詰める唯一の道である。ああ,でも...

 

 

 

ええ...?

鳴女って殺傷力に乏しいという話だったけれど,柱二人を惨殺できるほど強かったんかよ!前回,恋柱さんを掴んだあの手は何だったんだ...? て思うじゃん?

 

実質,鬼殺隊の「詰み」状態と思われる状況において,さらなる苦境が炭治郎たちを訪れる。実質的に感覚のみで避けていた攻撃,しかしそれすらも「透き通る世界」に入る余裕すらない。息が続かなければ鬼狩りとしての能力は引き出せない。

 

周囲に気を回す余裕もない中,いつの間にか追い込まれていた炭治郎の命が刈り取られるかと思った瞬間からーの,甘露寺蜜璃&伊黒小芭内!これは熱い。

 

 

 

まああの流れからこの二人が死ぬとも思っていませんでしたけれど。どうみても前回恋柱さんを引っ張った手は鳴女じゃなくて鬼狩りだったし,あの場に直行できそうなのは愈史郎だけだったもんな。

 

死んでいると思っていた柱二人が登場し,背後から恋柱さんの奇襲を受けたにも関わらず無傷。きっと炭治郎を伊黒さんがかばえたのも「意外な相手が意外なタイミングで入ってきた驚き」によって若干攻撃の手が緩まったんでしょうしね。こうしてみると柱と無惨の間にも相当の「差」がありますよね。

 

愈史郎,激怒す

この二人が現れた...ということは鳴女はどうなったというわけですが,これは意外な方法を使っていた。へっへえ...。

 

 

 

なるほど。

直接的に鳴女を狩るのではなく,鳴女の能力を操るという方向性じゃったか。これは予想外の展開。前回は蹴鞠鬼と同様の戦法で倒すと予想したですが,むしろこちらの方は上策ですね。視力を奪い,偽りの現実を見せることによって鳴女を操ろうということか。

確かにこれなら敵を無効化するだけではなく,鬼舞辻無惨を太陽の陽が当たる場所に引きずり出せる。賢い戦法ですね。

 

 


 

激怒する愈史郎。

そりゃそうだよ...自分の愛する「母」である珠世を殺されているんだもの。成り立ちは違えど愈史郎も炭治郎も家族を無残に殺されたのは同じ。鬼と人,違いはあれど愈史郎もまた「家族」という枠組みの中で無惨と倒さねばならぬという想いを抱く一員であることが分かりますね。

 

前回の無惨のこのセリフ。

 

 

 

口を開けば親の仇 子の仇 兄弟の仇と馬鹿の一つ覚え

 

無惨が「しつこい」「飽き飽きする」と斬って捨てた人々の家族に対する想い。自分のことしか考えず,自分のためにしか生きようとしない無惨と,家族のため愛する人のために生きようとする人間たち。その対比構造が,そのまんま「鬼」である珠世にも愈史郎にも当てはまる。

 

愈史郎の怒りは炭治郎の怒りと同じ。その激怒は痛いほど分かります。

 

しかし気になるのは,ここで無惨に直接自らの「策」をばらしてしまった点ですね。なるほど鳴女を操って無限城崩壊→地上へというのは鬼狩隊にとっては必勝の布陣ですが,さて無惨は自身の安全に関わる事態に動かないのかしら。

 

時々見せる謎の空間移転能力が無惨の固有のものでなければ愈史郎を倒しにはいけないでしょうけれど。でも無惨には脳内に直接語りかける「無惨ネット」があるからなあ。鳴女をどこまで愈史郎の血鬼術で謀れるのかしら。一抹の不安がある。

 

まあ,ここで無限城を崩壊させ,風柱・岩柱ほか生き残ったかまぼこ隊やらを含めて「無惨を日の当たる場所に固定するために」延々と戦い続けないかぎり鬼狩隊には勝機がないわけですから,ここで無限城崩壊はあってしかるべきなんでしょうけれどね。

さて,どうなるでしょうか。この先が気になります。まる。

 

余談

譜面的には柱が前面に立ち,炭治郎(と後から合流すると思われるかまぼこ隊)は先の黒死牟戦の玄弥の立ち位置になる構図ですかね。戦力的にはそうなるはずですが。

 

先の戦いとの大きな違いは「首を切っても無惨は死なない」という点にあるので,黒死牟と同じ戦い方はできないんですよね。むしろ「地上で固定化」の方に力を注がねばならない。これはなかなか難しい。無惨は別に動かないわけじゃないですからね。柱5人を同時投入してもどこまでやれるかはわからないわけで。この先の戦局はまだなんとも言えない。

 

 


 

とりあえず,次週以降はこれまでまともな戦いを見せていない蛇柱・伊黒さんがご活躍してくれるのでしょうか。無惨の縦横無尽なサイコミュ攻撃の間隙を縫って攻撃するには相性が良さそうである。ただの嫉妬深い男ではないところを見せて欲しい(ちょ)。

 

ちなみに皆さん,初見時はどう思いましたか?

 

 

次。

今回片目を失った炭治郎である。呼吸で止血はできるのかもしれないが,片目というのはなかなか厳しい。視力に頼る限り距離感が取れないしね。そこはまあ「透き通る世界」に入ったことがある炭治郎ですから,岩柱さん同様にそちらの能力を使って相対するしか無いのでしょうけれど。

 

 

 

 

あとは,一つ感覚を失ったことによって新たな感覚に覚醒するというのも漫画的にはよくあるパターンである。片目を失ったというのはカナヲもそうなんですが,そのあたりどんな能力覚醒が加わるのかも気になります。

 

鳴女を操って空間操作できるのなら,いきなり「昼」に無惨を飛ばすってのは出来ないのかしら(ちょ)。流石にそれは禁じ手過ぎますかね。

そもそも鳴女の視力を奪って偽りの世界や指示を見せているわけですから,無惨の命そのものが危険にさらされるような指示はできないということかもしれないな。まあそれをやったら漫画として成立しないので,冗談です。

 

最後。

「鬼滅の刃」ゆるシールである。殺伐とした本誌の展開と比してこの世界観はちょっとほっとする。

 

 

 

一方でその並び順ですが,柱の中で一人右隅に追いやられている冨岡義勇にほっこりしますね...。いや,これは単純に柱の登場順だと思いますけれど。富岡→しのぶ→煉獄→宇髄...これ登場順だよな。

 

対する鬼の方は序列順ですね。

珍しく一つだけ目を開けて残りを閉じている黒死牟さんがおちゃめである。ウインクする黒死牟...これくらい心に余裕があったら継国厳勝も嫉妬深い人生を送らずに済んだのかなあ(違)。そして当然のようにいない獪岳さん。ま,上弦の禄はやっぱりこの兄妹ですよね。

 

そして炭治郎の甘えきっているようなかまぼこ隊にほっこりします。戦い終わってこんな風に幸せそうに過ごせる姿が見られるのかどうか。最終決戦の最中にみえた優しい世界に少しだけ癒やされました。

 

というわけで,再度まる。

 

   

 

 

 

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*画像引用は中止しました。