現実逃避

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「かぐや様は告らせたい」の感想を書いている漫画感想ブログ

ヤングジャンプ新連載『まくむすび』 が期待大な件!

さてと。週刊ヤングジャンプ2019年第16号『まくむすび』 第1話 レビュー(まく結)です。

 

 

思いっきり『ヤマ◯ム』さんのパクリぽい記事タイトルとなりましたが,これは意図的にやっております。はい,リスペクトです。最近は『ヤ◯カム』さんのフォロワー的な漫画感想ブログが増えましたけれど「漫画レビュー」という点では敵うところないですよね,本家本元は。

 

弊ブログでやっているのははあくまで「感想」であって,レビューではないのが良くも悪くも特徴なんですけれど,この度始まった『まくむすび』,視界に入る限りなかなかの好評ということもあり「よぉしオイラも読んでみようか」ということで読んでみました。ふむ,これはなかなか面白いんじゃないかと。というわけで紹介がてらのレビューです。

 

漫画は『となりのヤングジャンプ』で読めます。登録とか何もいりません。むろん印刷版やアプリでも読めます。とりあえず読んでいない人,興味を持ったら読んでみてください。

 

となりのヤングジャンプ『まくむすび』

tonarinoyj.jp 

 

『まくむすび』って何さ

そもそもタイトルの「まくむすび」て何さて話ですよね。

 

タイトルはその物語の主題を凝縮して凝縮してもっとも短くしたものがタイトルである。タイトルは主題を表す。ほら,偽物の恋人同士になるカップルだったら「ニセコイ」とかさ(え)

 

本作品のタイトル「まくむすび」は素直に読み取れば「幕結び」ということになるのであろうな。

 

作品世界は仙台にある高校。部員も少ない訳あり問題あり風の演劇部である。

 

ぼくは演劇についてはからきし素人でわかってないですけれど,限られた時間・空間の中で演者が物語を演出によって紡いでいく...その物語が閉じる瞬間こそ「幕引き」ということなんだと仮に定義してみたり。

 

しかし本作品が「幕引き」ではなく「まくむすび」としたのはそういう演劇用語があるのかもしれませんが,その意としては「物語の結末」ということを強調したいのだろうなととりあえず想像したり。

 

二つの『まくむすび』

なんでそんな風に思ったのか。

それはこの作品を紡いでいくであろう二人の人物がそれぞれ違った意味で「物語の結末」に関わっているからである。

 

一人はおそらく本作の主人公である咲良。ぶっちゃけ演劇には縁もゆかりもなかった新入生である。高校生をきっかけに何かを変えることを思いながらも,その方向性はある意味マイナス方向である。そう,彼女は大好きだった「漫画」を描くことをやめようと思っていたのだ。

 

ただ描いているだけで楽しかった幼少期。しかしそんな彼女の漫画は受け入れられなかった。自分を理解してくれているはずの幼馴染ですら漫画の意図を理解できず,否定された瞬間に彼女の世界は崩れ去る。

 

 

そう,咲良の漫画は表現力不足,構成不足,漫画として純粋に未熟だった。それだけではない。そんな漫画の結末をきちんと描くことができなかったのである。彼女の「物語の結末」は存在しなかった。「幕」の「結び」がなかったのである。

 

 

そんな彼女の漫画をひょんな形で手にしたもうひとりの主人公であろう人物,ジャス子。彼女たち演劇部もまた部としての活動の危機に陥っていた。様々な背景から部の存続が危ぶまれる状況だったのである。

 

この春の部員勧誘に失敗すればそれこそ演劇部の活動も幕引きである。そこでジャス子たち演劇部が行ったのは,その咲良の漫画をベースとした戯曲を新入生勧誘にあたって演じるということであった。

 

演劇には始まりがある。そこでリアルタイムに描かれる物語は,舞台の空間と登場人物によって紡がれていく。物語の筋をきめる脚本と,物語の表現方法を決める演出という二輪によって進んでいく。

 

そんな物語にも終りが来る。物語の終わり,すなわち「幕」の「結び」である。ジャス子はみずから「幕」の「結び」を演出し直すことで,咲良の物語の「幕結び」を作り出したのだった。


 

そんな二つの幕結び(まくむすび)が二人の主人公によって漫画という形で表現されている。実にメタい構造の漫画ではないでしょうか。

 

「まくむすび」はどんな物語を紡ぐのか

この物語が「高校演劇」を扱う以上,等身大の高校生なりの夢と葛藤が描かれていくんじゃないかと思います。そんな中で二人の主人公がどんな風に成長していくのか。周囲をどんな風に巻き込んで物語を構成していくのか。ポテンシャルを感じる世界となっております。

 

咲良に描けなかった「物語の結末」は,ジャス子によって結実し,演じられ,一つの物語として終わることができた。咲良は自らが作れなかった物語の完成を。ジャス子は自ら目指す演劇を演じる物語の原石を。二人の関係は相互依存に見える形でスタートしています。

 

そんな二人の関係が,咲良の成長を促したり,演劇の奥深さを広げていったり。その果てに咲良が演劇脚本に道に進むのか,漫画に立ち返るのか。そんな未来予想もたのしみながら,「創作者の葛藤と成長」を漫画という表現媒体によってどう描いていくのか。

 

面白そうな伏線もあります。登場人物が変わっていく予兆か感じられます。しっかりと種蒔きがなされた第一話,どう成長させていくのか作者の保谷伸先生の手腕に期待です。

まる。

 

 

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*画像はヤングジャンプ2019年第16号『まくむすび』 第1話 より引用しました。

画像引用は中止しました。